成り行きアラカルト日記

人生は成り行きでありますが、日日是好日と考えて、日々の出来事を凡人の視点でアドリブ的に記載したいと思っております。

ETV特集「今村昌平に捧ぐ」・・・・ああそうだとのか!とあらためて感激!

2007-03-17 23:31:18 | 映画
 若い僕には「にっぽん昆虫記」は凄い映画でありました。それらの映画について監督スコセッシがどのように今村昌平を語るのかに興味をひかれて観てしまった。ああ、そういう見方をスコセッシがしていたのか!という驚き。僕は青春時代に今村作品を観ているのだが、感受性がありませんでした。単に「暗い映画」だなあ、しかしこの暗さに何か意味を見つけなくてはとの思いも。確かに社会の底辺や女性のもつ悲しい強かさを強く感じたが。人間の奥深い得たいのしれない怪物を映画のスクリーンに描きました。今村監督は人間が好きだったんだな納得です。
 スキルの問題としてカメラ、録音などの新鮮さは凄かったわけです。それと、映画の台本にそって色々と調べ上げることなど監督の映画に対する熱意がわかります。
 面白かったのは、俳優北村和夫が医者になろうと思っていた時、友人の今村昌平に誘われて早稲田大学に入ったことかな。また、小津映画に対する批判的なコメントなども面白かった。種々の台本に書き込まれたメモなのが興味深いなあ。

 今村昌平についてはここをクリック
 
ETV特集
「今村昌平に捧ぐ」
3/17 22:00 - 23:30
NHK教育
ドキュメンタリー

アカデミー賞受賞監督スコセッシがいま語る“にっぽん昆虫記”から“楢山節考”まで
ETV特集◇昨年5月30日に他界した映画監督の今村昌平さんが残した影響をたどる。日本映画界の重鎮である今村さんは、カンヌ映画祭グランプリを2度受賞し、世界的な名声も得た。一方で彼は経済的困窮と闘いながら常識を疑い、社会の無菌化が進む戦後日本において人間の本音を徹底したリアリズムで描き続けた。今村監督を愛してやまない巨匠マーティン・スコセッシ氏が、今村映画に込められた普遍的なメッセージや人物像の魅力について語る。また、俳優やスタッフらのインタビューを軸に、未公開の資料や証言などを基に"映画マスター"今村監督の隠された映像美学を探っていく。
出演者:
緒形拳 
倍賞美津子 
役所広司など。