新・臨床検査の光と影

人の命を測る臨床検査に光を!

ブランチ問題で厚労省と【Ⅱ】

2007-11-21 09:48:06 | 医学検査の下請け問題

      病院検査室のランニングコストを(13)

 プロジェクトとして、「ブランチラボを、一度も調査しないで、実勢価格と決めている現行制度」の矛盾を鋭く指摘、立ち入り調査を行うことを、粘り強く迫った結果、同意するに至りました。

 さらに、一度に数万件の検体をまとめて行なう検査センターと、患者の病態や診断の進捗状況を見極めながら1件1件丁寧に検査をおこなう病院検査室のランニングコストとは、比較にならない開きがあることに対しては、一定の理解を示す発言がありました。

 その実状を認めながら、次のように背景の補強をする当局側の見解が、初めて述べられました。

 1、現時点では、バルクラインを決定する基礎資料として揃っているのは、検査センターのものだけであること。

 2、病院検査室として、的確なランニングコストを示せる資料があれば、検討するに、やぶさかではないこと。

 3、なおかつ、関係学会などの裏付けがあれば、よりベターであること。

 これは、全く初めて示される見解であり、提案ではありました。

  職能団体である検査技師会と、学術団体である検査医会が協力し、よりいっそう関係を緊密にして、検討してみる価値のある、厚労省担当部局の提案ではないでしょうか。

 たとえ数ヶ所でもいい、病院検査室の財務諸表から、信頼できる、そして納得のいくランニングコストを割り出すことは、やってみる価値のある作業だと思いますが、いかがなものでしょうか。