ジェフリー・リーガン著、原書房刊
ギリシア軍とペルシア軍との戦いである、西暦紀元前480年の「サラミスの戦い」から1991年の「湾岸戦争」までの「世界の決戦」を50取り上げています。それぞれの戦いの政治的な背景、戦いの動機の解説に始まり、戦いの推移を指揮官や戦力の状況を克明に交えて描いており、その「決戦」の歴史上の意義を解説して言います。最も、実際には、西欧文明に関わりのある、ごく限定的な範囲の「 . . . 本文を読む
展覧会の帰りに、エスニック料理を食べました。新橋駅そばの汐留シティセンター地下1階にあるベトナムフロッグです。「ベトナムのカエル」とでもいう意味なのでしょうか。メニューは色々あるようでしたが、土日祝日限定という「ベトナムビュッフェ」にしました。通常料金1,995円ですが、クーポン券で1,600円です。
20種以上の料理が並んでいて、珍しいものを中心に食しました。しかし、結局、ほとんどのものを少量ず . . . 本文を読む
志水辰夫著、新潮文庫刊
久し振りの志水さんの著作に完全にやられてしまいました。世を半分捨てた男と暗い過去を負った女の儚い、そして情感に富んだ魂の軌跡を描いています。男は、その時々に誠実に行動しますが、一貫性がありません。時という流れに流されている感じです。そして女は、寄る辺のない時の流れに翻弄されるかの様に生きています。そして、二人の軌跡が何度か交わりながら、周囲の人々と浅く深く交わりながら物語は . . . 本文を読む
六本木の新国立美術館で開催された第57回一陽展を見てきました。今年で何度目かになりますが、最初に行った時には、余りに多彩な作品に混乱してしまった記憶があります。しかし、何度も見ている内に、何点かの作品で、作者が同じテーマで制作していることに気付いてから、その作品の移り変わりを見ることが楽しみになりました。例えば、靴、サビ、工作機械、連結器、廃屋、階段等々。また、制作方法や素材など、実に多彩で見飽き . . . 本文を読む
松谷明彦、藤正巌著、中公新書刊
人口減少社会に突入している現代にあって、日本は様々な課題を抱え込んでいます。最も懸念されているのは経済問題です。右肩上がりの時代は終わったと分かっていても、未だに人口増加の方策にこだわっています。確かに、急激な人口減少は困りますが、その一方で、人口減少に真っ直ぐに向き直って今後の進み方を、直ぐにでも考えて実行すべき時代であるはずです。
私は少子化問題に関心があるので . . . 本文を読む
2004年公開のアメリカ映画です。SF映画で強烈に印象の残っているのは、「スターウォーズ」と「エイリアン」です。「スターウォーズ」は純粋にSF映画として画期的なもので、わくわくして楽しめましたが、「エイリアン」は怖かった。続篇も作られましたが、一作目の恐怖は凄かった。「そのエイリアンとプレデターが対決したらどうよ」というのが本作です。それにしても、良くも上手く脚本を作るものだなぁ、と感心しました。 . . . 本文を読む
J・C・ポロック著、早川書房刊
ポロックの著作で読んだ2冊目です。以前に読んだ「樹海戦線」と同じく、ベトナムで活躍した特殊部隊の隊員が主役です。前作では、アメリカの特殊工作員が、寝返ってモグラになったことが大きな要因ですが、本作では、元特殊工作員がフリーの暗殺請負人になり、アメリカ大統領の暗殺を企てますが、これを察知した大統領のシークレット部隊が阻もうとして、懸命の努力をします。
本作は、そうした . . . 本文を読む
2009年に公開された、佐々木譲さん原作の同名小説の映画化作品です。原作も読んでいるので楽しみにしていましたが、残念ながら劇場では見逃してしまい、DVDで見ました。
本作は、原作の大筋を踏襲しながらも、より深い陰謀を張り巡らした脚本でした。監督と脚本に角川春樹さんの名前が出ていますが、かなりの意気込みをもって本作に挑んだことが、本DVD収録の本人と佐々木さんの対談で分かりました。興業としては失敗だ . . . 本文を読む
アン・アリスン著、新潮社刊
今から二十年以上前、ドラゴンクエストにはまりました。たまたま、ファミコンのプレゼントの懸賞に当たった人から、ドラゴンクエスト3と一緒に貰い、たかが子供のゲームだからと馬鹿にしたら、死んでばかりでちっとも先に進めません。そこで腹を据えて取り組んだのですが、島から脱出出来ません。結局、攻略本を購入して・・・。すっかりはまりました。計算すると30代半ばの頃でした。それから苦労 . . . 本文を読む
1974年公開のアメリカ映画です。名画ということなので見ましたが、何とも濃い映画でした。今から37年前の映画ですから、テンポが少し遅く、中盤までは結構退屈です。しかし、中盤から一挙に物語が進展し、後半は、「エッ!」の連続です。予断を許さない展開です。
主人公が奥田民生さんのような、ちょっと情けない容貌の男で、金儲けのチャンスとばかり、ある仕事を請け負いますが、もし失敗したら殺されると脅され、精神的 . . . 本文を読む
宮部みゆき著、新潮文庫刊
主人公の父親は、女性に貢ぐために勤務先で横領した末に失踪してします。残された妻と主人公の男の子は、田舎町で辛い目に遭ってしまいます。それでも母子は精一杯生きていましたが、母親も突然死んでしまい、男の子は母親の姉に引き取られます。その一家の大黒柱である、伯母さんの夫は個人タクシーの運転手をしていますが、ある晩、信号で飛び出した若い女性をはねて死なせてしまいます。目撃者がいな . . . 本文を読む
いや~面白かった。本作は2001年公開のアメリカ映画ですが、脚本が良かった。俳優もジョン・トラボルタが良かった。悪党(?)を肯定的に描いている珍しい映画です。
ストーリーは、かつてのアメリカの秘密組織が残した莫大な資金を強奪する悪漢達と、その事件に巻き込まれるハッカーの話です。殺戮場面が多くありますが、本作の見所は、アクションだけでなく、トリックにあると思います。見終わって後味が悪くないアクション . . . 本文を読む
森下典子著、世界文化社刊
身の回りの食べ物、かつて味わった食べ物、思い出の食べ物など、21編を取り上げ紹介しています。育った時代がほとんど同じなので、「分かる、分かる」というものが沢山ありました。サッポロ一番味噌ラーメンには、私も随分お世話になりました。私の場合は、学校から帰っておなかがすいている時に、タマゴとハムを乗せて食べるのが好きだったなぁ~。
しかし、著者は横浜生まれで、我が家よりも豊かな . . . 本文を読む
アフリカの小国で育った白人女性が、国連の通訳を務めていますが、ある時、その出身国の大統領の暗殺計画を聞いてしまいます。最初はその話を信じなかった警備陣ですが、幾つかの事件の連続によって、信じるに至ります。
その通訳の女性には、実は秘密があったのですが、告白することができません。そうして事態が推移して、いよいよ、小国の大統領が暗殺される予定の、国連での挨拶が始まります。暗殺者が、密かに着手しますが・ . . . 本文を読む
一志治夫著、新潮文庫刊
学生時代、先輩がサッカーの世界試合を見ていました。その人は、西ドイツのベッケンバウアーが大好きで、サッカーを熱く語っていました。その当時はサッカーはマイナーなスポーツで、私も余り興味を持っていませんでしたが、先輩が見ていた国際試合のレベルと日本のサッカーの試合では、素人が見ていても、子供と大人の違い位のレベルの差を感じていました。(大きな違いは、パスワークです)
しかし、そ . . . 本文を読む