
近藤大介著、講談社現代新書刊
この一、二年、ユーチューブで見掛ける近藤大介さんは、とぼけた感じだが、しっかりした意見をお持ちで、辛口のユーモアもあります。
学歴が立派ですが、偉ぶったところがなく目線も尋常で、尊敬できる方と思います。
北京大学への留学と、社会人になってから、中国の現地法人の実質的な責任者として苦労されたことから、中国への理解が深まり、中国人の友人知人もお持ちで、観念的な面と肌感覚の両面で中国と捉えられることは、近藤さんの強みではないかと思います。
本書は、「34種類の新語・流行語・隠語を駆使して、現代中国の最新形を解明し、等身大の中国人を理解しようと試みた」そうです。
いずれのトピックも6ページのコンパクトな分量ながら、書かれていることは、中国の歴史、現代史、思想などの堅めの内容から、生活の様子、習慣、社会状況など、多岐に亘る要素を含めて、実に多面的に、かつ平易に解説し、最後にさり気ない皮肉を込めていたりします。
知性と俗が見事に調和して、気付くと、独自の「近藤ワールド」の中に居ました。
面白くて刺激に満ちた著作で楽しく読めました。
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○近藤大介
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評価は5です。
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