goo blog サービス終了のお知らせ 

MASQUERADE(マスカレード)

 こんな孤独なゲームをしている私たちは本当に幸せなの?

『ドクター・スリープ』

2019-12-11 00:56:16 | goo映画レビュー

原題:『Doctor Sleep』
監督:マイク・フラナガン
脚本:マイク・フラナガン
撮影:マイケル・フィモナリ
出演:ユアン・マクレガー/レベッカ・ファーガソン/カイリー・カラン/カール・ランブリー
2019年/アメリカ

クロスオーバーするジャンルのまとめ方について

 『ゾンビランド』(ルーベン・フライシャー監督 2009年)の10年後を描いた『ゾンビランド : ダブルタップ』(2019年)の続編の製作でも驚いたのだが、本作は『シャイニング』(スタンリー・キューブリック監督 1980年)の39年後に製作された続編というのだからさらに驚かされた。
 『シャイニング』を当時観た頃にはまだ若かったせいもあって、いまいち何が言いたかったのか分からず、小説も読んでいなかったために原作者のスティーヴン・キングが何に文句を言っていたのかも分からなかったが、本作を観て、これは元々は「シャイニング」という特殊能力を持つ超能力者たちの話だったことが分かった。キューブリックはそのようなアメコミ的な要素を取っ払って主人公のジャック・トランスの「実存」をテーマに据えた結果、話が難しくなったのだと分かる。
 マイク・フラナガン監督はキングの意図を汲み取りながら、最初の2時間で超能力者たちの争いを描き、最後の30分でキューブリックが撮り上げた秀逸なイメージを上手く取り入れながら『シャイニング』のラストのオーバールックホテルのボイラー室の爆発を活写できたのではないだろうか。これでキングはようやく溜飲が下がったであろう。


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする