翻訳者の散歩道

  ☆ 法律翻訳者の思考のあれこれ ☆
(「翻訳者になりたい人のためのブログ」を統合し「第ⅡBlog〇〇編」と表記)

和訳と英訳-その4

2005年03月31日 | 英語・翻訳
英日と日英、どっちが楽しい?と聞くと、ほとんどの生徒さんが日英と答えます。
先日の公開レッスンでも同じような感触だったかな。。。

たしかに、日英はおもしろい。なぜなら自由裁量の幅が英日より広いから。
HPにも書いたけど、どういう形にしようかと迷う思考の過程が楽しいのです。

でも、英日は日英の基礎だし、奥が深ーいのですよ。
上級クラスでも思ったのですが、たとえ沈没(←生徒さんの表現)しても、復習して消化すればいいのです。

ところで、
私はといえば、「両方バランスよく!」です(一種の贅沢病かも)。
英日が続くと、無性に日英が恋しくなり、日英が続くと英日が・・・という感じ。
今年は、今のところバランスよく仕事をしているので幸せです(単細胞だったりします)。

(おまけ)
以前、日英で「円滑○○」という変わった表現(造語)が出てきて、その意味合いから英語の"smooth"をあてて検証したところ、ダメ!でした。毛色の変わった業界用語?がヒットしてしまい(爆)、あわてて取り下げたことがありました。まさに冷や汗もの^_^;

ちょっとこわいATM

2005年03月30日 | 雑記
いつもは銀行のATMを使うのですが、先日、やむを得ずコンビニのATMを使いました。

こわかったです。

ATMの機械の置いてある場所が、レジから一番遠い奥の方で、隣が雑誌売り場(立ち読みの人がいっぱい)、後がトイレの入り口(出入りする人がいっぱい)でした。

横からも後からも見られる可能性があるので、機械を抱きかかえるようにして画面を操作しました(笑)。なんともキミョーな姿だったと思います(@_@)

機械を置く場所って、お店の判断にまかされているのでしょうか。

やはり、コンビニは使わない方がいいのかな?

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黒い鳥さん、

「フィッシング」というカタカナならご存知なんですよね(^_^;

"phishing"
ユーザを釣るという意味で"fishing"ですが、なぜ"f" ではなく"ph"かといえば、ユーザを釣るためのえさ(mail)が "sophisticated"(洗練されている)からだそうですよ。(何が洗練じゃー!?)

警視庁や金融機関のHPでこのスペルの違いを説明しています。

ちなみに警視庁では「手の込んだ、洗練」としています。


1:100

2005年03月25日 | 英語・翻訳
英文原稿1枚に対して、それを訳すために集めた資料が130枚。

信じられないって?そうでしょう、自分でも信じられません。

普通なら、多少難しくても1時間あれば訳せます。
この件にかかった時間は○時間(とうてい書けません)。

もちろん、料金的には足が出ています(キッパリ!)

経済的には全くあわないのですが、またここで知的好奇心の虫が騒ぎ出すのです。
おまけに、訳せなかったら(=字面だけならすぐ訳せます)悔しいと思ってしまう、実に損な性格。

でも、訳せたときは、実に気分爽快

難しい仕事-その2

2005年03月24日 | 英語・翻訳

最近、日英の難しい仕事が連続しています。

法律翻訳者といっても中身はいろいろで、契約書のみ対応する者もいれば、

契約書、訴訟、法規をはじめとした法律分野全般を扱える者、

さらに金融、特許、ITの分野も対応できる者などなど。

専門分野は最初はひとつでも、実務に入れば否が応でも分野は広がっていきます。

また、広げずに一つの分野に固執するのも発展性がない。

特に、金融は法律と密接に関連しているので「キ、キンユウ?ダメです」なんてこと言ってたら時代の需要についていかれません。

私もずいぶん様々な分野の仕事をするようになりました(^^)

(以前、メディカル関連の仕事をしたとき、病名が変わっているので苦労しました。例えば、痴呆症→認知症、これなら誰でも知っていますが、ある病名を英語にするのに調べてもわからず、ドクターに聞いても「聞いたことない!」。更に調べてみると以前は○○病と言っていたのが××病と変わったことが判明。専門家しか知らない病名を専門家も知らない病名に変えるのはどうして???)

ともあれ、違う分野の仕事って、最初は勉強量が多く大変ですが、

次からは楽になるし、第一知識が増えるのが何より楽しい!

しかし、これも専門分野あってこその仕事だと思っています。

法律や金融といっても、高度の専門性が要求される仕事も少なくない。

それに対応できる翻訳者は少ないのが現状です(キッパリ!)。

やはり、日頃から時代の需要を把握し、専門知識を補充し、常に数年先をにらんだ視点で物事を見ていかなければなりません。

難しい仕事にあたると、がぜん闘志がみなぎってきます。

すべて、自分の知識に吸収できるから。


突然の停電

2005年03月23日 | 雑記
数分前、突然、停電しました!
パソコンは突然シューンといって消え、部屋は真っ暗に・・・。
そんなことってありですか? 仕事中だったのよ。。。

手探りで懐中電灯を探しに行きかけたときに電気が復活しました。
パソコンも復活したけど、またconfigが出てきました。

いやはや、こういうことってあるのですね。初めての経験です。

それにしても仕掛品のデータはバックアップしておいてよかったー。
実は、駆け出しの頃、保存し忘れて閉じてしまったり、何回かバカなことやっているのです。
それ以来、マメに保存するようにしています。

大事なものはこまめにバックアップとっておいた方がいいですよ、絶対に!

しかし、何が起こるかわからないですね(しみじみ・・・)。

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停電は、鳥が鉄塔にぶつかったことが原因と判明。
よほど巨大な鳥だったのでしょう・・・
あれ?鳥って、夜は目が見えなかった?
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黒い鳥さん、
停電の原因となった鳥って・・・もしやして・・・ 

OJT

2005年03月22日 | 教室
初めて翻訳学校の通学部の教壇に立った頃の夢は、生徒さんと一緒に仕事をすることでした。
それを実現するには、まず生徒さんがある程度のレベルまで達することが必要で、当時はいつのことになるかわからず漠然とした夢・・・。

しかし、思いのほか生徒さんの成長が早く、間もなく実現することができました。嬉しかったなぁ、本当に!
特に私と分担訳するときは「あぁ、一緒に仕事しているなぁ・・・」と感無量です。

その後はOJT(on-the-job training)として、機会があれば生徒さんに実地訓練をしてもらっています。(もちろん、お客様には「人材育成」の趣旨をお話してご了解を頂いています。)
生徒さんの訳文は真っ赤に添削してお返ししていますが、それを見ると「こんなに添削してもらってお金を払うのは私の方です」と言う方が多い。
まさか、そんなことできないですよー。(それよりも額が少なくてごめんなさいね)
早くOJTを通して実力をつけて、実社会でバンバン活躍してね!(あっ、既に活躍されている方にも出すことも。ご本人の強い要望により)

ところで、
私はフリーでデビューしましたが、最初は回転レシーブして仕事をうけていました(笑)。もちろん他の仕事が入っていて無理な場合にはお断りしましたが、他の娯楽や個人の予定はキャンセルしました。なにしろ、フリーは何の保証もないので、次につなげることが必須(特に最初は重要)。

そういえば、デビューして間もない頃、ある会社の仕事を連続して5回お断りしたことがありました(タイミングが悪いときは重なるもの)。さすがに「もう話は来ないだろう・・・」と覚悟をしていたのですが、ちゃんと来たのです(嬉)。

えっ、恵まれているって?
そうかもしれませんね(こんな私でも・・・)。多分、専門分野があったせいじゃないですか?
現代、またこれからの時代に翻訳で生き残るには専門分野を持つことが必須不可欠です(キッパリ!←黒い鳥さん風(^^))

なんにせよ、日頃から真摯な態度で望むことが必要ではあります。

和訳と英訳-その3

2005年03月19日 | 英語・翻訳
先日のリーガル日英の授業で「英日と日英のどちらか難しいと思いますか?」と聞いてみました。
回答はほぼ同数でしたが、英日の方がちょっと多かったかな。

もちろん、どちらも難易度はさまざまですが、どちらか一方を選べと言われれば英日の方が難しい。
なにしろ、ビジネスは日本より○十年先に進んでいますから。(最近の株式をめぐる攻防を見ても、日本がいかに遅れているかがわかるのでは?)
実際、日本では実務化されていない内容も仕事では来ます。
そういう場合は、その数年後にやっと日本で話題が出始めるといった具合。さらにその数年後に法整備の話が出てくる。

これまでの翻訳経験において「心底難しい」と思ったのは2件、どちらも英日です。

一方、日英は固有の難しさがあります。それは日本語独特の表現です。
日本人はストレートに言うと相手に失礼にあたるのではないかという「謙譲は美徳」精神が強い。
でも、これは外国を相手にしたビジネスでは通じません。
六角形の五辺を通るような日本語表現をそのまま英語にしたら一体何を言わんとしているのか相手には通じないでしょう。(あっ、法律も悪文は多いですよ)
この点、活きた英文を体得していればネイティブに通じる英文が書けるようになります(要努力)。

翻訳学習は
英日から入り、日英で鍛錬し、また英日に戻るって感じかな・・・。

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「パズルを解く喜び」、通訳者のろーんうるふさん(リンクに感謝致します)も経験されているのですね。嬉しいですね!

難しい仕事

2005年03月16日 | 英語・翻訳
難しい仕事、好きです。

最初は、一体何を言っているのかよくわからないものが少しずつその姿がわかってくる・・・。
最後にはその全貌がわかる!まさにパズルが解けるに似た喜び!

法律翻訳は、国によって法制度が異なり、それをわかっていないと中身が読み取れないことも多い。
そこで、件の国に(WEB上)飛んで法律を調べます。大国ならすぐ見つかることが多いのですが、小国の場合、HPすらないこともあります。困りますよ、そういうときは。
仕方なく、その国の親(たいてい、小国はその昔大国の植民地であったり領土であったりすることが多い)を歴史をたどって調べます。そして親の方の法制度を参考にすることができます。

「何てやっかいな、とりあえず訳せばいいじゃないか!」と思いますか? 
反対に、「楽しそう!知的好奇心をくすぐられそう!」と思いますか?

迷惑なメ-ル-その2

2005年03月15日 | PC・携帯等
黒い鳥さんのコメントを読んで、よくよく考えてみました。
思い当たるふしがないでもない。

大量のメールが始まるちょっと前に、不愉快なメールがきて、「このメールが迷惑な場合にはメアドを書いて返信して下さい。今後は送りません。」とありました。
何をちまよったか、この言葉を信じて自分のアドレスを書いて返信してしまったのです。
あぁ、これが始まりだったかもしれない・・・。

そのときのクラスでこの話をしたところ、「先生ともあろう人が何でそんなのにひっかかるのですか?」と生徒さん(人生の先達)に言われてしまいました(>_<)

あぁ、やはりひっかかったのですね。人を信じてはいけない世の中になったのでしょうか。

ネットは便利で、翻訳の仕事には欠かせないツールですが、その裏にひそむものを考えると背筋がゾゾゾ~っと。
皆さんも気をつけて下さいね。

流氷

2005年03月14日 | 雑記
流氷、一度でいいから見てみたい。

3月は流氷シーズン。
ところが、翻訳者にとって3月は多忙期。

以前、北国の子羊さんという方からコメントを頂きましたが、そのときも頭にすぐうかんだのが流氷です(^_^)

毎年、あらかじめ予定を組んでしまえばいいのだ、と思うのですが、その予定を組むことすらままならぬことが多い・・・。
映像でしか見たことのない流氷、実際に見たらすごいだろうな