コカコーラの赤と白、IKEAの青と黄色、オレンジ・グリーン・赤のラインが見えたら「あ、セブンイレブン!」……というように、企業やブランドの【イメージカラー】ってありますよね。
わたしがグラフィックデザイナーとして働き始めたバブル絶頂期には「CIブーム」といっていいほど、地方でも数多くの「CI(コーポレート・アイデンティティの略)カラーの制定+ロゴマークやレターヘッドなどのデザイン一式」の依頼が舞い込んできていました。
今でいう「ブランディング」の一環ですね。まずはパッと見で分かる「色とカタチ」で、企業理念やブランドコンセプトを表現しましょう、というわけです。
個人でもショップやサロンを立ち上げるとなれば、リアル店舗なら「看板」、ネットショップなら「サイトのヘッダー」どうしよう?となりますよね。リアル店舗でも、ホームページやSNSで発信する場合は同様です。
で、ここで【イメージカラー】問題が浮上。笑
多くの人はまず「屋号」を先に考えると思うのですが、その屋号、つまり「コトバから連想する色」だけで決めると、ちょーっとマズイ場合が多々あります。というのは
それぞれの色には〈複数〉のメッセージがある
ためです。
例えば「ブルーラグーン」という名前の海沿いのリラクゼーションサロンがあったとします。ごく自然な発想で「鮮やかな青」をイメージカラーにしました。清潔感のある「ピュアホワイト」との爽やかな配色は、お客さまにも大好評。ホームページも同じカラーリングで、統一感もバッチリ!
……ところが。
しばらくすると、こんな声が聞こえるようになります。
「車で走っていると、つい見逃してしまう」
「夏場はいいけど、寒くなってくると何となく足が遠のく」
「ていうか、夏限定のカフェかサーフショップだと思ってた」
さてあなたには、それぞれの声の「理由」が分かりますか?
そして「どうすれば」改善できるでしょうか?
鮮やかな青+ピュアホワイトの組み合わせは、確かに「ブルーラグーン」という「コトバ」にはピッタリです。ですが「海沿いのリラクゼーションサロン」には、どうでしょう……?
青い海と空を背景にすると、この配色の看板は【視認性】が低く「つい見逃してしまう」のです。また、青も白も冷たく感じる【寒色系】で、特に今回のような「鮮やか」で「白とのコントラスト」が強いと、なおさらクール!かつ【スポーティブ】に見えてしまいます。
「窓から聞こえるさざ波の音で、ゆったりとくつろいで欲しい」……そんなオーナーの思いを伝え、かつ「車で走って」いても見落とされないようにするためには、同じ「青と白」でもアイデアを加えれば大丈夫
メインのブルーは少し彩度(鮮やかさ)を落とし、白もナチュラルなオフホワイトにして、おだやかな印象に。さらに海辺を背景にしても目を引くように、ブルーの補色(正反対の色み)である「オレンジ系」を加えます。
といっても「鮮やかなオレンジ」では、ますます活動的な印象になってしまうので、リラクゼーションサロンらしい「くつろぎ」を表現するのにふさわしい「テラコッタ」と「チョコレートブラウン」を採用します。
さらに「読みやすくて目立つように」と太いゴシック体で大きく入れていたサロン名の代わりに、さざ波をモチーフにしたロゴマークを大きく入れ、文字はグッと小さく。サイトやショップカードのデザイン、内装やスタッフのユニフォームなども連動して「色とカタチ」で「海沿いのリラクゼーションサロン」をアピールする、という戦略に切り替えます。
……おそらくもう「夏限定のサーフショップ」に間違われることはないでしょう
これはブログ用に書き起こしたフィクションで、かなりざっくりした表現になっていますが、それでも【イメージカラーを〈イメージだけ〉で決めるリスク】は伝わったのではないかなーと。
つい「海=青と白」とか「看板=目立たなければ=ハッキリした色+太くて大きな文字」という発想になってしまったり、単に「好みだから」で大事な【お店の顔】を決めるのはやめましょう。もしまさに今、ブランディングで迷っているなら、ぜひ一度プロにご相談くださいね。
<こちらのフォームよりお気軽に
わたしがグラフィックデザイナーとして働き始めたバブル絶頂期には「CIブーム」といっていいほど、地方でも数多くの「CI(コーポレート・アイデンティティの略)カラーの制定+ロゴマークやレターヘッドなどのデザイン一式」の依頼が舞い込んできていました。
今でいう「ブランディング」の一環ですね。まずはパッと見で分かる「色とカタチ」で、企業理念やブランドコンセプトを表現しましょう、というわけです。
個人でもショップやサロンを立ち上げるとなれば、リアル店舗なら「看板」、ネットショップなら「サイトのヘッダー」どうしよう?となりますよね。リアル店舗でも、ホームページやSNSで発信する場合は同様です。
で、ここで【イメージカラー】問題が浮上。笑
多くの人はまず「屋号」を先に考えると思うのですが、その屋号、つまり「コトバから連想する色」だけで決めると、ちょーっとマズイ場合が多々あります。というのは
それぞれの色には〈複数〉のメッセージがある
ためです。
例えば「ブルーラグーン」という名前の海沿いのリラクゼーションサロンがあったとします。ごく自然な発想で「鮮やかな青」をイメージカラーにしました。清潔感のある「ピュアホワイト」との爽やかな配色は、お客さまにも大好評。ホームページも同じカラーリングで、統一感もバッチリ!
……ところが。
しばらくすると、こんな声が聞こえるようになります。
「車で走っていると、つい見逃してしまう」
「夏場はいいけど、寒くなってくると何となく足が遠のく」
「ていうか、夏限定のカフェかサーフショップだと思ってた」
さてあなたには、それぞれの声の「理由」が分かりますか?
そして「どうすれば」改善できるでしょうか?
鮮やかな青+ピュアホワイトの組み合わせは、確かに「ブルーラグーン」という「コトバ」にはピッタリです。ですが「海沿いのリラクゼーションサロン」には、どうでしょう……?
青い海と空を背景にすると、この配色の看板は【視認性】が低く「つい見逃してしまう」のです。また、青も白も冷たく感じる【寒色系】で、特に今回のような「鮮やか」で「白とのコントラスト」が強いと、なおさらクール!かつ【スポーティブ】に見えてしまいます。
「窓から聞こえるさざ波の音で、ゆったりとくつろいで欲しい」……そんなオーナーの思いを伝え、かつ「車で走って」いても見落とされないようにするためには、同じ「青と白」でもアイデアを加えれば大丈夫
メインのブルーは少し彩度(鮮やかさ)を落とし、白もナチュラルなオフホワイトにして、おだやかな印象に。さらに海辺を背景にしても目を引くように、ブルーの補色(正反対の色み)である「オレンジ系」を加えます。
といっても「鮮やかなオレンジ」では、ますます活動的な印象になってしまうので、リラクゼーションサロンらしい「くつろぎ」を表現するのにふさわしい「テラコッタ」と「チョコレートブラウン」を採用します。
さらに「読みやすくて目立つように」と太いゴシック体で大きく入れていたサロン名の代わりに、さざ波をモチーフにしたロゴマークを大きく入れ、文字はグッと小さく。サイトやショップカードのデザイン、内装やスタッフのユニフォームなども連動して「色とカタチ」で「海沿いのリラクゼーションサロン」をアピールする、という戦略に切り替えます。
……おそらくもう「夏限定のサーフショップ」に間違われることはないでしょう
これはブログ用に書き起こしたフィクションで、かなりざっくりした表現になっていますが、それでも【イメージカラーを〈イメージだけ〉で決めるリスク】は伝わったのではないかなーと。
つい「海=青と白」とか「看板=目立たなければ=ハッキリした色+太くて大きな文字」という発想になってしまったり、単に「好みだから」で大事な【お店の顔】を決めるのはやめましょう。もしまさに今、ブランディングで迷っているなら、ぜひ一度プロにご相談くださいね。
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