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観客席で思ったこと ~200文字限定のスポーツコラム~
 



ビバ!サッカー研究会月例会(2006/10/20)

読売新聞運動部次長の塩見要次郎さんから、ドイツW杯のときの読売新聞の取り組みについて聞いた。

紙面展開や取材体制づくりなど、新聞を読んでいるだけではわからない苦労や、最近の報道内容に対する発信する側の気持ちなどを聞くことができた。詳細は省くが、そのなかでも特に、原稿の締め切り時間との戦いに、新聞社ならではのものがあったように感じた。

日本の初戦、対オーストラリア戦。普段の朝刊の第1回締め切りは23時。その時間に間に合ったものが、1000万部を誇る読売・朝刊の大半に載る。しかし、その日は、23時の締め切り原稿を載せたものは50万部しか刷らず、特別工程を組み、締め切りを24時まで延ばして、700万部を刷った。そして、残りの250万部の締め切りは翌日の1時。

23時の段階では、日本が1対0とリード。24時は、日本が最後の9分間で大逆転をされた直後の混乱状態にあり、1時の最終締め切りになって、なんとか冷静さを取り戻したそうだ。話を聞いていて、この3つの紙面を比較してみたいと思った。

約1時間の話の途中途中で、塩見さんの正面にあった部屋の掛け時計をうかがうのを見て、常に時間と勝負している人なのだな、と思った。

時間と戦いながらの新聞の紙面づくりも、W杯の戦いのなかのひとつとして覚えておきたい。


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