久しぶりの投稿になります。
実は、実家に帰っていました。
実家に居る間は、やらなければならない事が多過ぎて、
インターネットも遠のきがちになりますね。
さて先月、久しぶりに大人の方が入門されました。
60代後半の女性です。
「子供の頃弾いていた曲を久しぶりに練習しているのですが、
指は全く動かないし、疲れるので習いに来ました。」
とのこと。
最近練習している曲を弾いて貰い、その様子を拝見したのですが、
身体全体に力が入っていて、本当に辛そうでした。
なので、ハノンを使って脱力の方法をお伝えすることにしました。
ピアノを弾く時の脱力は、
意識しないとなかなか身に付きませんし、
また、年齢を重ねれば重ねる程、脱力の習得は難しいのです。
ところがその方は、一瞬のうちにコツを掴んでしまわれました。
「すぐにコツを覚えられて素晴らしいですね。」とお伝えすると、
「なんかバレエの身体の使い方に似てるなぁ、と思ったら、直ぐに腑に落ちました。」とのこと。
その方は、30代からバレエを習い始め、
今も毎週レッスンに通われていらっしゃるそうです。
きっと、大人になって始めたからこそ、
バレエに於ける脱力の方法も、御自身なりに工夫を重ねてこられたのでしょう。
しかし、バレエで培った身体の使い方を、
すぐにピアノを弾く時に応用できるところが、本当に素晴らしいと思いました。
また、左手がスムーズに動くので、
「もしかしたら左利きですか?」とお尋ねしたのですが、
答えはノー、右利きだそうです。
「それにしては、左手の使い方がスムーズですね。」
「あっ、そうですか?」
「左利きかと思うくらいですよ。」
「もしかしたら普段の生活で、
意識的に左手を使っているからかもしれません。」
「例えば、どのような時でしょうか?」
「そうですね、ミカンの皮は左手で剥く、そんな程度ですが。」
「そうなのですね。
何故、そのように心掛けていらっしゃるのでしょうか?」
「やはり、脳の老化防止になるかな?と思ってのことです。」
このような会話を致しました。
御自身の為の努力を惜しまない その姿勢に、とても感動しました。
その方は、バレエ、ピアノの他に、キルトも習われていらっしゃるとのこと。
素晴らし過ぎて気後れしてしまう程ですが、
このような方に御縁があったことに、感謝したいと思いました。
そして、私も見習おう!と思ったのでした。