新型インフルエンザ・ウォッチング日記~渡航医学のブログ~

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opinion@zav.att.ne.jp(関西福祉大学 勝田吉彰研究室)

米ユタ州で遺伝子変異D225を受けて

2009-12-07 23:03:44 | インフルエンザ:海外の動き/海外発生

米ユタ州にて遺伝子変異D225Gが確認されたことから、米メディアが賑やかです。

これらのメディアはウクライナの時もそれなりに報じていましたが、やはり米国のガラス張りの中で確認されると緊張感も増すようです。


 


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すっきり減らない日本の新型インフルエンザ

2009-12-07 09:58:55 | インフルエンザ:国内の動き/国内発生

グーグルトレンド。 管理人は時折チェック程度ですが、日本のトレンドが他国に比べ、下がり方がどうも芳しくありません。

まずは
http://www.google.org/flutrends/
をクリックください。
次に、日本のところをクリックしてグラフご覧ください。日本のピークが過ぎてからの減り方はご覧のとおりです。

対して、かなりシャクですが、カナダの減り方の急峻なこと。米国・ロシアもカナダほどじゃないけどストンと(フランスは上り坂)。

日本の新型インフルがいまいちストンと減らないヒントのひとつは、保健所長会HPのグラフにありそうです。
こちらも実際にクリックしてご覧ください。
http://www.phcd.jp/shiryo/shin_influ/091203_nenrei_kaikyuu_betsu_suitei_kanja_suu.pdf
右側。「成年層での感染拡大が始まった?」とあり、実際に20~60代のカーブが上がっています。

ここで思い出すのが、
http://blog.goo.ne.jp/tabibito12/e/652aa9e464cb5ddd380e7e0aa047df91
過去のパンデミックを数理分析して「次はオジサンオバサンがヤバイよっ!」と警告する論文です。元ネタのリンクも切れていないようですので、ご覧ください。


 

コメント (4)
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養豚業界の憂うつ(swine fluと呼ぶ国で・・・)

2009-12-07 08:58:04 | インフルエンザ:海外の動き/海外発生

米国の養豚業界が、かなり気の毒な状況になっているようです。

  • 米国には養豚業67000件存在。 
  • この4月以来、業界全体で15億ドルの損失が発生した。
  • 「なんでこの病気のことを”swine flu”って呼ぶんだ! H1N1って呼べば良いじゃないか!」と農家の嘆きを紹介。この人物は自身では一切swine fluという言葉を使わない。
  • 調理済みの豚肉による健康被害の可能性は無い。
  • 今でも、米国から豚肉輸入を禁止している国が26カ国もある。
  • 養豚業界は、飼料価格高騰・景気後退による消費減・そしてswine fluの三重苦にある。

確かに、WHOの表明にもかかわらず、世界の報道追いかけていると、swine fluがむしろ主流であるのが明らかです。で、頻繁に繰り返されるこの単語が、15億ドルの打撃を与えていたというのは深刻です。
 以前、どこかの新聞で(すみません。電車の中で読み捨てた分にて何日のどの新聞かまったく思い出せません。)、「日本はを表すのに豚という単語しかないから新型インフルと表現するしかない。でも、食文化が豊かな欧米では、動物はpig、肉はpork、そしてswineと何通りもあるからswine fluと称しても食肉につながらずOKなんだ」みたいな説が載っていて、管理人も半分納得しかけていたのですが、事実は違うみたい。

結局、A/H1N1のことを、「新型インフルエンザ」と表現する日本は、かなり賢明だったということになりますね。


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