
大山典宏著、PHP新書504刊
生活保護の報道は、本当に困った人が保護を受けられないで死んでしまった、あるいは、暴力団員などが不正に受給していたとかの「なんだよー、どうなってんの~、しみじみしろよ~~」という調子の報道が多いように思います。その一方で、昨今の労働市場の悪化から、生業と呼べる職業に就くことが出来ず、精一杯働いても家族を持って維持するだけの収入を得る事が出来ない若者が増えて少子化の原因の一端となっているとう話も聞きました。いわゆるワーキングプア。
そんなことから本書を手に取りました。著者は、1999年立命館大学の大学院で政策科学研究科の修士課程を修了し、埼玉県の志木市役所に就職して生活保護の業務に携わったのだそうです。その後2003年に埼玉県の福祉専門職として採用され、5年程度の業務経験を積んだと想像します。その間、インターネットでホームページを立ち上げて、生活保護に関する様々な相談に乗ったとのこと。
本書は、そんな著者が、生活保護行政の現状と問題点、その背景となった制度の由来と現実社会の葛藤を丁寧に解き明かして行きます。そして、短絡的なマスコミ報道の在り方についても冷静に指摘しています。文章を読む限り、非常にバランスが取れた冷静な視点をお持ちのようです。そして、若者達が追い詰められるに至った状況を示しながら、生活保護行政の在り方を具体的に示しています。単なる評論としてでなく、理屈や現実に流される事無く、志が高く実現可能な方策を提示しています。正しい思います。
下記のURLで見る限り、穏やかで知的な眼差しです。頭でっかちの私は、著者よりも多くの人生経験を積んでいながら、決定的に深さが足りない、志のレベルが違うと恥じ入りました。生活保護だけでなく今日の若者を取り巻く状況の一端を見る事が出来る良書です。
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URL => http://spysee.jp/大山典宏/1559374
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評価は4です。
生活保護の報道は、本当に困った人が保護を受けられないで死んでしまった、あるいは、暴力団員などが不正に受給していたとかの「なんだよー、どうなってんの~、しみじみしろよ~~」という調子の報道が多いように思います。その一方で、昨今の労働市場の悪化から、生業と呼べる職業に就くことが出来ず、精一杯働いても家族を持って維持するだけの収入を得る事が出来ない若者が増えて少子化の原因の一端となっているとう話も聞きました。いわゆるワーキングプア。
そんなことから本書を手に取りました。著者は、1999年立命館大学の大学院で政策科学研究科の修士課程を修了し、埼玉県の志木市役所に就職して生活保護の業務に携わったのだそうです。その後2003年に埼玉県の福祉専門職として採用され、5年程度の業務経験を積んだと想像します。その間、インターネットでホームページを立ち上げて、生活保護に関する様々な相談に乗ったとのこと。
本書は、そんな著者が、生活保護行政の現状と問題点、その背景となった制度の由来と現実社会の葛藤を丁寧に解き明かして行きます。そして、短絡的なマスコミ報道の在り方についても冷静に指摘しています。文章を読む限り、非常にバランスが取れた冷静な視点をお持ちのようです。そして、若者達が追い詰められるに至った状況を示しながら、生活保護行政の在り方を具体的に示しています。単なる評論としてでなく、理屈や現実に流される事無く、志が高く実現可能な方策を提示しています。正しい思います。
下記のURLで見る限り、穏やかで知的な眼差しです。頭でっかちの私は、著者よりも多くの人生経験を積んでいながら、決定的に深さが足りない、志のレベルが違うと恥じ入りました。生活保護だけでなく今日の若者を取り巻く状況の一端を見る事が出来る良書です。
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URL => http://spysee.jp/大山典宏/1559374
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