
池上直己、J.C.キャンベル著、中公新書
著者は、医師であると同時に、医療政策や医療経済を研究しています。本書は1991年の夏に、日米交流基金が助成するプロジェクトとして取り組んだ日本の医療制度に関する研究成果を、一般向けに書き直したものです。
内容は、日本の医療制度の歴史を江戸時代から説き起こし、戦後の大きな変革を経ても、日本独自の制度や考え方が、そうした歴史的経緯や日本社会の在り方と深く結びついており、課題があるものの、世界に誇れるものであるとの結論に達しています。
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URL => http://ja.wikipedia.org/wiki/池上直己
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昨今の、市場原理主義とも言うべき考え方は、執筆当時も時代の流れと捉えられていたようで、著者は、必要性を一部認めながら、医療制度の独自性もあるので、従来の日本の医療制度が因って立つ「バランス」を評価しています。しかし、その一方で、日本に特有な医局制度には、大きな疑問を投げかけています。医療制度の概要が分かり、同時に世界の医療制度が、日本よりも大きな問題を孕んでいることが分かる、入門に適切な著作であると思います。
評価は4です。
著者は、医師であると同時に、医療政策や医療経済を研究しています。本書は1991年の夏に、日米交流基金が助成するプロジェクトとして取り組んだ日本の医療制度に関する研究成果を、一般向けに書き直したものです。
内容は、日本の医療制度の歴史を江戸時代から説き起こし、戦後の大きな変革を経ても、日本独自の制度や考え方が、そうした歴史的経緯や日本社会の在り方と深く結びついており、課題があるものの、世界に誇れるものであるとの結論に達しています。
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URL => http://ja.wikipedia.org/wiki/池上直己
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昨今の、市場原理主義とも言うべき考え方は、執筆当時も時代の流れと捉えられていたようで、著者は、必要性を一部認めながら、医療制度の独自性もあるので、従来の日本の医療制度が因って立つ「バランス」を評価しています。しかし、その一方で、日本に特有な医局制度には、大きな疑問を投げかけています。医療制度の概要が分かり、同時に世界の医療制度が、日本よりも大きな問題を孕んでいることが分かる、入門に適切な著作であると思います。
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