本当なのだろうということで、記録しておきたい。
ダビンチ幻の絵「救世主」ＮＹで発見 ロンドンの美術館が展示へ
イタリア・ルネサンス期の巨匠レオナルド・ダビンチが１５００年ごろ制作、一時期英国王が所有した後、行方不明になったとされていた油絵が米ニューヨークで発見され、英ロンドンのナショナルギャラリーで１１月から展示されることが決まった。ＡＰ通信が１１日伝えた。米芸術誌アートニュース（電子版）によると、２億ドル（約１６０億円）の売買価格も一時取り沙汰された。
この絵はキリストを描いた「サルバトール・ムンディ」（救世主）。１７世紀には英国王チャールズ１世のコレクションだったが、１７６３年に競売に掛けられ、１９００年には傷んだ状態でコレクターに売却された。さらに、その親族が５８年に４５ポンドで売却した。
現在の所有者によると、専門家らによる調査の結果、描画方法や用いられた絵の具などからダビンチ作品と判明したという。（共同）
７月９日（ブルームバーグ）：美術品ディーラーの間で過去最高の２億ドル（約160億円）の価値があるとされるイタリア・ルネサンスの巨匠、レオナルド・ダビンチ（1452－1519年）の再発見された絵画は、売却されないこととなった。この作品はロンドンの美術館、ナショナル・ギャラリーで11月から展示される予定だ。
このキリストの肖像画は、かつて英チャールズ１世（1600－49年）が保有していたとされる。事情に詳しい関係者２人によると、2000年代半ばに米国人の美術品ディーラー、アレックス・パリシュ氏が入手し現在は同氏と少なくとも２人の取引業者を含むグループが保有している。
ニューヨークを拠点とする個人ディーラー、ロバート・サイモン氏は「この絵画の取得の可能性についてある美術館と数回話し合いがなされたが、何カ月間も売りには出されていない」と説明。「ナショナル・ギャラリーに対し、この作品は市場には提供されず、展覧会終了後も売却する計画はないと約束した」と述べた。
05年からレオナルドについて調査しているサイモン氏は「この絵画に興味がある。私が調査をまとめ、所有者を代表している」と語った。所有者グループのメンバーや市場に提供された場合のこの絵画の価格についてはコメントを控えた。状態については「1500年ごろの作品としては典型的」と指摘した。
「サルバトール・ムンディ」と題されたこの作品は高さ0.6メートルで、水晶玉を手にしたキリストの半身像が描かれている。この作品を含め90点以上が11月９日から来年２月５日まで開催されるダビンチ展で展示される予定。ナショナル・ギャラリーは、商業的利益との関連を回避するため厳しい指針を設けている。
同美術館は８日の電子メールで「ナショナル・ギャラリーは売りに出されている絵画は展示しない」と表明した。
サイモン氏は同日、「サルバトール・ムンディ」の来歴や管理、作者について説明した文書を発表。ナショナル・ギャラリーなどの機関の研究者らはこれがレオナルドの絵画であることに同意しており、この画家の作品としては1909年以来の発見となる。制作時期は「モナリザ」が描かれたのとほぼ同時期の1490年代後半から1500年ごろ。ダビンチの油絵は約15点しか現存していないという。
絵画は英国人コレクター、フレデリック・クック氏の子孫が1958年、オークションで売却。レオナルドの弟子ボルトラフィオの作品とされ、価格は45ポンド（現在のレートで約5800円）だった。文書によると、最近は米国のコレクションの一部となっていた。
上塗りの奥に
アートニュース誌は６月、この絵画について、米国でのオークションで６－７年前に購入された後、売りに出されたと報じた。何層かの上塗りを取り除いたところ元のレオナルドが描いた絵画が姿を現したという。
ディーラーらによると、この「サルバトール・ムンディ」の潜在的な買い手に提示された価格は約２億ドルで、これは美術品の販売提示額としては過去最高。１億ドルの価格も提示されたが、商談は成立しなかった。
米紙ニューヨーク・タイムズによると、美術作品のこれまでの最高値は06年に相対売買で売却された米画家ジャクソン・ポロック（1912－56年）の抽象画「No.5, 1948」の１億4000万ドルとなっている。
巨匠の作品のオークションでの最高値はピーテル・パウル・ルーベンス（1577－1640年）の「幼児虐殺」。02年にサザビーズのオークションで4950万ポンドで落札された。
