原題:『The Smurfs 2』
監督:ラジャ・ゴズネル
脚本:J・デヴィッド・ステム/デヴィッド・N・ワイス/キャリー・カークパトリック
ジェイ・シェリック/デヴィッド・ロン
撮影:フィル・メヒュー
出演:ハンク・アザリア/ニール・パトリック・ハリス/ジェイマ・メイズ/ケイティ・ペリー
2013年/アメリカ
「アレルギー」と愛情の確かさ
主人公のスマーフェットは魔法使いのガーガメルによって造られたのであるが、今は妖精の国でパパスマーフを父親のように慕っている。それは人間界においてパトリック・ウィンスロウが継父であるヴィクター・ドイルに対する複雑な感情と対比させて描かれているのであるが、一箇所だけ気になった点を挙げておきたい。
パトリックがヴィクターに恨みを抱いていた原因は、パトリックが子どもの頃に飼っていた鳥をヴィクターが鳥アレルギーだったためにパトリックから取り上げたことだったのであるが、実は鳥アレルギーだったのはパトリックの方で、パトリックはずっと勘違いしていたのである。問題はその前にあったエピソードで、パトリックは息子のブルーの友達やその両親たちをホームパーティーに招待し、ヴィクターもお手製のホットドッグを振る舞うのであるが、両親が共に弁護士のナッツアレルギーの子どもに、ナッツを含んだホットドッグを与えてしまうのである。どうもヴィクターの、子どものアレルギーに対する認識が甘く、この甘さがヴィクターのパトリックに対する愛情を不確かなものに見せかけ、本当にパトリックが鳥アレルギーなのかどうかさえ疑わしくなってくるのである。