旅日記

旅の記録と紀行文を紹介する事でしょう。
写真は私が撮影したものを使用しています。

秋の乗り放題パス 二日目

2023-10-29 08:00:00 | 鉄道

JR西日本 紀勢本線 新宮駅 (和歌山県新宮市徐福)

令和5年10月20日金曜日。新宮駅に来ている。駅の所在地を調べたら「徐福」になっている。新宮には徐福伝説があるそう。秦始皇28年(BC219)に「秦始皇派徐福率領童男童女數千人」と司馬遷の『史記』にある。徐福が童男童女を率いて新宮に来たかは知らないが、徐福公園にはお墓もある。訪れてみたいが、今日は乗り換えの間に駅頭を見るばかりである。


ここまで乗ってきた特急〔南紀1号〕が出てゆく

JR東海の車両が紀伊勝浦まで乗り入れる。


駅頭の様子


お燈祭り




特別企画乗車券「秋の乗り放題パス」(7,850円)

から新宮までは特急を利用するので普通乗車券を利用したが、この後は普通・快速列車を「秋の乗り放題パス」を利用してゆく。入場する。


うぐん志


亀山方を望む


和歌山市方を望む


227系が待っていた


JR西日本 紀勢本線 普通 2330M列車 [227系SS02編成] (新宮)

広島の227系とは色が違う。車内の座席は転換式クロスシートではなく、窓を背にしたベンチシート(ロングシート)だった。残念。空いていれば車窓を楽しむのに問題ないと思っていたのだが。


構内に見る他の車両たち


JR西日本 227系


JR西日本 287系

間違っていたらすみません。289系との見分けがよく判らんのです。


JR東海 キハ25形

電車のような車両だが、紀勢本線非電化区間を走るため気動車(ディーゼルカー)。


路線バスのように車内に交通系ICカードの読取機が

では車内へ。各駅に自動改札機や簡易改札機を設置しなくても車内に機械があれば交通系ICカードのエリアに出来る。バス・路面電車にあるものが何故近年までJRの列車になかったのだろうか。


metro 紀勢本線で新宮を出発symbol6


砂浜と熊野灘を望む (新宮-三輪崎)

新宮紀伊田辺行普通列車。車内にはまだ空席もある。車内の自動放送は広島の227系と北陸本線の521系が同様だったように、ここもそうなのかと思っていたら、チャイムはピンポーン♪だけではないし、日本語、英語に加えて中国語、朝鮮語と四か国語のアナウンスも入る。



車内放送で特急〔くろしお22号〕の運休についてのお詫びと、白浜始発の特急〔くろしお24号〕に乗り換えるよう案内している。それは大変だなと他人事に考えていたが、運休した特急利用者がこの2両編成の普通列車に乗ってくるという事である。


新宮駅の掲示

運転取り止めのご案内
以下の特急くろしお号は車両不具合のため列車の運転を取り止めます。
特急くろしお22号(11:27発)新大阪行(略)
The next limited express train, Kuroshio 22 bound for Shin Osaka... (略)

英文による案内もある。新宮駅頭では訪日外国人らしき人たちも見掛けていた。駅では掲示物を全く見ておらず、後から写真を見直して気付いた。


パンダと交換 (三輪崎)


那智に停車

この先に那智の滝があるのか。行きたいけど今日は行かない。ところでどこの駅だったかは忘れたが、訪日外国人のツアーの一行が乗車して来て、車内は混雑してきた。熊野観光だろうか。特急〔くろしお22号〕の運転取り止めで普通列車に案内された乗客である。添乗員さんが「2時間この列車に乗って白浜で特急に乗り換える」といった事を英語で説明している。海外旅行に来てトラブルになってお気の毒だが、皆さん穏やかで立腹しているような人は見られない。紀伊勝浦に到着。先程、新宮まで乗ってきた特急〔南紀1号〕が折り返し紀伊勝浦名古屋行特急〔南紀6号〕として出発を待っている。そして特急〔くろしお22号〕運転取り止めのせいか、特急停車駅からはお客さんが増えてきて車内には座席に座れず立つ人もでてきた。


森浦湾 (湯川-太地)




古座川を渡る (紀伊田原-古座)



太地古座といった地名は知っていても来た事のないところを通ってゆく。しかし下車はしない。旧コザ市の沖縄市なら宿泊もしている。


JR西日本 紀勢本線 普通 2330M列車 [227系SS02編成] (串本)

串本で18分間停車。今の座席を失う事になるが下車する。

紀勢本線 普通 2330M 新宮(11:44)→串本(12:46) クモハ227-1024

※特別企画乗車券「秋の乗り放題パス」利用




出札口と改札口

出札口は塞がれている。自動改札機はなく簡易改札機が設置されている。


JR西日本 紀勢本線 串本駅 (和歌山県東牟婁郡串本町串本)


本州最南端の串本駅


駅頭の様子

めはり寿司でも買えるお店がないかと思ったが、駅前をパッと見て見当たらない。新宮駅前にはあったのだが。国道沿いのファミリーマートへ行き、おむすびとコーラを買ってくる。



本州最南端の地、潮岬への最寄り駅。東京九州フェリーの船上より眺めただけの潮岬だが、もちろん行ってみたい。しかし駅から岬へのバスのダイヤを見て、普通列車に乗って明るいうちに和歌山に至るという事を優先し、今回は潮岬には行かない事にした。駅に戻り再入場する。先程まで座っていた席は埋まっていたが、大柄な西洋人男性の隣の狭い席が空いていたので腰掛ける。串本を出発。




潮岬のある陸繋島を望む (串本-紀伊有田)

串本までは山側を背にした席だったので海が見えたが、今度は海側を背にした席となった。海沿いの区間もあるが景色は諦める。代わりに紀勢自動車道の工事をしているのが見える。暇なので自動音声から駅名の漢字を想像する。日本語「たこ」…蛸?、英語「Tako」…Taco?、中国語「tián zǐ」…田子か、といった感じ。「すさみ」は難読なので周参見だと知っている。「bái bīn」…白浜に到着。


車内は閑散とした

本来は特急に乗る予定のお客さんがほとんどだったようで、満員の車両がガラガラになった。訪日外国人のツアーの皆さんを含めて普通列車の旅、お疲れさまでした。


白浜始発の特急〔くろしお24号〕より先に出発

2両編成のうち先頭車両には自分を含めて5人しか乗っていない。先程までの大盛況と比べて寂しくなった。特急〔くろしお22号〕の運転取り止めがなければ、まったりした車内だったのだろう。列車はひっそりとしたまま終着の紀伊田辺に到着した。


JR西日本 紀勢本線 普通 2330M列車 [227系SS02編成] (紀伊田辺)


JR西日本 紀勢本線 普通 2358M列車 [227系SS07編成] (紀伊田辺)

紀伊田辺御坊行普通列車に乗り換えます。


亀山方を望む

次の列車も空いている。和歌山の227系はロングシートなのだそう。紀伊田辺を出発。


南部で後続の特急を先行させるため8分間停車

駅には南高梅の大きな看板が。南高梅発祥の地、また名前の由来ともなった南部高校が到着前の車窓に見えた。梅酒は美味しい。なお「南部」は「みなべ」と読む。念のため。


JR西日本 紀勢本線 普通 2358M列車 [227系SS07編成] (南部)
JR西日本 特急〔くろしお24号〕 2074M列車 [289系J01編成]

白浜で出発を待っていた特急〔くろしお24号〕が追いついた。



新宮紀伊田辺行普通列車で一緒になっていた皆さんが乗車しているはずである。特急〔くろしお22号〕に乗車するはずのお客には特急〔くろしお24号〕の席は確保してあるのでご安心ください、という案内だった。普通列車の車内に戻る。


車載型IC改札機(入場用)・整理券発行機


車載型IC改札機(出場用)

この区間では駅に自動改札機・簡易改札機があり、車載型は使われていないようだが、実物を見られてよかった。


海沿いを走る (岩代-切目)


JR西日本 紀勢本線 普通 2358M列車 [227系SS07編成] (御坊) これまで令和5年10月20日撮影

終着の御坊に到着する。列車種別の「普通」の前に自転車のイラストが表示されている。JR西日本の紀勢本線ではサイクルトレインとして自転車を持ち込める区間・列車があり、実際に持ち込まれている様子も見た。転換式クロスシートよりロングシートの方が自転車を持ち込みやすいように思える。なお特に自転車を固定るようなものはない。


自行車架 民國104年(2015)7月27日撮影

以前、台湾で列車に乗ったら自転車を固定するところが設けられていた。


臺灣鐵路管理局 宜蘭線 區間快 4018次列車 [EMU800型] (瑞芳)
民國104年7月27日撮影


JR西日本 紀勢本線 普通 374M列車 [225系HF419編成] (御坊) これより令和5年10月20日撮影

御坊和歌山行普通列車に乗り換える。ゴールが見えてきた。


座席は転換式クロスシート


紀州鉄道 紀州鉄道線 普通列車 [KR205] (御坊)

御坊からは紀州鉄道線が分岐する。西御坊までの2.7kmの路線である。


これまで令和5年10月20日撮影

紀州鉄道線では交通系ICカードは利用出来ない。乗り換え用の簡易改札機が並ぶ様子は、常磐線と湊線の勝田駅を思わせる。ところで紀州鉄道の本社は東京都中央区にあり、不動産が主な事業なのだそう。紀州鉄道線は今日初めて見掛けたが、紀州鉄道グループのホテルは利用した事がある。


客室より野島埼灯台を望む 令和2年10月27日撮影


朝食バイキング 令和2年10月27日撮影

アジの開きを焼いて食べる。


房総白浜ウミサトホテル (千葉県南房総市白浜町白浜) 令和2年10月27日撮影

南紀ではなく南房総の白浜のホテルが紀州鉄道だった。房総半島より紀伊半島の話に戻る。御坊から転換式クロスシートで車窓は楽しみやすくなったが、快適で眠くなってきた。


和歌山市の南隣、海南市まできても車窓には海 (加茂郷-冷水浦)
これより令和5年10月20日撮影

居眠りして車窓を見逃してもったいない。この辺りは紀伊水道か。今度は和歌山から新宮方面にも乗ってみるか。この先は海を離れる。学校帰りの生徒さんが大勢乗って来て列車は混雑してきた。すっかり都市近郊である。列車は終着の和歌山に到着する。


JR西日本 紀勢本線 普通 374M列車 [225系HF419編成] (和歌山)

平成2年か3年頃、初めて伊勢神宮にお参りする時に紀勢本線亀山多気間に乗車。和歌山和歌山市間もその後に乗車している。今日、多気和歌山間に乗車する事で紀勢本線全線の乗りつぶしが終わった。初めて乗ってから全線乗り終えるのに30年以上かかってしまった。


metro 紀勢本線で和歌山に到着symbol6

紀勢本線 普通 2330M 串本(13:04)→紀伊田辺(14:21) クモハ227-1024
紀勢本線 普通 2358M 紀伊田辺(14:35)→御坊(15:16) クモハ227-1029
紀勢本線 普通 374M 御坊(15:33)→和歌山(16:36) クモハ225-5019

※特別企画乗車券「秋の乗り放題パス」利用

改札に向かう途中、エスカレーターに皆さん右に寄って乗っているのを見て関西に来たなと思う。


JR西日本 紀勢本線 和歌山駅《中央口》 (和歌山県和歌山市美園町)


駅頭の様子



紀勢本線を乗り終えて、今日の宿は和歌山市内にしたいところだが、大阪府内の宿を予約している。阪和線で移動する。


JR西日本 阪和線 紀州路快速 4594H列車 [223系HE423編成] (和歌山)


特急が先に出発する


JR西日本 特急〔くろしお26号〕 76M列車 [287系] (和歌山)

新宮新大阪行特急〔くろしお26号〕。新宮から和歌山まで3時間19分かかっている。一方、自分の乗った普通列車乗り継ぎでは4時間52分かかった。


1~6号車はパンダくろしお車両[HC604編成]で運転


metro 紀州路快速で和歌山を出発symbol6

和歌山天王寺行紀州路快速で出発。阪和線の列車も生徒さんで混雑している。行先は大阪環状線となっているが、和歌山から阪和線を走り、天王寺から関西本線に入る。新今宮今宮間で大阪環状線に渡り、外回りで大阪京橋を経由して一周回って二度目の天王寺で終点となっている。行先を大阪環状線とする訳である。快速運転につき大阪環状線内の今宮芦原橋野田の各駅は通過となる。


紀ノ川を渡る (六十谷-紀伊中ノ島)


紀伊に停車

今日は紀伊長島にはじまり紀伊中ノ島まで、旧国名の紀伊を冠した駅をいくつも通って来たけど、この駅は紀伊。昭和34年に和歌山市と合併するまでは海草郡紀伊村だった。今日の旅で最後の紀伊国の駅である。


阪和自動車道と京奈和自動車道が見える (山中渓-紀伊) これまで令和5年10月20日撮影

和歌山JCT付近。阪和道松原ICより南紀田辺ICに至る高速道路。知らぬ間に海南湯浅道路阪和道に編入されていた。一方の京奈和道は京都市より奈良市を経て和歌山市に至る。数か所が部分開通しており、和歌山JCTからは橿原高田ICまで繋がっている。さて列車はトンネルを抜けてゆくので、そのどれかが府県境かと思ったけど、和歌山と大阪の分水嶺を越えた先、地上区間で渡る川が府県境となっていた。和歌山県より大阪府、紀伊国より和泉国に入る。京都府・滋賀県の府県境もトンネルではなく山科盆地にあった。列車は薄暗くなった山間の山中渓に停車。


JR西日本 阪和線 山中渓駅 (大阪府阪南市山中渓)
平成16年4月4日撮影

ここは桜を見に訪れた事がある。さて紀州路快速といえど各駅に停車してきた列車は関西空港線の分岐する日根野に到着。ここで関西空港発の関空快速と連結して大阪方面へと進む。


JR西日本 阪和線 紀州路快速 4194M列車 [223系HE423編成] (熊取)
※日根野-和歌山間は紀州路快速4594H列車。 令和5年10月20日撮影

熊取から先は快速運転となるが下車する。本日の行程はここまで。 (つづく)


metro 紀州路快速で熊取に到着symbol6  令和5年10月20日撮影

阪和線 紀州路快速4594H 和歌山(16:57)→熊取(17:35) クハ222-2507
※日根野-天王寺間は関空快速4194Mに併結。京橋-天王寺間は普通4194列車。

※特別企画乗車券「秋の乗り放題パス」利用


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