
米原万里著、清流出版刊
本書はTBSテレビのシベリア横断取材の際に通訳として同行した米原さんが、その時の体験を「毎日小学生新聞」に連載したものをまとめたものです。作者は2006年に亡くなられていますが、その旅に同行した椎名誠さんが「彗星の最初の輝き」と題して解説を書いています。
本作の舞台となったのは、シベリア、世界で最も寒いヤクーツクです。時は1984年。作者も椎名さんも30代とのことで、輝きに満ちた年代でありました。解説で椎名さんは「・・・・万里さんのいかにも利発で鋭いエスプリや粋なセンスに驚いた瞬間だった。・・・この本は、彗星のように強烈に輝きながら私達を魅了し、おののかせ、あっという間に銀河の彼方に去っていった万里さんの、まず最初の”輝き”だったのだなあ、と今この本を読み返して思うのである。」と記しています。
下記のURLによれば、米原さんの生い立ちは誠に立派でありながら、結構苦難の青春時代を送ったようです。やがて、一流の通訳として活躍しながら、1994年に「不実な美女か貞淑な醜女か」を出版し読売文学賞を受賞した後は、著作をものされています。私も、「不実な美女か貞淑な醜女か」の他、「魔女の1ダース - 正義と常識に冷や水を浴びせる13章」、「嘘つきアーニャの真っ赤な真実」を読み、本棚に何冊かが待機しています。
米原さんの著作は、何とも愉快なウィットが効いており、しかも落ちきっていない下品さがすがすがしい。骨太の知性とでも言うべき、おおらかで暖かいお人柄を感じました。
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URL => http://ja.wikipedia.org/wiki/米原万里
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さて、本書に登場する極北の地でのお話は想像を絶している。零下50℃にもなると、氷が溶けないので、車のタイヤはスリップしないし、スキーもスケートも出来ないこと、プラスチックの製品は、あまりの寒さに砕けてしまい使い物にならないこと、家の暖房や車のエンジンから発生した排気の中の水分が瞬く凍ってしまい、濃い霧状になって、町中の視界がかなり悪くなってしまう、などなど。しかし、こうした厳しい地域に棲む人々は、この厳しい気候に醇化し、愛着を持って生活しているとのことです。
評価は4です。
本書はTBSテレビのシベリア横断取材の際に通訳として同行した米原さんが、その時の体験を「毎日小学生新聞」に連載したものをまとめたものです。作者は2006年に亡くなられていますが、その旅に同行した椎名誠さんが「彗星の最初の輝き」と題して解説を書いています。
本作の舞台となったのは、シベリア、世界で最も寒いヤクーツクです。時は1984年。作者も椎名さんも30代とのことで、輝きに満ちた年代でありました。解説で椎名さんは「・・・・万里さんのいかにも利発で鋭いエスプリや粋なセンスに驚いた瞬間だった。・・・この本は、彗星のように強烈に輝きながら私達を魅了し、おののかせ、あっという間に銀河の彼方に去っていった万里さんの、まず最初の”輝き”だったのだなあ、と今この本を読み返して思うのである。」と記しています。
下記のURLによれば、米原さんの生い立ちは誠に立派でありながら、結構苦難の青春時代を送ったようです。やがて、一流の通訳として活躍しながら、1994年に「不実な美女か貞淑な醜女か」を出版し読売文学賞を受賞した後は、著作をものされています。私も、「不実な美女か貞淑な醜女か」の他、「魔女の1ダース - 正義と常識に冷や水を浴びせる13章」、「嘘つきアーニャの真っ赤な真実」を読み、本棚に何冊かが待機しています。
米原さんの著作は、何とも愉快なウィットが効いており、しかも落ちきっていない下品さがすがすがしい。骨太の知性とでも言うべき、おおらかで暖かいお人柄を感じました。
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URL => http://ja.wikipedia.org/wiki/米原万里
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さて、本書に登場する極北の地でのお話は想像を絶している。零下50℃にもなると、氷が溶けないので、車のタイヤはスリップしないし、スキーもスケートも出来ないこと、プラスチックの製品は、あまりの寒さに砕けてしまい使い物にならないこと、家の暖房や車のエンジンから発生した排気の中の水分が瞬く凍ってしまい、濃い霧状になって、町中の視界がかなり悪くなってしまう、などなど。しかし、こうした厳しい地域に棲む人々は、この厳しい気候に醇化し、愛着を持って生活しているとのことです。
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