先日の、ルイ君(特別支援校・中3)のレッスンの時のことです。
ルイ君のレッスンが始まる前に、
お母様が私に話しかけてきました。
なので私は ルイ君に
「ルイ君、少しだけ1人で練習していてね。」と声をかけ、
お母様と玄関で話をしていました。
その間、ルイ君は何時も通り手を洗い、
何時も通り バッグから楽譜を出して、
右田だけの練習を始めました。
私は、お母様と話しをしながら、
ルイ君の練習を聴いていました。
その2~3分の間、
ルイ君の練習は、音もリズムも完璧でした。
なので、お母様との会話を終えた後、
私は ルイ君の傍に座り、当然の様に言いました。
「ルイ君、右手は完璧ですね。
じゃあ、両手で弾いてみて。」
ルイ君は、「えっ?」と言いましたが、
すぐに両手で弾き始めました。
ルイ君は、弾きながら
「こんな感じなんだ。」と小さな声で言いました。
それでもルイ君は、止まる事無く両手で弾いています。
ルイ君が、両手で1ページ程弾いた時、
私は、あっと思いました。
まだ一度も、この曲の両手の指導はしていなかった事に気が付いたのです。
「ルイ君、もしかしたら この曲を初めて両手で弾いたの?」
「はい。」
「でも、弾けたね」
「はい、弾けましたね。」
「それって、凄い事じゃない? 」
「はい、凄い事です。」
「やっぱり、中学3年生だからかな?」
「そうですね。」
「ルイ君、本当に素晴らしいわ」
「はい、ありがとうございます。」
ルイ君のお顔は、とても満足そうでした。
私は、新しい曲を指導する時に、
片手ずつの練習を徹底させます。
これは、発達障がいの有無にかかわらず、
小学2年生位までは、そのようにしています。
その方が無理なく弾けるようになりますし、
何より 美しく仕上がるからです。
片手ずつの練習が完璧に弾ける様になったら、
次は両手です。
しかし、発達障がいのお子さんにとって
両手で弾く事は かなり難しい事です。
なので、少しずつ、少しずつ指導をしていきます。
時には4小節に、数週間を費やすことも稀ではありません。
ですから今回も、少しずつ両手の指導をしようと思っていたのです。
しかし、今回 ルイ君は
1ページも一気に両手で弾けました
ギロック作曲の「アルゼンチン」は
結構 難しい曲なのに。
本当に、本当に 素晴らしい事です
こんな感動があるので、
ピアノの先生は、本当に幸せな職業だと思います
お願いです
習い事をさせる事に対して
躊躇している多くのお母様達に
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