花冠同人・多田有花の俳句ブログ

日々の俳句の備忘録

白菜 水煙258号(2004年12月)

2008年10月27日 | Weblog
始まりの雲美しき十二月
白菜を積み上げて来る一輪車
ポインセチア出窓にイタリア料理店
ひとつずつもの片づけて日つまる
校舎入れ山も入れたり大縄跳び
日の色の見る間に冷めし冬野かな
大歳の喧騒もなき昼の雪

海峡 水煙257号(2004年11月)

2008年10月27日 | Weblog
コスモスの咲きたるままに引かれけり
輝きて銀杏黄葉の空へ立つ
暖かさ残して大地冬に入る
海峡を渡る車窓に初しぐれ

<小諸句会>
弓を射る冬の空気の中で射る
陽を集め枯すすきなお枯れゆけり
峠越ゆ冬の千曲の見えきたり