
樋口昭雄著、角川春樹事務所刊
たまたま手に取り、粗筋を読んで購入した本です。冒険小説の王道を示す典型的な作品です。そして、人が生きて行く悲しみを深く感じさせる佳作です。
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URL => http://ja.wikipedia.org/wiki/樋口明雄
http://www1.odn.ne.jp/scale/higuchi.htm
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2008年、「約束の地」で、第27回日本冒険小説協会対象を受賞しているとのことなので、楽しみが増えました。
さて、主人公の佐伯は、SPとして勤務中狙撃され、命を落としそうになった。何とか命を取り留めた佐伯は、山岳警備隊に入隊し、遭難者の救助に取り組む。仲間には、同期の正岡がおり、幼い日に遭難しそうになった佐伯を救助した深森がいた。山岳救助隊に属した佐伯にかつての面影はなく、仲間は佐伯を「オロク」と呼ぶ。死人と。
そんな折、謎の男たちが佐伯を抹殺しようとして、山にやって来た。寡黙で心を開かなかった佐伯が心を開いた杉浦は、誰にも言えない任務を帯びていた。台風に襲われた山岳で、男達の命を賭けた戦いが始まった。
こんな感じで物語が進みます。陰謀と山岳、心の傷と欲望。冒険小説の醍醐味は、単なる冒険譚にあるのではなく、登場人物が背負っている世界観が、戦いの中でどのように発露するかにあるのだと思います。だから、主人公のキャラクターの陰影が深い作品ほど、心に残る名作となるのだと思います。本書は、そうした心に残る作品に一つであると思います。
評価は5です。
たまたま手に取り、粗筋を読んで購入した本です。冒険小説の王道を示す典型的な作品です。そして、人が生きて行く悲しみを深く感じさせる佳作です。
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URL => http://ja.wikipedia.org/wiki/樋口明雄
http://www1.odn.ne.jp/scale/higuchi.htm
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2008年、「約束の地」で、第27回日本冒険小説協会対象を受賞しているとのことなので、楽しみが増えました。
さて、主人公の佐伯は、SPとして勤務中狙撃され、命を落としそうになった。何とか命を取り留めた佐伯は、山岳警備隊に入隊し、遭難者の救助に取り組む。仲間には、同期の正岡がおり、幼い日に遭難しそうになった佐伯を救助した深森がいた。山岳救助隊に属した佐伯にかつての面影はなく、仲間は佐伯を「オロク」と呼ぶ。死人と。
そんな折、謎の男たちが佐伯を抹殺しようとして、山にやって来た。寡黙で心を開かなかった佐伯が心を開いた杉浦は、誰にも言えない任務を帯びていた。台風に襲われた山岳で、男達の命を賭けた戦いが始まった。
こんな感じで物語が進みます。陰謀と山岳、心の傷と欲望。冒険小説の醍醐味は、単なる冒険譚にあるのではなく、登場人物が背負っている世界観が、戦いの中でどのように発露するかにあるのだと思います。だから、主人公のキャラクターの陰影が深い作品ほど、心に残る名作となるのだと思います。本書は、そうした心に残る作品に一つであると思います。
評価は5です。
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