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新・臨床検査の光と影

人の命を測る臨床検査に光を!

「脳」の精密検査顛末記・2

2007-01-16 18:21:19 | 健康・病気

 ふらつき・つまづきの原因?

  「ふらつき」「つまずき」などを主訴としての外来診察で、最初に取り組んだのは、聴力検査。

 純音聴力と骨導聴力検査。

 いずれも、高齢者特有の高音域聴力の低下あり。

 聴力は、左>右、という結果もでました。

 続いて、平衡感覚を調べる重心動揺検査。

 重心動揺計に直立して30秒間、最初は開眼でのテスト。

 次に閉眼で、「ふらつきの比・(Ronberg率)」のテスト、末梢性伝導障害や深部知覚障害の検査に入る。

 閉眼で明らかに、重心のふらつきが激しいことを自覚。

 桂 前治師匠?いや、中島英雄先生の検査結果の説明で、どうやら「三半規管の老化」が、「ふらつき」の原因かも知れないとのこと。

 老化とは、困ったことです。

 続いて、脳のCT、さらに運良くMRAのキャンセルがあったので、「脳血管撮影」へ。

 最近のMRAの進歩は素晴らしい。

 とくに超電導型MRAは一度に4本の脳動脈血管を立体的に描写できる優れもの。

 そしてなにしろ、検査が終わって、すぐに結果が主治医の元へ電送されて、大きな画面で直ちに説明してくれるので、大納得!

 結果は、多少の萎縮は認められるが、梗塞像も、動脈瘤も認められないとのことで、少し安心しました。

 MRAでは、狭小部位はあるけれど、先天的なもので、別の動脈が代償機能を担っているから問題なしとのこと。

 そのあと、脳の血流を調べるMRIを予約して、今日の検査は終了。

 ところが、このMRIで、ショッキングな画像を、まざまざと見せつけられることになりました。


「脳」の精密検査顛末記・1

2007-01-10 15:28:02 | 健康・病気

Photo_2 衝撃の「脳」精密検査

 12年もの長い歳月をかけて、やっとの思いで体重を13キロ減量し、一応目標のBMIをWHOの標準まで戻すことができて、さて次なるターゲットを「脳」と決めました。

 理由の第1は、父親が50歳代で脳溢血、母親も脳梗塞で60歳代で命を落としていること。

 第2は、75歳ともなると、同級生の三分の一は既に亡くなっていることと、そのまた三分の一は、推定で循環器や脳血管障害が原因であることです。

 第3は、数年前から北アルプスの単独縦走を止めましたが、その理由は、つまずき、ふらつき、転倒が多くなり、徐々にケンケン飛びができなくなりつつあることを自覚したからでした。

 それに、電気器具の消し忘れ、洗い終わった洗面台の排水やトイレの流し忘れ、人名がなかなか出てきない等々、加齢で片付ける訳には行かない日常の不始末が、明らかに多くなってきたことでした。

 ネットで医療機関を検索しました。

 第1候補が、中央群馬脳神経外科病院でした。

 昨年12月5日、外来診察から始まりました。

 主治医は、医者もできる噺家・桂 前治、こと、中島英雄(病院理事長)先生でした。

 テレビ・新聞・週刊誌などで、この世界では、つとに有名な噺家であり、れっきとした脳神経外科医でもあります。

 毎月第4土曜日、次回は1月27日(土)午後2時30分より、ゲストに紙きりの林家正楽師匠を招いての「病院落語」で入場無料。

 それはともかく、「先生、この病院の職員は、みんな明るいですね」と申し上げたところ「お笑いの病院でござんすから、・・・」ときた。

 ことのついでに「脳検査の一部始終を、ブログに紹介したい、ついては、先生のスナップ写真も公開したい、・・・」と、おそるおそるお願いしたところ、こころよく応じてくださいましたのが、冒頭の診察中のお写真です。

 そして、衝撃の事実が次々に明らかになりました。

 

 

 

 


人体実験・肥満からの脱出:9

2007-01-06 15:53:12 | 健康・病気

最後の人体実験

 ただ、ひたすら愛犬「蘭号」と歩くこと、1時間。

 最後の人体実験は、雨天以外は毎日、およそ4,500歩、約2600メートル、消費カロリーは、僅か90キロカロリー。

 3ヵ月後に、体重が4キロ減量、73キロから69キロへ。

 1年後には、目標の67キロ、6キロ減の目標に到達しました。

 消費カロリーから計算しても、とても「シンジラレナーイッ」結果ですが、隔日の水泳+毎日のウオーキングの、相乗効果としか考えられません。

 サプリメントや特別な運動器具など使わずに、食べたいものは食べ、気長に、一定のペースとリズムで、同じ運動を繰り返し続けていれば、その生活パターンに見合った体重になることを、身をもって知ることができました。

 かつて体験した足腰・首の痛み、関節の浮腫など、これらはすべて、節々の軟骨磨耗が原因でしたが、この10年間、全く起こらなくなりました。

 腹回りが減って、胸囲が増え、BMIはWHO基準に適合・早朝血圧・脈拍数、すべて低下、いいことずくめとはなりましたが、ここで思わぬ事件?が起こりました。

 蘭は、散歩に行きたがらないのです。

 相棒「蘭号」に、不整脈が!

 ウオーキングの身支度を整えて、愛犬「蘭号」を迎えに行くと、座り込んで立ち上がろうともしません。

  明らかにウオーキング拒否に近い態度を取り、「行きたくない」姿勢に入ります。

 ウオーキングの途中でも、座り込むこともあり、わがままと決め付けていたのですが、あるとき、鼠けい部の脈を取って驚きました。

 かなりの数の不整脈を読み取りました。

 とにかく、積極的に散歩を楽しむなんて、ほとんどない原因はここかな、と思いましたが、食欲もボール拾いも、吠え声も、それは元気一杯。

 それにしても犬の不整脈、人間と同じに考えていいものか?心配の種がまた一つふえました。


人体実験・肥満からの脱出・8

2006-12-30 14:56:46 | 健康・病気

Dsc02111 Photo_16   さらに6キロの減量

 80キロから73キロになって、12年間は体重はまったく変わりませんでした。

 食事の量や運動量を一定にした、日常の生活パターン、ペースとリズムを保ち、繰り返していると、それに見合った体重に落ち着く、なにか法則の大発見でもしたような気分になりました。

 それと同時に、もしかして、体重が思うように、自由自在にコントロールできるのではないか、そんな希望のようなものが湧いてきて、それなら、あと5~6キロくらい減量してみようか、と思い立ちました。

 体重80キロ;BMI=26,8 (判定=肥満Ⅰ度:WHO=前肥満)

 体重73キロ;BMI=24,7 (ぎりぎりセーフ)

 目標体重67キロ;BMI=22,6 (判定=正常:WHO=正常)

 さて、どうすれば、目標の減量が達成できるか?

 73キロ⇒目標67キロ、マイナス6キロへ

 痩せるサプリメントなど、使う気は全くない、食事の量も質も、変えるつもりもない。

 もう少し、運動負荷をかけてみるか?

 1日おきの水泳(1回1300~1500メートル)に、なにを負荷するか?と考えました。

 以前から云ってはいたのですが、ちょうどその頃、女房殿が、「犬を飼いたい、いますぐ、どうしても、・・・」もう矢も盾もたまらない衝動にかられました。

 生き物を飼う以上、いろいろと生活に制約も加わり、義務と責任の重さを考えて、かたくなに「反対」を表明したが、「見るだけでも、・・・」とペットショップへ。

 そこで一目惚れしてしまったのが、生後4ヶ月のシュルティー・鹿児島生まれのメス、「ラン」でした。

 「連れてってーッて顔してる」もう、こうなったら、どうしようもありません。

 噂で聞けば、売れ残ったペットたちは、適当な頃合を見計らって、処分?されるのだとか。

 それでも「飼うの、止めよう」とでも云ったら、いい歳して、いまにも泣き出しそうな気配。

 そこから、隔日の水泳に加えて、天気がよければ毎日「ラン」との1時間の散歩が始まりました。

 体重など、どうでもいい状態で始まったウォーキング。

 ところが、どうでもいいどころか、劇的な変化が起こりました。

 

 

 

 

 


ノロウイルス・緊急対策ー続々ー

2006-12-23 19:02:40 | 健康・病気

 ノロウイルス、何度でも罹患

 はしかや天然痘などは、一度罹患すると、体内に免疫ができて、二度と罹らない仕組みができるのですが、ノロウイルス感染症の場合はどうなのか?といった質問のメール等、いくつか寄せられていますので、お答えしてみます。

 質問の一つは、生牡蠣や二枚貝などを食べていないのに、なぜ罹るのか?

 いま、もっとも凄い勢いで感染が拡大しているのは、直接生牡蠣など二枚貝によるものではなく、患者が嘔吐した、吐瀉物の始末といいますか、処理が不完全・不適切なために、床や絨毯にへばりついた吐瀉物、これには天文学的な数のウイルスが混じっていて、これが乾燥して埃状態になって一緒に舞い上がり、それが人の口に入り、腸に行って一気に増殖し、発症します。

 吐物は、腸から胃に逆流して、吐きだされるので、大量のウイルスが付着しています。

 赤ちゃんの糞便も、病人のオムツも、ウイルスの巣である腸管を通ってくるので、吐物と同様です。

 もう一つの質問は、ノロウイルス感染症の免疫に関することです。

 充分な免疫ができるためには、抗体が作られなくてはなりません。その抗体を作るためには、充分な抗原(細菌やウイルス)が必要になります。

 ノロウイルスに感染すると、腸管内で免疫グロブリン、IgAという蛋白が作られます。

 しかし、ノロウイルス感染症は、ノロウイルスが数個か10個程度で感染し発症するといわれていますので、充分な抗体(IgA)を作るだけの抗原が不足して、抗体も僅かしか作られません。

 そのために、免疫を獲得することができないので、理論的には、何度でも罹患することになります。

 もう一つの質問はワクチンはなぜできないのか?です。

 ワクチンを大量に作るには、ノロウイルスをたくさん増殖しなくてはなりませんが、プラントで大量に増殖する方法が、残念ながら、まだ確立していないのが現状です。

 いま、この連鎖的感染を食い止めないと、大変な新年を迎えることになりそうです。

 医療関係者、とくに感染防御の専門家である、臨床検査技師の方々、現役であろうとOB・OGであろうと、あらゆる方法・手段を駆使して、感染防御の啓発に努めて頂きたいと思います。