新型インフルエンザ・ウォッチング日記~渡航医学のブログ~

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opinion@zav.att.ne.jp(関西福祉大学 勝田吉彰研究室)

実はそんなにアブナクない航空機内

2009-12-17 12:42:06 | インフルエンザ:基礎知識/新知見

Travel visionに渡航医学会 大越先生の講演がアップされています。
大越氏といえば、バンコックの医務官会議で乗務員訓練用モックアップ使いAED講習やっていただいたイメージが強く、管理人など、いまだにJALのイメージ残っていますが、いまや数々の要職を歴任されています。

航空機内の空気は強力なフィルタリング機能がはたらいているから(HEPAフィルター)、航空機の中で新型インフルをうつされる可能性は、世間に思われているほどには高くないのだよという事です

余談ですが、航空機内の空気を清浄化するHEPAフィルターって、いまいちネーミングが良くないような気がします。 これ、写真を見ると、いかにも頼もしげな大掛かりな機械です。でも、「ヘパフィルター」って聞くと、何も知らない人は、掃除機の吸出し口についてるペラペラの紙フィルターみたいなイメージを想像してしまう。言葉のイメージとして頼もしげに響かない。頼りなげな感じ。HEPAフィルターをあらわす愛称というか、キャラクターというか、何か旅行業界で考えてアピールしてみてはと思います。

URLは↓
http://www.travelvision.jp/modules/news1/article.php?storyid=43305

以下のコピペはごく一部です。できれば↑クリックしてご覧ください。
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しかし、実際には新型インフルエンザの感染リスクを軽減するために旅行を自粛する必要はなかったと大越氏はいう。たとえば感染リスクが高いと懸念された航空機内だが、2009年8月の成田検疫所報告によると、約20万人に機内検疫を実施して感染が判明したのはわずか10人。感染者の周辺に座るなどした濃厚接触者に機内感染はなかった。

 ちなみに同期間中に国内では500人が感染している。機内の換気システムには0.3ミクロンの物質も99.9%捕獲する高性能フィルターが使われ、3分に1回換気する。機内感染を起こすケースはきわめて少ないのだ。WHOも航空機での旅行は特にリスクが高いわけではないとしている。つまり、海外旅行をしても国内にいても感染リスクは同じといえる。
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コメント (2)
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インターロイキンが暴れて重症化!(カナダ&スペイン報告)

2009-12-17 12:17:25 | インフルエンザ:基礎知識/新知見

多くの感染者が軽症で終わる一方、確実に存在する重症化例。いったいどこが違うの?という問いに、カナダ&スペインの研究者が答えを出しています。「インターロイキン17(以下IL-17)だっ!」と。

  • スペイン国内10ヶ所で調査。
  • IL-17レベルを入院20例、外来15例、その他15例で比較。
  • 血中IL-17値は、重症例で高値を示し、軽症例では低値を示した。
  • IL-17の本来の役回りは、白血球の制御。
  • 将来、Th17を減らすということが出来るようになれば、肺炎重症例の治療に役立つことが期待される。IL-17の活性を制御する薬が出来れば重症H1N1の治療になるであろう。

重症例、肺炎発症例を効果的に助けることが出来るようになれば鬼に金棒です。期待されます。

ソースは12月16日付IBN↓
http://ibnlive.in.com/news/clues-found-why-h1n1-virus-kills/107220-17.html
Clues found why H1N1 virus kills

 


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