貿易実務講座:「FOBとCIF」
昨日のDAP、一昨日のDATは、
インコタームズの2010年版に
新規に登場した比較的新しい
貿易条件でしたが、
コンテナー船が登場する前からあり、
在来船の場合に使う条件という
古典的な貿易条件にも
触れておきたいと思います。
13年前に、無料メールマガジン
「合格祈願! 通関士受験のサプリメント」
に掲載した記事から紹介します。
インコタームズの英文の規定を
引用せず、C級レベルで書いています。
英語恐怖症の方はご安心を!
但し、13年前ですから
インコタームズ1990版の内容。
今回のテーマは、
「FOB と CIF」です。
学生と先生の会話をお楽しみ下さい。
学生:こんにちは。
宜しくお願いします。
先生:こんにちは。
貿易実務に興味があるそうですね。
学生:はい。
独学で少し勉強しました。
FOBとCIFの違いが
分からなくて質問に来ました。
先生:そうですか。
説明する前に、
費用負担とかリスク負担
という意味は分かりますか?
学生:実は、そこが問題なんです。
費用というのは、
イメージが描けますが、
リスク負担のイメージが
湧いてこないものですから・・
先生:そうですね。
私もそうでした。
分かりにくい概念ですね。
それでは、日本の輸出者が
FOB OSAKA US$600
で契約した場合の
費用負担、リスク負担は
どうなりますか?
学生:はい。
FOBは、本船渡し条件ですから、
約束した商品を大阪港に
停泊する外国貿易船(本船)
に積み込むまでの費用を
輸出者が負担します。
つまり、
本船に積込むまでの費用は
輸出者が持つという条件で、
取引価格が600米ドルです。
そして、リスク負担ですが、
万が一、本船に積込むまでに
事故にあった場合、
輸出者が損をすることになります。
先生:その通りですよ。
分かってるじゃないですか。
それでは、
FOB NEW YORK $700 の場合は?
学生:これが分からないんです。
先生:あれ、さっきと同じように
考えればいいですよ。
学生:・・・・・
先生:それじゃ、ヒントです。
アメリカの会社から日本の会社に
輸出すると考えてください。
学生:なるほど。
アメリカの輸出者が、
約束した商品をニューヨーク港に
停泊する本船に積み込むまでの
費用を負担します。
その価格が700米ドルです。
そして、リスク負担ですが、
ニューヨーク港の本船に
積込むまでに事故にあった場合、
アメリカの輸出者が
損をすることになります。
アメリカ側が輸出者と
思わなかったので
理解できなかったようです。
先生:どうやら、そのようですね。
それでは、
CIF NEW YORK $700で
契約した場合の
費用負担、リスク負担は
どうなりますか?
学生:この場合は、日本の輸出者が、
FOBの費用に加えて、
ニューヨーク港までの
運賃・保険料も負担します。
この場合のリスク負担が
良く分からないのですが・・
先生:そうですか。
CIFの危険負担は
FOBと同じです。
ですから、
本船に積込むまでの
リスクを負担します。
つまり、
本船に積込めばリスクは
輸出者から輸入者に移転します。
学生:リスク負担はFOBと同じですか。
費用負担の移転時期と
リスク負担の移転時期が
違うこともあるということですね。
先生:そうなんです。
FOBの場合は、
費用とリスクの移転時期が同じですね。
しかし、
CIFの場合は、
費用負担の移転時期は輸入港であり、
リスクの移転時期は本船ですから、
費用とリスクの移転時期が
違うので、要注意ですね。
学生:良く分かりました。
有難うございました。
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そんなお手伝いができれば
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〒530-0012
大阪市北区芝田1丁目
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学生:こんにちは。
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先生:こんにちは。
貿易実務に興味があるそうですね。
学生:はい。
独学で少し勉強しました。
FOBとCIFの違いが
分からなくて質問に来ました。
先生:そうですか。
説明する前に、
費用負担とかリスク負担
という意味は分かりますか?
学生:実は、そこが問題なんです。
費用というのは、
イメージが描けますが、
リスク負担のイメージが
湧いてこないものですから・・
先生:そうですね。
私もそうでした。
分かりにくい概念ですね。
それでは、日本の輸出者が
FOB OSAKA US$600
で契約した場合の
費用負担、リスク負担は
どうなりますか?
学生:はい。
FOBは、本船渡し条件ですから、
約束した商品を大阪港に
停泊する外国貿易船(本船)
に積み込むまでの費用を
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つまり、
本船に積込むまでの費用は
輸出者が持つという条件で、
取引価格が600米ドルです。
そして、リスク負担ですが、
万が一、本船に積込むまでに
事故にあった場合、
輸出者が損をすることになります。
先生:その通りですよ。
分かってるじゃないですか。
それでは、
FOB NEW YORK $700 の場合は?
学生:これが分からないんです。
先生:あれ、さっきと同じように
考えればいいですよ。
学生:・・・・・
先生:それじゃ、ヒントです。
アメリカの会社から日本の会社に
輸出すると考えてください。
学生:なるほど。
アメリカの輸出者が、
約束した商品をニューヨーク港に
停泊する本船に積み込むまでの
費用を負担します。
その価格が700米ドルです。
そして、リスク負担ですが、
ニューヨーク港の本船に
積込むまでに事故にあった場合、
アメリカの輸出者が
損をすることになります。
アメリカ側が輸出者と
思わなかったので
理解できなかったようです。
先生:どうやら、そのようですね。
それでは、
CIF NEW YORK $700で
契約した場合の
費用負担、リスク負担は
どうなりますか?
学生:この場合は、日本の輸出者が、
FOBの費用に加えて、
ニューヨーク港までの
運賃・保険料も負担します。
この場合のリスク負担が
良く分からないのですが・・
先生:そうですか。
CIFの危険負担は
FOBと同じです。
ですから、
本船に積込むまでの
リスクを負担します。
つまり、
本船に積込めばリスクは
輸出者から輸入者に移転します。
学生:リスク負担はFOBと同じですか。
費用負担の移転時期と
リスク負担の移転時期が
違うこともあるということですね。
先生:そうなんです。
FOBの場合は、
費用とリスクの移転時期が同じですね。
しかし、
CIFの場合は、
費用負担の移転時期は輸入港であり、
リスクの移転時期は本船ですから、
費用とリスクの移転時期が
違うので、要注意ですね。
学生:良く分かりました。
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