暁の広場

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電池研究#2 放電器改造編

2008-09-06 09:57:03 | エレクトロニクス

    

 電池テストにあたりまずは定電流自動放電器の改造です。放電器はアマチュアの聖地秋葉原の秋月電子のキットを組んだものです。万能型でワンセルから組電池まで放電終始電圧を設定でき大変便利です。500mAの定電流で放電し設定電圧で自動停止します。

 単に放電のみであればライトなどでも容量を消費し目的は達成されます。しかし放電終了後直ちに取り出す必要がありこれを忘れると過放電となり充電池に深刻なダメージを与えます。私はこれで何本電池を駄目にしたことか、、、、。

 そもそも何故放電器なる物が必要なのでしょう?電池はすべて内部に構成された物質の化学変化によって電気エネルギーを生み出しています。使いきりの1次電池であれば容量が無くなったら廃棄またはリサイクルですが充電し繰返し使用できる2次電池はこの内部物質の活性を安定した良い状態に保つ事が上手く使うコツです。この大きな理由のひとつにニッカド電池のメモリー効果が知られています。詳細は割愛しますが浅い充放電を繰り返しているとつまり使い切る前に継ぎ足し充電していると段付きの放電特性が生じてあたかもこの浅い使い方を記憶しているかのように本来の性能を出せなくなる状態になると言われています。

 そこで放電終始電圧の1.0V付近まで放電させてから再充電し内部活性を整えることで電池の性能を回復させる為に使用します。ここで最近は混乱する状況が、、、。ニッケル水素電池では自己放電率が大きい為メモリー効果の発生が起き難い、最近の電池に至っては継ぎ足し充電OKとまで言い切るものも。リチウムイオン電池もこの効果が置き難いとされています。

 それでは最近の高性能電池を使えば放電は必要ないのでは、、、、、。確かに電池の性能は良くなりましたが今一度電池の原理を思い起こすと、、、、。内部物質の安定した活性状態を保つ為に定期的にリフレッシュさせてやる事は電池の性能を保つのに良い事なのです。

 さて改造の続きです。

 

 友人に知恵を借り改造を加えました。

 電池容量=定電流放電量X時間 ですので時間を計測する事を付加します。100円ショップのトラベルウォッチが適当です。アナログ時計で12時に合わせておけば放電停止と共に経過時間で止まります。この為時計の電源1.5Vを出力と連動したところから取り出します。放電器は汎用タイマーのICM7555の3番ピンから出力が出ています。監視用にLEDがここからプルダウンされていますのでダイオードで電圧降下させ47μFのコンデンサーを介して時計用電源を取り出しました。

 

 成功です。期待通りの電圧を確保。

 早速eneloopのパッケージを開封し新品状態の電池をテストします。パッケージには充電済みで直ぐ使えますと書かれています。すごい謳い文句です。

 eneloopは公称2000mAHの容量、500mAの定電流放電を行っていますので計算上では4時間の放電時間で公称容量とおりとなりますが、、、、楽しみです。新品容量の結果は4時間後に、、、、、、?。

 実際には電池個別の内部活性の違いや保存温度状態など沢山の要因に左右されますが電池の大まかな個性を知る事ができそうです。また充電池は繰返し適正な使い方と充電で活性が安定する事も知られていますので使用の経過も試してみたいところです。

 まだまだ続く 電池研究