
これまでのOpenSolarisプロジェクトは一旦終了へ
こんにちは。匠技術研究所の谷山 亮治です。
これまでのOpenSolarisプロジェクトは一旦終了します。とにもかくにも、OpenSolarisは終わりました。これまでのOpenSolarisがSolarisのリリースに先駆けて新しい試みを試す場としての役割(Redhat Enterprise LinuxとFedoraの関係のような)はなくなります。OracleはOpenSolarisを積極的にアップデートすることはなくOracleが開発するSolarisの内OpenSolarisのライセンスCDDLに関わる部分だけが公開されるようです。すなわち、Oracleがオープンソース・コミュニティーによる開発を積極的に支援することはありません。
もちろんOpenSolarisそのものはちゃんと動作する基本ソフトですし、今のバージョンを使い続けることには問題ありません。しかしながら、バグ修正や、機能追加のための変更の提供はSolarisのリリースタイミングに依存するため、これまでのようにその都度更新が公開されることはありません。
[osol-discuss] OpenSolaris cancelled, to be replaced with Solaris 11 Express
Posted: Aug 13, 2010 8:40 AM
OracleのSUN買収に伴うOpenSolarisの取り扱いは、大変残念な結果となりました。OracleはOracleでありSUNではないのです。おそらくMySQLも将来的には同じ道筋を辿るのではないでしょうか。オープンソースプロジェクトが大企業の買収により支援されることで経済基盤を得ることができると思っていましたが、このようにじわっと終焉を迎えることが現実のものになりました。質の高いオープンソース基本ソフトとして期待していただけに残念でなりません。
OpenSolarisの方向性がはっきりしたことで、これまでのOpenSolarisのライセンスに基づく開発コミュニティーの役割もはっきりしました。OpenSolarisのコードを発展させるオープンソース・コミュニティーはOracleのリリースするOpenSolaris関連ソースコードとは距離を置くことになります。そうしないと最新事情に基づく不具合修正などが反映できないからです。私としてはこちらの活動に期待していますし、Solarisだけでなく、他のオープンソース基本ソフトに影響を与えるくらい良い基本ソフトになって欲しいと切に思います。

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