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読書三昧

本は一冊一冊がワンダーランド。良い本との出会いは一期一会。そんな出会いを綴ります。

菊とポケモン グローバル化する日本の文化力

2011年10月08日 21時38分07秒 | ■読む
アン・アリスン著、新潮社刊
今から二十年以上前、ドラゴンクエストにはまりました。たまたま、ファミコンのプレゼントの懸賞に当たった人から、ドラゴンクエスト3と一緒に貰い、たかが子供のゲームだからと馬鹿にしたら、死んでばかりでちっとも先に進めません。そこで腹を据えて取り組んだのですが、島から脱出出来ません。結局、攻略本を購入して・・・。すっかりはまりました。計算すると30代半ばの頃でした。それから苦労の挙げ句、ある夜中にクリアし、「やったーっ!!!!!!!」と叫んだところ熟睡していた妻に叱られてしましました。それ程はまったゲームは、他にはありません。大概飽きて途中で放り出してしました。しかし、このRPGゲームで、努力を重ねることで成し遂げられることがある、との気付きを与えられたように思います。
そして、本書を読んで気付いたことがあります。それは、ゲームの世界観です。幼い頃からゲームに親しんでいる世代とは異なり、私達の世代では、現実世界とは異なったルールで成り立つゲームの世界観やルールを理解しないと、プレイのコツが分からなかったのです。現実世界を下敷きにしては居るものの、全くオリジナルの世界を作り上げたドラクエの世界で、モンスター達と戦うには、戦いのルールなどの知識や感覚が無いと話にならない。だから、最初に、酷く苦労をしたのだと思います。
さて、本書は、アメリカの子供達を引きつけて止まない日本のアニメやゲームを取り上げ、世界のこうした分野で覇権を握っていたはずのアメリカのアニメやゲームよりも、日本のものが何故熱狂的に受け入れられているのかを分析しています。具体的には、ゴジラ、鉄腕アトムなどがアメリカに紹介されたが、それはメジャーにはなり得なかった。しかしその後、パワーレンジャー、セータームーン、たまごっち、ポケットモンスターという、大人には理解出来ない、全く異質なアニメやゲームが怒濤のごとくアメリカの子供達に広がり、今日の「クール・ジャパン」という印象を形成するに至った経緯を、販売側と受け入れ側から検証しています。同時に、様々な学問の論を引用して、かなり難解な議論を展開しています。
著者は、日本の古来からの世界観が、アニメやゲームの世界観に反映していること、資本主義の論理に適合していることが、今日の日本製のソフトを世界に広めているのだとしています。
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URL => http://ja.wikipedia.org/wiki/ポケットモンスター
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評価は4です。

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