旅日記

旅の記録と紀行文を紹介する事でしょう。
写真は私が撮影したものを使用しています。

ぐるり台湾 枋寮→高雄

2010-10-03 00:00:00 | 台湾日記

屏東線 區間車150次 [R133牽引] (枋寮)

枋寮で今日の最後の列車に乗り換える。写真を撮っていると、いいカメラを持った二人組を見掛ける。服装からして、他にも日本から乗りに来ていた人がいたのかと思ったが、地元台湾の鉄道好きの人であった。今度の列車も客車だが、さすがに冷房は付いている。枋寮は昭和16年の屏東線全通より、長らく基隆からの西部幹線の終着駅だったが、南迴線と接続して途中駅となった。なお屏東線も八八水災で橋梁が流出し、不通となっていた。枋寮を出発する。右の車窓には山が連なる。椰子の木のある長閑な車窓を楽しむ。途中で林邊渓という川を渡る。渡っている時は気付かなかったが、ここの橋梁が八八水災で流れたのだ。南州に到着。南州-枋寮間が不通区間だった。

南州はかつて渓州といい、潮州線(現屏東線)の終点だった時期がある。昭和11年の時刻表によると、高雄-渓州間(47.0km)に1時間半程度を要している。今乗っている列車でも高雄まで1時間20分掛かる。なお高雄は昭和16年に駅が移転しており、高雄-南州(旧渓州)間は43.3kmとなっている。単線非電化のままなので今も時間が掛かるのだろう。しかし左の車窓には高架線の工事がみられる。複線電化にする計画だそう。以前訪れた竹田も高架駅となる。客車列車で交換しながらのんびり走る屏東線が好きなのにと思うが、地元の人には本数が多くて速い方がいいだろう。この風情を楽しめるのも今のうち。西勢では南下する區間車と交換待ち。この間に北上する自強號が追い抜いてゆく。屏東からは複線電化。そのままディーゼル機関車が牽引してゆく。ゆっくりのままだが、交換待ちはない。高屏渓を渡り屏東縣から高雄縣に入る。現在の橋梁より下流側に今は使われていない大正2年竣工の鉄橋があるのだが、それを写真に撮っている若い女性がいる。台湾にも鉄子か。同橋梁は國定古蹟(第二級)となっている。車窓も暗くなり、台湾第二の都市、高雄が近づいてきた。ネオン看板の明かりも見える。臺灣省高雄縣から高雄市に入る。高雄市は直轄市で、台北市もそうである。列車は終点の高雄に到着した。

屏東線 區間車150 枋寮(17:08)→高雄(19:00) 40SPK20004T


車票 普快 臺東→枋寮
車票 區間車 枋寮→高雄

台北から東回りで到着した高雄。西回りと違って、長閑な車窓がよかった。しかし明日は西回りで台北に戻る。切符を買う前に台鐵本舖へ。高雄にも店舗がある。台北到着時から時刻表を探しているのだが、高雄も売り切れの由。案内所には非売品の時刻表を持った係員がいたので、1部貰えないかと交渉するが断られる。以前、新左營の窓口氏に時刻表はないかと尋ねたら、快くくれたのに。もう時刻表入手はあきらめる。旅行出発前にPCで列車の時刻を調べておいてよかった。窓口で明日の切符を購入する。例によって窗邊(窓側)でお願いしたが、希望の列車の窗邊の切符を発券してもらう。しかも進行方向左側の席である。午前中に北上する列車なので西側となる。日差しを気にすることなく車窓を楽しめる。


車票 自強1010次 高雄→新竹

駅からは歩いてホテルへ向かう。駅から伸びる中山路を下る。高雄捷運の工事も終り、道路がすっきりしている。途中の橋が工事中。ここにいた乞食はどうしたのかと思ったら、少し離れた場所にいた。以前泊まったことのあるホテルの前を通り過ぎる。今夜の宿は日本の旅行会社サイトから予約している。無事ホテルに到着し、チェックインする。


喜悦商務大飯店高雄市前金區七賢二路


標準商務套房(1,764元)


baseball 千葉マリンスタジアムでの試合を放送!

部屋のテレビをつける。チャンネルを回すが、NHKが映らない。しかし台湾のテレビ局が、ソフトバンク対ロッテ戦を中継している。パ・リーグに詳しくないのだが、台湾の選手がどちらかのチームにいるのだろうか。さて、高雄といえば六合夜市。今夜はそこにご飯を食べに出掛ける。夜市というと、岩国駅前で夏にやっていた土曜夜市を思い出すが、あれは縁日の屋台のようなもの。六合夜市は通年行われており、飲食店が主で規模も大きい。はて、ホテルのあるのが七賢路、夜市があるのが六合路。これらの通りは頭に数字が入っていたのか。北から十全、九如、八徳、七賢、六合、五福、四維、三多、二聖、一心。四度目の高雄でようやく気付いた。


六合張排骨酥湯 (高雄市新興區六合二路

排骨酥湯というのが食べたかったので、こちらのお店に入る。店先の屋外の席もあるけど、冷房の効いた屋内の席へ。「請勿飲酒云々」の文字が見える。こちらのお店ではお酒が飲めないようだ。気を取り直し、次の2品を注文する。伝票に数量を記入し、店頭の調理場で注文して代金を支払う。料理は席まで運んでくれる。


乾麵(小)(35元)


排骨酥湯(45元)


pencil この伝票に記入して注文する!

乾麵は思ったより脂っこい。卓上にあった調味料を入れた方がよかったのかも知れん。チャーシューはいい味付け。これでビールでも飲みたいところだが。排骨酥湯は香菜がいい香り。具の排骨も冬瓜もいい感じ。なかなか台湾らしい夕食でよかった。夜市の中のほかの店などを見てから、全家FamilyMart(ファミリーマート)に立ち寄りホテルに戻る。


台湾啤酒(32元)

ファミマでビールを買ってきました。おつまみはこれ。


得意中華食品 國境の南 原味 柳葉魚(20元)

柳葉魚とはシシャモのこと。アイヌの伝説では、飢饉で人々が苦しんでいたところ、神様が川に柳の葉を落して流すと、それがススハム(シシャモ)となり、飢饉を救ったという。そこで漢字では柳葉魚と書くのだが、北海道を遠く離れた台湾・高雄でこの名前を目にするとは。しかし日本でもシシャモは貴重で、口にした事はない。おそらくこれも代用のカラフトシシャモかなんかだと思う。さて袋を開けてみると…


甘露煮!?
いずれも民國99年(2010)7月30日撮影

シシャモの甘露煮なんて初めて見た。味は普通の和の甘露煮の味付けで、ビールのあてに美味しく戴いた。シャワーを浴びると、NHKも見られないことだし、もう寝る事にした。 (つづく)
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