※参考記録

日本百名山山頂宙返りを敢行中の【雪崩★マン】が綴る社会学的山岳エッセイ!

また雨か…

2005年10月19日 | 山【mountain&climbing】
 台風20号がやってきている
台風が来るということは山へ行けないということだ。

 実は紅葉を狙って東北の山へ行こうと先月から画策している。
というのも、先月12日から紅葉を狙って登った北海道の大雪山では
全く紅葉が進んでいなかったからである。
紅葉を見るためにインターネットで情報収集し、例年の状況から
今年の紅葉のピークを僕なりに予測して、2ヶ月以上前から
飛行機のチケットやら仕事の休暇申請やら綿密に計画していた。
しかし、9月に入ると詳細な紅葉の予想も発表され、どうやら今年は
進み具合が遅いらしいことを知る。当然僕が行こうとしていた期間では
紅葉が見られないことの予想もつく。
しかし、日程の変更は出来ないので仕方なく北海道へ行き、
多少モチベーションが下がったまま登山することになったのだ。
加えて、終始天候が悪く、さらなる変更も余儀なくされ…。
この詳細は執筆途中の「旭川へ行きました」の続編で述べるとしよう。

 大雪山での“消化不良”を解消するためには、是が非でも何処かの
山へ登って、紅葉を満喫せねば!
という強い思いを抱き、早速大雪山から戻ってきてからは
登山地の選定作業に入った。
 南北のアルプスは僕の未踏峰があるものの、山域としては
何度も訪れている。特に上高地を登山口とする槍穂や常念は
いつも登山者が多い。
となると東北しかない!!

 僕が“実質”東北地方を訪れたことがない。福島県の山は登ったことがあるが、
尾瀬方面で、東北というよりは「北関東」である。
しかも、東から西へ縦走したので、
帰りは上越新幹線の上毛高原駅から帰ってきた。
 東北地方へ足が向かなかった理由は遠いから。
そのため交通費が高い
北海道だってエア・ドゥ(AIR DO)の「AIR DOスペシャル」を使えば
片道ジャスト¥10,000で行けるのに、東北へは山形でも新幹線で¥10,000以上かかる。
もちろん飛行機で行くという手がないわけではないが、北海道のエア・ドゥのような
激安航空会社が路線を就航していないのでJALかANAで行くしかない。
そうなると北海道へ行くより高くなるのだ。

 ちなみに山形へ新幹線で安く行く方法は回数券を買うしかなく、
新宿の金権ショップで調査したところ、一枚¥10,600だった。
往復では二枚買う必要があるので¥21,200。
さらにちなみにJR東日本では土日限定の「土・日きっぷ」というものが
発売されており、範囲は北は仙台の先の古川、北西は山形の先の新庄、
上信越方面では新潟、長野まで。
それぞれ東北、山形、上越、長野の各新幹線が利用でき、
在来線も含めて「乗り放題」!!しかも「土日二日間」!!
指定席は4回までしか取れないが、この切符の価格が¥18,000!!
これはすげーっ!!お得だ!
しかし、僕にとってネックなのは「土日」であるという点。はっきり言って
土日二日間の連休は取れない。

 もっと安い手として「夜行バス」がある。東北各県へ便があり便利だが、
この手のバスに乗ったことのある人はわかると思うが、
ほとんど寝られない(T_T)zzz…。
 僕は愛媛の実家へ帰省する際、何度か利用したことがある。
路線バスよりゆったりしたシートで、リクライニングも利き快適だが、
それでも睡眠をとるには落ち着かない。
帰省するといっても専ら学生時代に利用したので、休みは豊富だし、
着いたら家へ帰って寝られる。
しかし、今の僕には時間がないし、だいいち着いたらすぐに「山に登る」のだから、
寝ていないままではキツイ!!
2年前の夏、新宿から上高地へ行く夜行バスを利用し、蝶ヶ岳、奥穂高岳に登ったが、
一睡も出来なかった。おまけに上高地へはマイカー規制が布かれており、
車の進入を防ぐため、はるか下の沢渡(さわんど)の手前にゲートがある。
このゲートが開くのが朝の5時なのだ。
通常、高速道路を使い沢渡まで行けば、
新宿から4時間くらいで着くのかもしれないが、
夜行バスはゲートの開放時刻に合わせて運行しており、
夜中に中央自動車道を途中で下り、一般道を走り始めた。
しかも徐行運転。ドライブインで1時間以上休憩を取らされ、
朝の6時すぎに上高地に到着。
朝食をとり、7時過ぎから登り始めたが、昼頃には歩くのも目を開けているのも
辛いくらい眠く、ちょっと歩いては脇に倒れこんで10分くらい寝る、というのを
繰り返していた。しかも昼頃には標高2500mの蝶ヶ岳手前の稜線上に出たため
寝ていても寒くて寒くて眠れず、歩かざるを得ないという状態。
3時過ぎに、この日の宿泊地の横尾山荘に着いてザックを置いたら
すぐに泥のように午睡した。
道はよいし、天気もよかったが、こんなに辛い登山ははじめてだった。
 ところで、このバスは夜行便だけでなく、昼便もあるが、
先ほど調べたら夜行便は新宿→上高地間を約「7時間」で結ぶのに対し、
昼便は約「4時間半」!!さらにさらに、僕が利用した車両は
かつて帰省する際に利用したような独立リクライニングシートではなく、
普通の観光バスの車両(シート)だった。
これで“睡眠”をとれというのか?!
同じ料金を払って、一方は普通に高速道路を利用し、もう一方は
途中で下り、さらに無駄に長い休憩を取らされるのか?!
こんなことが許されていいのか?!
訴えてやるーーっっ!!

 話が逸れてしまった…。

 えーと、東北の山へ行きたい、でも金がかかる、夜行バスは安いが快適ではない、
という話だったね。
 結局僕の場合、平日に行かざるを得ないのだから
新幹線の回数券を買うしかないようだ。

 じゃあ、これで東北の山へ行けるぞ、と思いきや
計画を立てている段階で思わぬ壁にぶち当たった。
バスがないのだ。

 東北の山のほとんどの山小屋は9月で営業を終了する。
もとより山小屋は当てにしていないので別にいいが、
バスも季節運行のところが多いのだ。
つまり、駅から登山口までのアクセス方法がない。
タクシーなんて利用する金はない。
したがって、バスの運行をしている山へしか登れない。
この条件に当てはめると、深田百名山で登れるのは
福島県を除く東北地方では
八幡平、岩手山、早池峰、月山、蔵王山
くらいである。
八幡平、蔵王山については“観光地化”してしまい、
はっきり言ってあまり魅力を感じない。
ま、名山ハンターとしてはいずれ登る山であることは間違いないが、
この時期(まだハンティングの中盤である)登らなくてもよい。
岩手山は火山なので草木があまり生えていなく、
紅葉を見る山としては該当しない。
早池峰はちと遠い。岩手県のほぼ真ん中に位置し、新幹線で盛岡まで
行かなければならない。つまり金がかかる。
となると登山口までのアプローチが比較的簡単で、
登山者の数も多くない、信仰の山「月山」が候補地として
選定された。ここまでが先月末の話…。
そうしたらこの「雨続き」である。

 10月に入って、昨日18日まで東京は「14日間」雨が降っている。
記録的な多さだ。これは異常気象である。
だいたい「体育の日」の10日は、統計的に見て“一番雨が少ない”日だ。
しかし10日は雨。この日を含む連休はほぼ雨。
翌週の日曜日の16日も雨。どうなっているんだ

 実は先週、山形までの新幹線回数券を買ってしまった。
¥21,200の出費をすでにしたのである。
休みの日に上手く晴れればいいが、この頻度で雨が降っているのだから
それは無理な話。そして今日決断した。
明日、回数券の払い戻しをしよう。
手数料は取られるだろうが、このまま晴れるのを待っていても
(そんでもって晴れても休みじゃなければ意味がない)
埒が明かない!!