読書三昧

本は一冊一冊がワンダーランド。良い本との出会いは一期一会。そんな出会いを綴ります。

アマゾノミクス データ・サイエンティストはこう考える

2018年11月14日 20時24分00秒 | ■読む
アンドレアス・ワイガンド著、文藝春秋刊
職場と家庭内でパソコンが当たり前に存在し、若い人達は最新の情報端末であるスマホを使い倒しています。それらは極めて個人的な局面で使用しているので、ネット上での行動、すなわち、買い物、メール、フェースブックなどのSNSでの遣り取り、ネット閲覧などの全てが、関係するサーバーやサービスの提供組織に把握され記録されていることを余り意識していません。実際は、公道上で行動しているようなもので、しかも、それがあたかも監視カメラで詳細に記録されているようなものです。だから、プライバシーはないと考えた方が良いと思います。
そのように考えてきましたが、本書でそれが確認できました。そして、ネット上での膨大な情報を活用して様々な情報の分析、加工、解釈、利用が行われている最先端の状況と可能性までも、本書で知ることが出来ました。昨今ビックデータとAIの話題で持ちきりですが、現実の企業活動の中で、実用化が進んでいることが分かります。
そこまでが本書の前半で、後半部は、そうした状況にあって、従来のプライバシーの概念が役に立たず、そうしたデータ活用が大きな恩恵をもたらしおり、更に大きな恩恵をもたらすことを是とした上で、個人がデータを所有する組織、データを精製する組織に対して持つべき権利を勝ち取るべきであるとしています。著者はプライバシーという観念の誕生と変質の経過を辿りながら、今日の状況に即した個人情報の活用の方策と、個人の権利のあり方を提示しています。現状を理解し、今後の方向を伺うのに最適な著書です。
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URL => http://gendai.ismedia.jp/articles/-/52327
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評価は5です。

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=> カメラまかせ 成り行きまかせ
=> カメラまかせ 成り行きまかせ その2

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