2020年の作品、タイトルは「最終章」。
1995年に発売されたインドウィスキーのブランドである
ロイヤル・スタッグは国際的に販売されている。
「Royal Stag Barrel Select Large Short Films」と言うブランドで、
上映される短編映画は権威があるとされているらしい。
<ストーリー>
作家ヴィナヤク(KKメノン)がPCに向かって動画を撮っている。
インドの勲章で様々な分野で活躍した民間人に贈られるパドマ・
シュリ賞にノミネートされたが受賞できないと語っている、
理由については自身の小説の最終章に書かれていると。
女性擁護活動家でもある彼はセックス・ワーカーである
ロシニ(ミシュティ・チャクラボルティ)の事を語り始める。
二人の対話で進んでいく。ある朝、ロシニは身の上を
語り始める。母親はバングラデシュ出身であり、
メイドとして働いた先で主人にレイプされ自分が生まれた事。
母親はその後いい男性に巡り合って結婚したが、
自分は虐待され、13歳の時に母親が亡くなった事。
その後、継父に毎晩レイプされ地獄のような毎日だった事。
そして自殺を考えるようになったが、継父を殺してから
死のうとして殺人を犯してしまった事。そして実の父親を
探し出して復讐しようと考え始めた事・・・。
話を聞きヴィナヤクは悲劇的だと言う。ロシニは告げる。
あなたが父親だと・・・・。
ヴィナヤクはPCに向かて語る。だから勲章は受け取れないと。
そして銃声が・・・・・
ヴィナヤクが女性擁護活動家になった理由は明言されていないが、
もしかしたら過去に自分が犯した罪を悔やんでかもしれない。
彼が家庭を持たなかった理由は、そこかもしれない。
ロシニの生い立ちを考えれば、バングラデシュから来た
女性(だけとは限らないと思う)が虐げられている現実、
幼女虐待、教育を受けていない女性が行きつく職業は、
性産業である事は想像できる。
復讐に燃えたロシニがヴィナヤクを探しあてた執念は凄い。