ぶふぉぶろぐ

小説などをつらつらと・・・

不思議な事件簿 ~連続難破の果てに2~

2006-08-08 | 不思議な事件簿
珍しく要請があったので少し早くUPしました。
今回も長いですが、もう少しお付き合いくださいませ・・・

前回はこんな話でした。
さて、彼らの運命はどうなってしまうのでしょう?


<難破4>
「もうしばらく船には乗りたくないよ。」
そんな声が聞こえてくるほど救助者は疲れていました。
その中の1人、マーメイド号の船員ピーター・リチャードソンは幼いころに生き別れた母のことを考えていました。
「今度陸についたらお母さんを探しに行こう。」
そう決意したときでした。
コメット号に積んでいた木材が謎の発火。
瞬く間に船は炎に包まれていきました。
海に浮かばせた板切れに捕まって、全員が火災から逃れました。
しかし、こんな状態ではいつまで持つかわかりません。
生きることを諦めかけたときでした。
またもや近くを船が通りかかり、全員がめでたく助けられました。

<難破5>
ピーターを含む全員はジュピター号の中で異様な雰囲気に包まれていました。
「ここまで全ての船が沈没している。もしかしたらこの船も・・・」
その予感は的中します。
ジュピター号は暗礁に乗り上げ、船底に大穴があいたため沈没しました。
この時点で合計の乗員は128名!!
その全ての乗員が岩にしがみついていたところを、イギリスの客船「シティ・オブ・リーズ号」に助けられたのです。

<難破の果てに>
助けられた船員たちが休んでいると、1人の男が駆けてきました。
「だれか、この中にイギリスのヨークシャー生まれの方はいませんか!?」
わけを聞くと、乗客の中に重病人の女性がいてうわごとで息子の名前を呼んでいるらしいのです。
そこで、息子になりすまして励ませば少し元気になるのでは、ということでした。
イギリスでは地方ごとになまりがあるので出身のものがいいのです。

偶然にもピーターはヨークシャー州出身だったので、名乗りをあげました。
「その息子の名前はなんというのですか?」
「ピーター・リチャードソンらしいです。」
「なんだって!!??僕も同じ名前です!もしかして・・・!?」
いそいでピーターは駆けつけ、女性の手を取りました。

「・・・ピーター、ピーターかい?許しておくれ、幼いお前を置き去りにして・・・」
その言葉を聞いたとき、ピーターの目から涙があふれました。
「お母さん!!僕の本当のお母さん!!」

なんと、女性は本当にピーターの母だったのです。
親子を結びつけたのは5回も難破した事故でした。
乗客たちは皆、神がこの親子を引き合わせるために遭難させたと囁きあいました。
女性の容態は順調に回復し、二人はその後20年間ほど一緒に暮らしたということです。



2回に分けてお送りした海の不思議な話、いかがでしたか?
神様もどれだけ被害出せば気が済むのかって話ですが・・・
あなたも海の事故には気をつけたほうがいいですよ。
あ、でもひょっこり懐かしい人に会えるかもしれないですねぇ。


余談ですが、この話は保険請負会社のロイズが事実として記録しているものです。
しかし、一部の噂ではロイズ社がエイプリルフール用に用意した話だとも言われています。
今回は裏づけが取れなかったのでなんとも言えませんが、こんな不思議な話があってもいいんじゃないかなと僕は思います☆

最新の画像もっと見る

3 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
感動・・・ (めぢ)
2006-08-09 00:52:14
すてきなお話☆
返信する
? (ゴルゴダ)
2009-07-15 01:07:15
メービウスノー号の間違いでは・・
返信する
情報ソース求む! (ぶふぉ)
2009-07-17 00:06:28
>>ゴルゴダさん

もしかしたら間違いかもしれないですww
なにせ趣味の範囲でネット検索した情報が主なので・・・

ただ、メービウスノー号のソースは見つけられなかったので、良かったら教えてください。
よろしくお願いします!
返信する

コメントを投稿