ららみ先生のピアノのおけいこ

自閉症でも、発達障がいでも、
両手でピアノが弾けるんです♪
ピアノが弾けるって、素晴らしい!

アスペルガー児 Y君・青春が始まった!

2018-05-31 | アスペルガー児 Y君

5月25日の記事で、
中学生になったY君が、大きく成長した事を書きました。

お母様にもその事をお伝え致しましたら、
「Yは中学校が楽しいみたいで、私も喜んでいます。」
と仰っていました。

親にとって、子どもが楽しそうにしているのを見るのは、
本当に嬉しいものです。

お母様の気持ちが、こちらにも伝わってきました。

 

先日のレッスンの時、そんなヨウ君に
「宿泊学習、楽しかった?」と聞いてみました。

先々回のレッスンの時に、
ヨウ君は、宿泊学習がある事を嬉しそうにおしえてくれました。

なので、ヨウ君も聞いてほしいんじゃないかな?と思ったのです。

 

「はい、楽しかったです

「よかったね~  何が1番楽しかった?」

ヨウ君は暫く考えてから、「全部です」と答えました。

「凄いね~  全部なの?」

「はい

「みんなで、一緒のお部屋に泊まったのも楽しかったでしょ?」

「はい

「どんな事したの?」

「みんなでプロレスとかしました」と嬉しそうです。

そして、楽しかった事を思い出したのか、声を上げて笑いました。

 

思えば、ヨウ君は小学生の時、
こんな風に楽しく学校のことを話してくれた事はありませんでした。

ヨウ君は今、毎日が本当に楽しいんだろうな~

ヨウ君の青春は始まったばかり 

きっと、これから益々楽しくなるよ~

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大人のレッスン~一旦、白紙に戻してみる

2018-05-30 | 大人のレッスン

昨日はYちゃん(20代 小学校教諭)のレッスンでした。

昨日は、ベートーベンの「トルコ行進曲」と、
オースティンの「お人形の夢と目覚め」をレッスンしました。

「トルコ行進曲」は2回目のレッスンでしたので、随分上手になりました。

「お人形の夢と目覚め」は初めてのレッスンだったので、
まず最初に、片手で弾いてもらいました。

ところが、聴いてビックリ 

もの凄い速さで弾き始めたのです

話を聞いてみると。。。

「お人形の夢と目覚め」は、小学2年生の音楽の教科書に載っていて、
去年2年生の担任だったYちゃんは、何度も聴いたのだそうです。

「準備でも、授業でも、何度も聴いたので、
すっかりCDのテンポが頭に染み付いちゃって。
ピアノを弾く時も、つい、速く弾いてしまうんですよ~」

とのことでした。

なので昨日は、Yちゃんの実力で弾けるテンポを、横で私が弾いて、
それに合わせて弾いてもらいました。

「ゆっくりだと、ちゃんと弾けます」とYちゃん。

「このテンポで、充分なんだよ~」と私。

 

Yちゃんに限らず大人の方は、耳に蓄積された音楽の量が多いのです。

なので、ついイメージや雰囲気で練習してしまいがちです。

耳の奥に溜まってしまった、そんな情報を一旦白紙に戻し、
ゆっくりの練習を沢山する事が、上達の近道だと思います

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思いがけない電話

2018-05-29 | 日記

今日の朝、固定電話が鳴りました 

誰かな~?と思って出たら、

「シュンスケです」と懐かしい声

ピアノの先生になったばかりの頃教えた、シュンスケ君(仮名)でした。

シュンスケ君は子どもの頃から、面白くて頭の良い子で、
私はシュンスケ君のレッスンが、いつも楽しみでした。

ピアノも几帳面に練習してくれて、真面目な良い子でしたが、
「僕が捕まえました」と、
箱の中に入ったコウモリを、レッスンに持参するようなユニークな子でもありました。

 

そんなシュンスケ君は、長い間関東地方に住んでいたのですが、
この夏に、地元で歯科医院を開業することになったのです

その事は、お母様からの年賀状で知っていたのですが、
わざわざ知らせる為に電話をくれたのでした。

シュンスケ君は、2歳の男の子のお父さんになっていて

「息子にも、早くピアノを習わせたいんですよ。
6ヶ月の頃に、オモチャのピアノを買ってあげたんですけど、まだ興味が無いみたいで。」

等と、嬉しいことも言ってくれました。

 

なんか、嬉しいな~

夏に地元に帰ったら、シュンスケ君のクリニックに行かなくっちゃ

でも、口の中を見られるのは恥ずかしいなぁ。。。

行こうか?行くまいか?  何だか夏まで悩みそうです(笑)

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初心者の大人の方にも~ロリン作曲「アラベスク」

2018-05-28 | 自閉症児 M君の不思議

マサ君(特別支援学校中等部1年)は、今年の発表会で
ロリン作曲「アラベスク」を弾きます。

この曲は、キャサリン・ロリン(アメリカの現代女流作曲家)が、
ブルグミュラーの「アラベスク」をヒントに作曲した曲です。

ブルグミュラーの「アラベスク」よりも簡単で、それでいて演奏効果の高い曲なので、
私は発表会やレッスンでも、よく用います。

マサ君は、この曲がとても気に入っていますので、最初から熱心に練習してくれました。

 

【練習方法~マサ君の場合】

①まず最初に、曲を4つの部分に分けます。

   (【A】8小節  【B】8小節 【A】8小節 【コーダ】6小節)

②マサ君には最初に、【A】の部分の、左手の和音だけを練習させました。

   ミソシ と、ミラシ の和音だけを、徹底させて弾かせました。

   何も考えなくても、すぐに指が行く位、何度も何度も練習させました。

③【A】の部分の右手

  ミ♯レミ♯ファソラシ~  の部分だけを、何度も練習をさせました。

  指のチェンジが初心者には難しいのですが、マサ君の努力で出来るようになりました。

  ここまでに、じっくりと、1ヶ月半はかけたと思います。

  この曲は、【A】の部分さえ出来れば、後は簡単だからです。

  マサ君は、言葉かけを替えるだけで、何度も何度も練習してくれました。

  マサ君の、素直な性格が幸いしたと思います。

④片手ずつが【完璧に】出来るようになってから【A】の部分を両手で弾かせました。

  最初はなかなか上手くいかず、イライラしていましたが、じきに弾けるようになりました。

  かっこいい曲の冒頭部分が、かっこよく弾けたので、マサ君はとても嬉しそうでした。

  ピアノに対して、相当自信が付いたと思います。

⑤同様にして【B】の部分と【コーダ】を練習させて、今は強弱まで付けて弾けるようになりました。

 

以上、マサ君の練習過程を記してみましたが、
この曲は、簡単な割に聴き映えするので、大人の初心者の方にもお薦め致します

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自閉症児M君~僕は中学生です

2018-05-27 | 自閉症児 M君の不思議

マサ君(中1)は、最近メキメキと大きくなり、私の背を、はるかに越してしまいました。

おそらく今年中に、170センチになるんじゃないかな?

今年の春に入学した特別支援学校は、マサ君には合っているのでしょう、
「中学は楽しいです。」と、いつも言っています。

そして、自分は中学生なのだ~と云う気持ちも芽生えているようです。

あれ程喜んでいたリズム打ちも、音当てゲーム(聴音)も
「僕は中学生なのでしません。」と言って、絶対にやろうとしません。

こんな子供じみたことは、小学生のすることと思っているのでしょう。

 

車で40分程離れた所に住んでいるマサ君は、いつもお母さんと一緒にやって来ます。

つい最近までは、お母さんがマサ君を玄関まで連れて来て、
マサ君は独りでレッスンを受けて、終わった頃にお母さんが玄関まで迎えに来る~
と云う流れでした。

ところが最近は、マサ君の時間になると、
ドアの向こうで「独りで」と云う大きな声が聞こえるようになりました。

ご挨拶も何もかも、全部独りでやりたいマサ君が、お母さんに抗議をしているのです。

レッスン中も「ママは車です。もう、迎えに来ません。」と、何度も言います。

「そうだね。 マサ君は中学生だものね。」と私が言うと、
マサ君は、本当に嬉しそうにニッコリと笑います。

 

そんな感じのレッスンが続いていたのですが。。。

昨日のレッスンの時、マサ君が発表会の曲を、とても上手に弾いたので、
私はつい、玄関の外で待機していたお母様を招き入れてしまいました。

「マサ君は、強弱も付けて、本当に上手に弾けるようになりましたよ。
聴いてあげてくださいね。」

お母様は、レッスン室に入って来られました。

マサ君は途端に機嫌が悪くなり、「ママは車です」と言いました。

なだめてピアノを弾かせたのですが、弾きながらも、ずっと機嫌が悪く
あんなに上手に弾けていた発表会の曲も、間違いだらけになってしまいました。

せっかく自立しようとしていたマサ君に、失礼なことしちゃったかな?

これからは、マサ君の自立心を削ぐようなことは止めよう~と思ったことでした。

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