花冠同人・多田有花の俳句ブログ

日々の俳句の備忘録

氷河 水煙243号(2003年9月)

2008年10月26日 | Weblog
<シャモニ・モンブラン>
岩壁に秋の夕日の残りけり
秋気澄む氷河街へとかけ下る
ブルーベリー摘みつつ高きに登りけり
氷河より雲湧き出る秋空へ
登り来て秋涼の町振り返る

<ヴァレー・ブランシュ氷河トレッキング>
秋天はるかマッターホルンの影

<モンテローザ登山>
秋オリオン仰ぎてザイル結びけり

夏茜 水煙241号(2003年7月)

2008年10月26日 | Weblog
夕立が前山越えて渡り来る
おのおのの羽光らせて夏茜
木の影のくっきりとあり夏の朝
荒梅雨の部屋に静かなジャズの音
アロハ着て現代アートを冷やかしに
荒梅雨に少年の髪濡れしまま
ひまわりの重き頭(かしら)よ夏寒し