2020年の作品、タイトルは「全て良し」。
インドの典型的な夫婦を、妻の視点から見た作品。
男女平等、男女同権・・・少しづつ進んでいるとは思うけれど。
<ストーリー>
結婚35年の夫婦がデリーで働く娘ナターシャ(パロマ・
ゴーシュ)に会いに来る。母親(シーマ・バルガバ)は娘の好物や
服を持ってきて一見、和やかな親子関係に見える。ところが夜中に
屋上で母親は泣いており、ナターシャに一緒に暮らしたいと話す。
翌朝、母親は一人で町へ出かけショッピングをしたり冒険し始める。
父親は典型的なインド人の夫であり妻が不満を持っているとは、
これっぽっちも思っていないので合点がいかない。
夫の煙草を持ち出して一服してみたりする。ナターシャからの
電話にも出ず楽しみまくる。そしてナターシャを呼び出して、
楽しそうに一緒にボートに乗る。
まさにインドの夫婦における夫と妻の関係そのものである。
妻は自分に黙って従いそれが幸せであると信じて疑わない夫、
妻の気持ちなど全く考えていない。最近の若い夫婦は違うかも
しれないが田舎の夫婦は、まだこんな感じであろう。
男尊女卑、インドではいまだにこうである。
このつかの間の自由で母親の心が晴れたのであろう、
全て良しのエンドロール。