サジッタ&清史郎の部屋

相棒3頭と暮らす馬日記

鬼コーチ復活!!

2005-09-15 10:33:54 | コーチとして
最近の学生は騎座が弱くなって乗れなくなった、という言葉を聞いて何年が経つでしょうか。
でも、かなり事実。私たちが大学生の頃は、鐙が外れたままで野外騎乗を走破した人いた。走行途中で鐙が外れた場合、踏みなおしていると推進が弱まるのでそのまま走るのが当たり前だった。
1年生~2年生の部班練習では、鐙を外しての障害訓練は当たり前だったし、鐙を脱いで延々と軽速歩をさせる今ならイジメと思われるような練習もこなしたし、下級生に要求した。

社会人になり、膝を絞めすぎることの弊害を学んだり、鐙を外した練習で馬の背中に与える悪影響を考えるようになり、そのような練習法から遠ざかった。柔軟な座りを要求したら、膝で締め付ける乗り方は薦められない。
でも、今朝の練習で思った。2ポイント姿勢を指導するのだが、幾ら注意しても鐙を強固に踏まないで踵も下がらず下半身が安定しない学生が居る。言葉を尽くし、ニュアンスを替え、指導を続けたが効果なし。結論は、『君に鐙は必要ない!!』でした。又は、鐙のありがたさが判っていない。
私の号令は、『鐙を外せ~』
その次は、『軽速歩、進め~』から、『膝をきっちりと絞めて2ポイント姿勢の速歩~』そして仕上げは『駈歩進め~』
当然、軸はぶれる、尻は鞍を叩く、背中は丸まり顎が上がり、顔は苦痛に歪む。でも知らんぷりで、『背筋を伸ばせ、膝を締めろ!! グラグラするな!!』
・ ・・いや~20年ぶりかな、こんな指導。

その後、その学生はどうなったか? 鐙を履かせたところ、見違えるように踵が踏み下がり下半身が安定し、背筋がピンと伸びた。
鐙無しの厳しい練習後、鐙を履かせてもらった彼には、鐙にしっかり重心を置いて乗ることが、砂漠の中でオアシスに出会った旅人のようにありがたかったことでしょう。若者に物を与えすぎてはなりません。苦労して手に入れた物こそありがたいのですから。
でもこの練習は、全員に課すべきではない。特性を見ながら実行すべきでしょう。

でも取り敢えず、1年生の本田君は残り2日間の練習は『鐙を外せ!!』でOK牧場。(M田君、久々だね)
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