蘊蓄cafe

-日々発見、身の回りの話題 【うんちくカフェ】-

棋士ブログ

2011年02月27日 | 囲碁

  囲碁棋士のブログも少しずつ増えている。それぞれ、ご本人の声が聞こえてきそうな文章で、個性があって面白い。最近見ているのは以下のサイト。万波奈穂さんのブログは、ほぼ毎日更新されていて、たまにお姉さんの「ねね」こと、万波佳奈さんが登場する。

  今日の三村智保プロのグログにでていた詰め碁は、じっと見つめて解けたと思ったが、再度見て読みに穴があったことに気がつき、さらに画面を見つめること10分、ほほーう、第一感では普通思いつかないところが正解ではと。ただし解けたと思ったのは原図からではなくて一手進んだヒント図から。


「そして誰もいなくなった」

2011年02月27日 | 音楽・映画レビュー
[感想:★★---:平均レベル(人によっては))]
 アガサ・クリスティの推理小説「そして誰もいなくなった」は、「そして誰もいなくなった」(1945)、「姿なき殺人者」(1965)、「そして誰もいなくなった」(1974)、「サファリ殺人事件」(1989)など、何回も映画化されているが、これは一番最初の1945年の映画。原作に忠実に作られていることが分かる(ただし、アガサ自身の戯曲をベースにしたため、小説とは結末が異なる。小説の結末の方が好きだが、小説はやや不自然で再現が難しいところがある)。今となっては古い感じもするが、俳優もすばらしく、つくりもしっかりした作品ではある。
 なお、ハヤカワ文庫には、清水訳版青木訳版(新訳)がある。

ぽすれん・レビューAmazon・レビュー
監督:ルネ・クレール
出演者:バリー・フィッツジェラルド、ウォルター・ヒューストン、ルイス・ヘイワード、ジューン・デュプレ
Story:
アガサ・クリスティ原作のサスペンス。絶海の孤島に建つ壮大な館に見ず知らずの10人の男女が招待された。なかなか姿を見せぬ主人に苛立ちながらも夕食の席についたそのとき、彼らの過去の罪を告発する声が聞こえてきた。次々に死んでいく招待客…。(そして誰もいなくなった)


3勝2敗

2011年02月26日 | 囲碁
 先日の棋聖戦は、張栩棋聖の2目半勝ちで、3勝2敗と初めて先行した。

 今回、持ち時間が、張栩棋聖が3時間残すのに対して、井山名人が秒読みになってしまい不利を招いたのではないか。
 最後はやはり半目勝負だったというが、そもそも井山名人が10目から15目勝ちの碁だった訳で、はっきりとした勝ち碁を第4局、第5局と落とした井山名人の心理的ダメージは大きいのではと。
 白140に対して黒141とハサミ付けたのが事件の始まり。15目も勝っていながら、1目2目の稼ぎにこだわり読み負けして負けてしまうというのはどうなのだろう。やや真面目すぎる感じもしないではない。勝ちましたという手を打って、まだ打つんですか?と相手を睨みつけるぐらいの太々しさ・気迫がないと張栩棋聖には勝てないかもしれない。
 続く白の142は勝負手だという。それにしても張栩棋聖の勝負に対する執念はものすごい。

デジカメ「FinePix X100」

2011年02月26日 | Weblog
 最近、一目見ておおぉーッ!と感じたものが2つある。
 1つは、フジフィルムのデジカメ「FinePix X100」である。
 一見してデジカメとは思えない、レンジ式ファイダー、ダイヤル操作など「昔ながらの」デザインはすばらしい。今使っているキャノンのG10がなければ間違いなく手を出していたのではと思う。どうしてこんなデジカメが今までなかったのか不思議なほどである。とにかく一目で「そそられる」カメラだ。こういう、他人の後をついて行くのではなく、新たな道を切り開く、気合いが入った仕事は好き。

「星を継ぐもの」マンガ版

2011年02月26日 | Weblog
 2月25日発売のビッグコミックを開いてみると「星を継ぐもの」の連載が始まっていた。
 絵は星野之宣。そして原作は知る人ぞ知る「J.P.ホーガン」のデビュー作である。30年ほど前、デビューと同時に絶賛されたハードSF小説で、私もこれを超えると思える作品に未だ出会っていない。
 ただ、マンガの方は、どこまで原作のワクワク感を表現できるかは疑問で、今のところあまり期待していない。
 なお、J.P.ホーガンは、昨年7月に心不全で亡くなったという。残念である。

大きくなったらパン屋さんになりたい

2011年02月26日 | Weblog

 近所のパン屋さん。とても小さいのだが、近くに団地もあり、子供連れのお母さん、休日のお父さん、おじいちゃんなど、けっこう頻繁にお客さんが来ている。
 オリジナルのパンが多いので、少し変わったパンをと目移りしてしまう。
 「大きくなったらパン屋さんになりたい」と無邪気に言う子供もいるが、体調が悪くても毎日毎日休みなく、店の奥でパンを焼いているおじさんは大変。品揃えが多いので、一日中パンを焼いているのではと。そして、店の奥から「ありがとうございました」と声がかかる。子供の「これ食べたい!」という声が励みになってるのかも。

神の一手を極める

2011年02月23日 | 囲碁
 早くも明日、棋聖戦の第5局目が行われる。

 1週間前の第4局は、これまでになく、相手の注文をはずし合い、自陣の欠点をわざと放置しながら、誘い、狙う・・・十数目のダメージを受けながら、最後の一線で踏みとどまり切り返す・・・1目、2目を争う終盤になっても妙手をくりだし半目を争う・・・という壮絶な戦いだった。4局目になってのりにのってきたという感じがする。

 名局は一人ではできない。この2人を見ていると「ヒカルの碁」にでてくるヒカルと塔矢アキラを思い浮かべてしまう。第5局目にも期待したい。
 

棋聖戦第4局

2011年02月20日 | 囲碁
 棋聖戦第4局は、272手で黒番 張棋聖の半目勝ちになった。これで2勝2敗のタイとなり、あと3局を戦うこととなった。第6局目と第7局目の開催予定地は、地元まで来るかとやきもきしたのでは。

 途中、白の井山名人が優勢だったようだが、黒143手に対し、白が次の144手で何故一体の黒石全部をとらなかったか(白54の左上にコスメばとれていたのではという)後日の本人コメントを聞いてみたい感じがする。
 最後は半目勝負で、この段階で妙手をひねり出した井山名人もすごいが、秒読みの中での難しい手順の連続で、勝ち負けが二転三転したという。

 十段戦のタイトル5番勝負もこの両者の組み合わせで3月3日から始まる。

ソーシャル・ネットワーキング・サービス

2011年02月19日 | インターネット
 「facebook(フェイスブック)」が、先頃のチュニジアでの革命やエジプト騒乱に影響を及ぼしたという。
 ブログ以降の新しい (^^; ツールにはそれほど興味を持っていなかったが、調べてみるとなかなか面白く、インターネットの進化を感じる。

 インターネットが普及し始めて、まだ15年ほどだと思う。
 当初は情報の発信手段として「ホームページ」がその役割を担っていた。個人のホームページも多数作られたが、今はそれらのほとんどが朽ち果てているのではないかと思う。それは(1)ホームページの作成にはかなりのエネルギーが必要で、更新されなければ一度読んだ文庫本と同じで再度訪れようとは思わない。エネルギッシュに書き込み続けたとしても、全体に占める古いコンテンツの割合はどんどん大きくなっていくので、古いコンテンツのメンテナンスは困難。(2)また、ホームページは、情報の発信手段であってコミュニケーションの仕組みがなく、相変わらずメールに頼ったため、情報が双方向に流れず、「情報の発信者」と「情報の閲覧者」に分極してしまったのが終焉の最大の原因だろう。

 その後、多くは「ブログ」に移行した。サイトの枠組みまで既に作られており、携帯でも気軽に画像を含め投稿できるのが魅力である。しかし、ホームページの欠点の1つは改善されたものの、相変わらずコミュニケーションの仕組みは、コメントとトラックバックと貧弱なままだ(トラックバックにいたっては使い方も知らなかったりする)。

 で、最近、注目しているのは、「Facebook(フェイスブック)」だ。
 ソーシャル・ネットワーキング・サービスの1つで、ブログと同じ使い方もできるが、「社会的ネットワークの構築」という設計思想があり、自分と同じ興味、課題、経歴等を人を発見し、コミュニケートする機能が根幹となっている。また、実名登録、顔写真の掲載が原則で(厳密さの問題はあるが)、類似する先行サービスの「mixi」や「GREE」よりも、バーチャルからリアルによりシフトしたシステムになっている。

 ***高校の卒業生、****が好きな人、***に勤めている人、***に住んでいる人等を検索し、メッセージ交換・情報の共有を行い、友達の友達、友達の友達の友達・・・とリアルなネットワークを広げていくことになる。「六次の隔たり」という仮説があるそうで、人を介して6人目でほとんどの人に到達できるという。なつかしい昔の知り合いにバッタリということもあるかも。趣味だけでなく、ビジネス分野での交流にも役立ちそうである。既に利用しているブログを、更新の際に自動的に facebook に取り込むという機能もあり便利である。後発なので、どの程度ユーザーを得るかが鍵になりそうだ。

ダダダダダッ

2011年02月14日 | 教育・福祉

 地下鉄駅でのこと。

 目が不自由な方が歩いていた。相当なスピードで床面の点字パネルに沿ってカキッ、カキッと曲がって行く。白い杖をかなり幅広く使ってパネルに当たる音を聞いて位置を確認しているようだ。こういうパネルの使い方は健常者では分からない。パネルの配置に不備があっては事故につながりかねない。

 また、別のところでは、点字パネルの上を健常者の女性がベビーカーを押しているのを見かけた。ダダダダダダダダダダッ・・・中の子供は大丈夫か?と思った(^^;

 道は、健常者だけのものではないし、目が不自由な方だけのものでもない。


十段戦

2011年02月13日 | 囲碁
 このところ囲碁の話題が続いているのは、張棋聖と井山名人が戦っている「棋聖戦」七番勝負が真っ盛りのせい。次の木曜日には第4局目が、さらに次の週には第5局目が予定されている。

 さらに「十段戦」では、またもや張棋聖・十段に井山名人が五番勝負を挑むことになった。強い人同士はよく当たるものである。
 勢いというのはあるから、現在棋聖戦では2勝1敗と先行している井山名人が次の戦いに勝ち張棋聖をカド番に追い込んだりすると、一気に棋聖と十段を奪取して、井山名人が3冠、張は王座のみという逆転も発生しうる。

 あと、来期「棋聖戦」で、なんと女流の鈴木 歩五段があと1勝で棋聖戦リーグ入りとなるところまで来ている。棋聖戦リーグとは、棋聖タイトルホルダー(張棋聖、今期の7番勝負で井山名人が勝てば井山棋聖)への挑戦者を決める10人のうちに入るということである。6人はシードなので、残る4人の入れ替え枠を争っている訳だ。「女流棋聖戦」ではなくてすべての棋士が戦う「棋聖戦」でのことなのだ。
 囲碁は、男女の区別はなく、対等の立場・資格で戦っている。これに対して将棋は、女流は男性の棋士とは別の組織でプロであっても「棋士」とは呼ばれない底上げされた別制度である。しかし、囲碁では、女流棋士は対等な立場で戦っていながら、男性棋士に勝つことはもう珍しくない。男性棋士との対戦で勝ち越している女流棋士もいるほどである。

 ということで、鈴木 歩五段のリーグ入り期待したいのだが、次の相手は河野 臨九段だという。「天元」のタイトルをとったこともある強敵である。対局当日は日本全国、鈴木五段を応援して「念」を送るのではないかと。

ディスプレイ

2011年02月12日 | Weblog

 ノートパソコンをテレビとつなげたので画面が大きくなった。家にあるiMacはもともと大きくて何をするにも快適なのだが、WINも大きく見たいソフトなどがある。寝ころんでマウスをぐりぐりするだけで操作が可能なグウタラ環境である。すっかりテレビと認識していたが、本当はテレビではなくデスクトップMAC用に使っていた液晶モニタなので、いろいろな形状の接続端子が装備されていたりする。

 で、ケーブルの方は、続端子の形状がD-sub15pin(2列)だったり、ミニD-Sub 15pin(3列)だったり、オス・メスがあったり、デジタルDVI29ピンがあったり・・・

 「IntelやAMDなどは2010年12月8日、2015年までにVGAへの対応を終了しHDMIやDisplayPortに移行する方針を表明した」という。とするとこれからは、音声情報までテレビに送りたい場合はHDMIが、従来のパソコンの使い方であればDisplayPort(この場合、音はパソコンで鳴る)という感じになるのではと。

布石の変化(割り打ち)(その2)

2011年02月07日 | 囲碁

 因に先日の「布石の変化(割り打ち)」以外の一法として、このような展開があるという。ただ、これも2年ほど前の情報なので、今どのように打たれているのか?・・・プロはかならず工夫をするので、このような傾向を知ると、布石(棋譜)を見ていて駆け引きが面白かったりする。

間違いのない手

2011年02月07日 | 囲碁
 囲碁で「厚みを築く」「力をためる」という打ち方は将来への先行投資であって、それをバックに戦いを仕掛け実利を得ようという戦略である。当然、相手に先に実利を与えるので、戦いが不発に終わったり互角の分かれで終わったりすると帳尻が合わず最終的には負けになる。投資は回収しなければならない。相手が初心者で間違う確率が高い場合はなんとかなるかもしれないが、高段になるほど間違う確率が小さくなるので相当力がなければ怖い戦略だろう。

 しかし、最初から「実利で先行」してしまえば、リスクになる戦いを仕掛ける必要がない。
 ただし、「実利で先行」するにしても、相手の陣容が「模様」から効率よく「地」に変化してしまうと一気に地合いのバランスが崩れてしまうので、ある局面でどうしても「消し」にいく必要が生じる。相手はそれを待っており、相手の石数の多い場所での戦いになってしまう。皆が趙治勲やカミソリ坂田であれば怖くないのだろうが、天下分け目の関ヶ原になると、最後に間違えた方が勝負に負けることになる。

 だから「実利で先行」するにしても相手の厚みが働かないような打ちまわしでリードし、相手がこのままでは負けと感じて戦いを仕掛けてきた時には、自分の石数が多いところでの有利な戦いに展開するか、自分の弱い石が全然ない楽な戦いになっている・・・というのが、戦わずして勝つ方法のなのかと。

 このような戦法として、先日の「戦わずして勝つ方法」の書では、両翼を許さない、厚みは早めに消す、両ガカリ定石の用法、カカリとワリウチの使い分け、ハサミやカカリを避ける方が乱戦になりやすい・・・との極意が解説されている。

 で、戦わずして勝ってみたいものだと(^^;