ららみ先生のピアノのおけいこ

自閉症でも、発達障がいでも、
両手でピアノが弾けるんです♪
ピアノが弾けるって、素晴らしい!

大学進学に備えて、春休みだけの特別レッスン

2024-04-01 | 障がい児教育

春休みだけの特別レッスンを頼まれました。

レイ君・18歳です。

レイ君は4月から、某大学の初等教育科に進学するのですが、
ピアノの経験が無い為、短期集中でレッスンを受けたいとのことでした。

 

レイ君が、知的を伴わない発達障がいだということはうかがっていました。

コミュニケーションが苦手、
それから、色々なことに拘りがあるということ等、

お母様から事前に説明を受けましたが、
会ってみないことには、どのような様子なのかは分かりません。

あと、紹介して頂いた方から、
お母様の過干渉が強く、自立できていない、とも聞いていました。

私は、緊張感を持ちながらレイ君を待ちました。

 

レイ君は、お母様と一緒にやって来ました。

はっきりとした目鼻立ちのイケメン君でした。

立ったまま簡単な挨拶をした後、
私は思いきってお母様に言いました。

「出来れば、レイ君ひとりでレッスンさせて頂けませんか。」

「えっ!?だいじょうぶでしょうか。」

「4月から大学生ですし、レイ君はひとりでも大丈夫じゃないかな?
レイ君、どうですか?」

「はい、ひとりでも大丈夫です。」

お母様は、不安そうな表情で帰っていかれました。

 

私はレイ君をピアノの椅子に座らせて聞きました。

「今からレッスンを始めますが、まず最初にうかがいますね。」

「はい、何ですか?」

「あなたの事を、何とお呼びしたら良いでしょうか?
レイ君? それともサトウ君?
どちらが良いですか?」

「レイ君でお願いします。」

「分かりました。それではレイ君、と呼ぶことにしますね。」

 

このような事を聞いたのには訳があります。

レイ君のようなタイプの子は、
馴れ馴れしい接し方を嫌う場合があるのです。

なので、初対面の私に、
「レイ君。」と呼ばれる事に嫌悪感を感じることもあるかも、と考えたのです。

 

「それでは、レイ君、」
と私が言ったところで、レイ君は一気に喋り始めました。

喋った内容は、Hzについてです。

「ピアノのHzは440と442の2種類があると聞いていますが、
このピアノは何Hzで調律したのですか?」

「このピアノは、442で調律してありますよ。」

「それでは、440Hzで調律してある僕の電子ピアノとは全然違う響きになりますね。
Hzによる響きの違いは。。。」

こんな具合で、Hzの違いについて語り始めたのです。

 

「レイ君、Hzの話は興味深いのですが、
その話はピアノのレッスンが終わってからにしましょう。」

「あっ、すみません。」

「大丈夫ですよ。
Hzの話も含めてピアノレッスンですから。」

「ありがとうございます。」

「ただ、大学でピアノの授業が始まるまでに、少しは指を慣らした方が良いので、
今回は、ピアノを弾く事を中心にレッスンしましょう。」

そんな感じでレッスンを始めました。

 

次回に続きます~

 

 

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