カレーなる日々 / शानदार दिन

インドの日常を中心に日々を綴っています。

【インド映画】 ~スタンリーのお弁当箱~

2021年05月27日 21時35分59秒 | 映画 / MOVIE

2013年の作品。ムンバイのホーリー・ファミリー・スクールに
通う4年生の少年スタンリーとクラスメイト対ヴァルマ先生の対決を
中心に描いたストーリーだが、その裏に児童労働があった事も
見逃してはならない。

食い意地のはった教師役で出演しているアルマール・グプテ監督の
デビュー作。自然な表情を撮るために子供達に映画の撮影と知らせず、
1年半に渡りワークショップとして週一回子供達を集めて編集した作品。

オープニングに5分近いアニメーションがあるにだが、
私的には早く本編を開始して欲しかった。

  <ストーリー> 

スタンリー(パルソー)が校門を入って来てイエス・キリストと
聖母マリア像に手を合わせるシーンから始まる。

スタンリーの顔は晴れて汚れている事を先生に注意される。
彼はお弁当を持ってくる事が出来ず、
昼食時にはクラスを抜け出し水を飲んで空腹を紛らわせていた。

弁当を持たない教師のヴァルマ(アルマール・グプテ)は、
友人から食事を分けてもらうスタンリーを咎めて横取りしていた。

スタンリーはクラスの人気者で英語教師のロージー(ディヴィヤ・
ダット)に憧れていた。ロージーもスタンリーの詩を褒める。

クリスマスの前日、スタンリーは灯台の模型を作りロージーには
絶賛されるが、科学教師のアイヤル(ディヴィヤ・ジャグダレ)には、
テーマに沿っていないと叱られてしまう。

クリスマス休暇の後、補習が行われるため生徒はいつもより大きな弁当を
持って来ると、それをあてにしていたヴァルマは大喜び。しかし、
スタンリーが食べてしまった事に腹を立てる。翌日からスタンリーは、
家に帰って食べると嘘をつき教室から出て行く。

後をつけたクラスメイトはスタンリーが歩き回っているのを見る。
翌日、理由を聞かれたスタンリーは両親がデリーに行ってしまい、
食事を作る人がいなくなった事を打ち明ける。クラスメートは、
ヴァルマに言い訳をしてスタンリーの為に弁当をわけるようになる。

新任の歴史教師ズーチー(ラジェンドラナート・ズーチー)が赴任し、
ヴァルマに弁当を分けてやるようになる。生徒たちは協力して、
ヴァルマに見つからないように食事の場所を変え続ける。

馬鹿にされたヴァルマはステンリーに「弁当を持たない奴は学校に
来るな。」と告げスタンリーは学校から出て行く。自分を棚に上げて。
スタンリーは学校に来なくなった。

支援協会主催のコンサートが行われる事になり歌の上手な生徒を
参加させる事になるが、一番上手いスタンリーがいないので、
クラスメイトはスタンリーを探しコンサートの場所を伝える。
スタンリーは支援協会へ行き独りで準備を始め特別に出演を許可される。

結婚休暇を終えたロージーが学校に戻って来て経緯を聞き、
ヴァルマに意見するとヴァルマも反省する。

スタンリーはコンサートで活躍し学校の先生たち観客を魅了する。
校長に送られたスタンリーは定食屋に入って行くが店主に叱られ
殴られてしまう。スタンリーの両親は交通事故で亡くなり叔父に
引き取られたが店で使われていたのだった、

コックのアクラムがスタンリーのために残り物で弁当を作ってくれる。
翌日、スタンリーは弁当を持って学校に行き、母親が4時起きで作って
くれたと嘘をつきクラスメイトや先生、職員にふるまい絶賛される。

 

エンドロール、インドでは1200万人以上の子供が働いており、
家事労働に従事する子供は5000万人以上にものぼる。

 スタンリーにクラスメイトがお弁当を分け与えるのだが、
 横取りをもくろむヴァルマ先生を一致団結して出し抜くシーンは、
 ほほえましかった。スタンリーがなぜ弁当を持って来れないのかは、
 最後まで明かされないのであるが、このような状況下の子供は、
 かなり多いと思われる。

 スタンリーの叔父は悪人だが、コックのアクラムが善人で良かった。
 「捨てる神あれば 拾う神あり」これは私の友人が好きな言葉で、
 落ち込んだ時に言ってくれたのだが、本当にそう思う。


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