本日からJEUGIAカルチャー・イオンモール草津にて「基礎から学ぶ色彩検定3級」開講いたしました。[近江八幡会場は7/9(金)が体験説明会です♪まだまだ募集中ですよ~]
色彩講師としてのキャリア10年目にして、今日初めて明確に「ナットク」したことがありました!!今まで「現象」自体はしょっちゅうお目にかかっていたのですが、その「リクツ」が非常にシンプルに腑に落ちました。なんのこっちゃ??と申しますとね、
「カラー初心者さん」にとって【彩度=色みの強弱の度合い】が分かりづらいのは、
暗い色=濃い色
という「ごく自然な感覚」があり、
でもって
色が濃い=色みも多く含まれているハズ
と「当然考える」わけです。したがって
暗い色=濃い色=彩度が高い
となるんですね。しかしながら一方で「彩度が高い=あざやかな色」と教えられてもいる。
・・・???(←初心者さんのアタマの中)
本来の意味で「彩度が高い」ビビッドカラーの色相環を見ても、それらがすべて「同じあざやかさ」とは思えない、なぜなら明らかに(初心者さんの感覚で言うところの)「濃さ」が違って見えるから、です
そう!
つまり、多くの初心者さんたちにとっては
明度=濃度=彩度
という感覚のほうがより「自然」なのですねー。生活の場では、色は何らかの「色素」によって着色されるものであり(衣類の染料しかり、醤油などの調味料しかり)「足すほどに濃く、黒っぽく濁っていく」ものであり、かつ「色が抜けると白っぽくなる」ものなんですよ
その「フツーの感覚」を講師が理解した上で、「いや、ここでいう『彩度』ってのはそういうことじゃないんですよ」と話を持っていかないと、たぶんずーーっと平行線なのだ。長年「なんで『明度』と『彩度』ってごっちゃになりやすいんだろう??」と思ってきたんだけれど、実は初心者さんのとらえ方のほうが「フツー」なんだ、という視点が抜け落ちてたんですね~~
《ちなみに・・これが「人の持つ色」を基準として考える「パーソナルカラー」のお話になりますと、実は「明度=濃度=彩度」というとらえ方でOKだったりするんですよ。長くなるので、くわしくはまた別の機会に譲りますが》
そんなこんなで、わたしは以前から「彩度」の説明をする時に、
「ナニ系の色か、が分かりやすいほうが『彩度が高い』色です」
という表現を使ってきたのですが、非常におおざっぱながら結構イイトコ突いてるかもしんない(笑)
これだと「明度」に関係なく、「元の色みの分かりやすさ」という視点で見てもらいやすいのです。といっても、そこへ至るまでにまず「元のあざやかな色(純色)に白・黒・グレーのいずれかを混ぜると、さまざまなカラーバリエーションが生まれる」というリクツを伝えておく必要があるのですが。普通に生活していると、そういう「発想」はなかなか出て来ない、ということも教える側にとっては「盲点」になりやすいポイントですね。
いずれにしても、人間の「色を見る(というか、認識する)しくみ」を考えても、「『彩度』という概念」は後からくっつけたリクツですからねー。「色の三属性」なーんて、まるで「三種の神器」みたいに絶対視してますけど、現実レベルではほとんどが「明度と彩度をごっちゃにした」色の調子:トーンで判別してますもんね♪
あ、「あざやかな色=明るい」という、これまた「よくあるカンチガイ」については別の機会に。カンチガイというか、これ(ヘルムホルツ=コールラウシュ効果)もまあ「色を見るしくみ」に由来する現象ではないか、と個人的にはニラんでますけど。どなたか詳しいかた、いらっしゃいましたらご教授くださいませ。
・・・
この「明度と彩度がごっちゃになる」現象、かならずしも「初心者限定」でもないぞー・・と思わなくもない、です。
一応ひと通り「色」について学んだ、検定も持ってる、という人でも「ちゃんと見分けていない」現場に何度も出くわしてます(爆)わたし自身も、明度の異なる色同士の彩度比較には慎重になります。一瞬「間」が空く(笑)
かように「色の見分け」というのは、日々の鍛錬が必要なものなんですわ。何年やってようが、サボれば鈍ります。
さいわい、色は「何にでもついている」もの。本人の意識次第で、感覚はどんどん磨かれます
開講初日に、すばらしい示唆を与えてくださった生徒さん、ありがとうございました。
色彩学独自の「色のとらえ方」に、少しずつ慣れていかれてくださいね。講師も「フツーの感覚」を忘れず、サポートさせていただきます☆
色彩講師としてのキャリア10年目にして、今日初めて明確に「ナットク」したことがありました!!今まで「現象」自体はしょっちゅうお目にかかっていたのですが、その「リクツ」が非常にシンプルに腑に落ちました。なんのこっちゃ??と申しますとね、
「カラー初心者さん」にとって【彩度=色みの強弱の度合い】が分かりづらいのは、
暗い色=濃い色
という「ごく自然な感覚」があり、
でもって
色が濃い=色みも多く含まれているハズ
と「当然考える」わけです。したがって
暗い色=濃い色=彩度が高い
となるんですね。しかしながら一方で「彩度が高い=あざやかな色」と教えられてもいる。
・・・???(←初心者さんのアタマの中)
本来の意味で「彩度が高い」ビビッドカラーの色相環を見ても、それらがすべて「同じあざやかさ」とは思えない、なぜなら明らかに(初心者さんの感覚で言うところの)「濃さ」が違って見えるから、です
そう!
つまり、多くの初心者さんたちにとっては
明度=濃度=彩度
という感覚のほうがより「自然」なのですねー。生活の場では、色は何らかの「色素」によって着色されるものであり(衣類の染料しかり、醤油などの調味料しかり)「足すほどに濃く、黒っぽく濁っていく」ものであり、かつ「色が抜けると白っぽくなる」ものなんですよ
その「フツーの感覚」を講師が理解した上で、「いや、ここでいう『彩度』ってのはそういうことじゃないんですよ」と話を持っていかないと、たぶんずーーっと平行線なのだ。長年「なんで『明度』と『彩度』ってごっちゃになりやすいんだろう??」と思ってきたんだけれど、実は初心者さんのとらえ方のほうが「フツー」なんだ、という視点が抜け落ちてたんですね~~
《ちなみに・・これが「人の持つ色」を基準として考える「パーソナルカラー」のお話になりますと、実は「明度=濃度=彩度」というとらえ方でOKだったりするんですよ。長くなるので、くわしくはまた別の機会に譲りますが》
そんなこんなで、わたしは以前から「彩度」の説明をする時に、
「ナニ系の色か、が分かりやすいほうが『彩度が高い』色です」
という表現を使ってきたのですが、非常におおざっぱながら結構イイトコ突いてるかもしんない(笑)
これだと「明度」に関係なく、「元の色みの分かりやすさ」という視点で見てもらいやすいのです。といっても、そこへ至るまでにまず「元のあざやかな色(純色)に白・黒・グレーのいずれかを混ぜると、さまざまなカラーバリエーションが生まれる」というリクツを伝えておく必要があるのですが。普通に生活していると、そういう「発想」はなかなか出て来ない、ということも教える側にとっては「盲点」になりやすいポイントですね。
いずれにしても、人間の「色を見る(というか、認識する)しくみ」を考えても、「『彩度』という概念」は後からくっつけたリクツですからねー。「色の三属性」なーんて、まるで「三種の神器」みたいに絶対視してますけど、現実レベルではほとんどが「明度と彩度をごっちゃにした」色の調子:トーンで判別してますもんね♪
あ、「あざやかな色=明るい」という、これまた「よくあるカンチガイ」については別の機会に。カンチガイというか、これ(ヘルムホルツ=コールラウシュ効果)もまあ「色を見るしくみ」に由来する現象ではないか、と個人的にはニラんでますけど。どなたか詳しいかた、いらっしゃいましたらご教授くださいませ。
・・・
この「明度と彩度がごっちゃになる」現象、かならずしも「初心者限定」でもないぞー・・と思わなくもない、です。
一応ひと通り「色」について学んだ、検定も持ってる、という人でも「ちゃんと見分けていない」現場に何度も出くわしてます(爆)わたし自身も、明度の異なる色同士の彩度比較には慎重になります。一瞬「間」が空く(笑)
かように「色の見分け」というのは、日々の鍛錬が必要なものなんですわ。何年やってようが、サボれば鈍ります。
さいわい、色は「何にでもついている」もの。本人の意識次第で、感覚はどんどん磨かれます
開講初日に、すばらしい示唆を与えてくださった生徒さん、ありがとうございました。
色彩学独自の「色のとらえ方」に、少しずつ慣れていかれてくださいね。講師も「フツーの感覚」を忘れず、サポートさせていただきます☆
コメントありがとうございます♪
昔の記事なのに、よくぞ見つけてくださいました(笑)
期末テスト、よい結果となりますように☆
えーと、つまり塗料の混色を考えた場合、
・「彩度を上げる」→「ナマの原色に近づける」
・「彩度を下げる」→「白やら黒を混ぜてとにかく原色から遠ざける」
・「明度を上げる」→「白を混ぜる」
・「明度を下げる」→「黒を混ぜる」
と、いうことでよろしいのでしょうか?
ようこそ、いらっしゃいませ♪
ご質問の「塗料の混色」の場合ですが、
おおよそそのようなご理解でOKかと存じます。
結局のところ「混ざりモノ」が増えれば増えるほど
「彩度は下がる」とお考えください。
でもって、その混ぜた色が
・「元の色より明るい(白に近い)」→「明度が上がる(彩度は下がる)」
・「元の色より暗い(黒に近い)」→「明度が下がる(彩度も下がる)」
という結果になります。
よろしければ、こちらのページも参考になさってくださいね。
すみません、最後のリンク先が表示されていませんね。
http://www.studio-h.biz/report/color_report.html#002
です。
ってことは下がった彩度を元に戻すのはなかなか難しいのか…。
ありがとうございます~☆
出来るだけ「混じりけのない、鮮やかな色」を
混ぜることで彩度は上がります。が、
いったん「白・黒・グレー」もしくはそれらが混じった色や、
離れた色みを混ぜて生じた「にごり」は
ザンネンながらくすみは取れません。。
わずかでも色は混ざると濁りやすいので、
少しずつ慎重に試してみてくださいね
彩度の理解がイマイチでしたが、
ナニ系の色かが、分かりやすいほうが彩度が高い!
という言葉、凄く理解しやすい表現ですね。(^^)
個人的に色の濃淡,彩度の関係を調べていて、純色が最も彩度が高いまでは理解できてたのですが、こちらの表現の方がより的確に理解できました。
趣味で色石のカラーについて独学で、色の濃さと照りや透明度の関係を調べていました。
大変に参考になりました。
ありがとうございました。
46歳サラリーマンより
こんな過去記事を見つけてくださり、
また丁寧なコメントをありがとうございました。
ご参考になったとのこと、嬉しいです。
色石の探究も奥が深そうですね
色石は基本天然石ですから、同じ色は皆無といえます。
また、
色石の発色の原因は化学成分により、
色は光のスペクトルと色石の光の吸収特性により発色する。
可視光では紫は見えない範囲、
人間が紫を認識するのは、
青錐体と赤錐体が反応してその刺激が脳に伝わって紫と認識するなど・・・。
奥が深くて すっかり はまりました。(^^)
実はある色石についてレポートをまとめている途中です。(趣味なのに・・・)
そのレポートに明度や彩度についても、まとめるつもりです。
何事も勉強ですね。(^^)