北海道の国内感染で話題のダニ媒介性脳炎。本家ヨーロッパのECDCページをパラパラ眺めて感想。
年齢は・・・
年齢が上がるにつれてきれいに上がってゆきます。 ♂>♀
ダニ媒介性脳炎、茂みや森林地帯に入ってゆくことがリスクなのですが、そういう疾患がなぜ年齢とともに上がるのか・・・
ここでふと思い出されるのが今年前半に日本のメディアをしばしば賑わせたニュース。
「クマに襲われて亡くなってしまった事件の数々」。なかには、クマが人間を食べ物と認識・学習してしまったのではというショッキングなコメントもありました。これらのニュースで共通してるのが中高年が犠牲者であること。
山菜とりだったり、森林の豊かな食資源をとりに入ったもの。
おそらく中高年世代は同様にリスクを聞いても同様に、山の幸をめざして森林に入ってしまうのでしょう。対して若い世代ではキノコ狩り山菜かりの経験もあまりなく、これらはもっぱらスーパーで買うものという認識、レジャーとしてのハイキングもすっかりテレビゲームにとって代わっているのでしょう。
また、サーベイランスレポート( http://ecdc.europa.eu/en/publications/Publications/TBE-in-EU-EFTA.pdf )をめくってゆくと後半、各国各地方ごとの状況がでています。人口10万あたり18.5を超える地域には、いかにもな焦げ茶色が塗ってあるのですが、この”焦げ茶色地方”を擁するのがチェコ・エストニア・リトアニア・ラトビアといった国々。 日本ではドイツ・オーストリアが有名ですが、これら国々に行く渡航者に対しては輸入ワクチン接種か、赴任者の場合着任後すぐ接種するよう情報提供が必要でしょう。
ECDCページ
http://ecdc.europa.eu/en/healthtopics/emerging_and_vector-borne_diseases/tick_borne_diseases/tick_borne_encephalitis/Pages/index.aspx?preview=yes&pdf=yes