成り行きアラカルト日記

人生は成り行きでありますが、日日是好日と考えて、日々の出来事を凡人の視点でアドリブ的に記載したいと思っております。

座右の名文/高島俊男、☆☆☆

2007-06-22 13:23:09 | 書物
 文春新書、730円である。副題に「ぼくの好きな十人の文章家」とあり、腰巻きには・・・漱石、鴎外、寅彦、茂吉らの、どの作品がどう好きか、面白人物評をまじえた高島流「名作ガイド」・・とある。これはお買得である。
 最初の「新井白石」も面白かったが、個人的には、名前はよく知っているが、読んだこともない「幸田露伴」についての人物評が面白かった。稀代の博識で目を通すだけで頭に入るぐらいの記憶のよさで、凄い物知りだったとか。その露伴は、漱石の門下生であった寺田寅彦と一緒に玉突きをしていたとか。色々と面白い話がでてくる。漱石についても、門下生と漱石の妻、その両者から見た漱石像の違いなどが語られている。
 読みやすく書かれてある。高島俊男さんもなかなかの博識と見識がある人である。露伴は博識であったが見識がなかったようだ。

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