※参考記録

日本百名山山頂宙返りを敢行中の【雪崩★マン】が綴る社会学的山岳エッセイ!

爆裂火口

2005年10月15日 | 山【mountain&climbing】
*硫黄岳の「爆裂火口」2001年10月登頂&撮影

 前回の「※参考記録」で紹介した硫黄岳の爆裂火口
写真を掲載します。ご覧あれ~♪

My favorite mountain

2005年10月15日 | 山【mountain&climbing】
*2001年10月、八ヶ岳の北沢付近で休憩

 私にもお気に入りの山がある。それが八ヶ岳

 これまでに3回訪れている。八ヶ岳の最高峰は赤岳(2899.2m)。
『赤岳=八ヶ岳』と解釈してもよいだろう。
たいていは「八ヶ岳に登った」というと赤岳に登ったことであろう。
名山ハンティング中の僕が3回登った山が赤岳である。

 日本には三つのアルプスがある。
北アルプス、南アルプス、中央アルプスである。
これは通称で、正式にはそれぞれ
飛騨山脈、赤石山脈、木曽山脈である。
地理に詳しい人はこのような名前で習ったはず。
これら日本アルプスは“日本の屋根”と呼ばれ、3,000m級の標高を誇る。
日本の高峰はほとんどこのアルプスに含まれ、上位から数えて第33位に
アルプスと日本最高峰の富士山以外でようやく「赤岳」がランクインする。
なお、この順位は「日本の山岳標高一覧」(国土地理院発行)に準拠。

 面白い伝説がある。
昔々、富士山と八ヶ岳が背比べをした。
それぞれの頭(山頂)に樋を渡して、水が流れたほうが低いという方法で
お互いの高さを測った。
すると水は富士山のほうに流れ、怒った富士山は八ヶ岳の頭を蹴飛ばした。
そうして頭を飛ばされた八ヶ岳はその分低くなってしまった、という。

 八ヶ岳にはじめて登ったのは1992年夏
大学生だった当時所属していた中央大学テコンドー部の夏合宿で
訪れた白樺湖の帰り、当時の主将だった山好きの先輩が
「よし!帰りに八ヶ岳に登るぞ!!」
という突然の思いつきで皆を引き連れて登ったのだった。
それでも約半数の部員は合宿で疲れているという理由で登らず、
白樺湖ファミリーランドなどへ繰り出したらしい…。
 先輩は八ヶ岳へ何度も登っており、登山道の様子なども把握していたが、
我々は皆素人。当然山登りの道具など持ってきていない。それは先輩も同じだが。
しかし、短パンやスニーカーという格好に、
コンビニで買ったお茶とおにぎりをビニール袋に入れ、登り切ったのだ。
しかもあっさりと日帰りで。
当時は楽しくて清々しくて、とにかくハッピーだったが、
今思えば、つまりその後本格的に登山を始め、それなりに技術や道具もある
今の僕が回顧するに
非常に危険で無謀なことをしたなぁ、と思う。
しかし、アルペンチックで、スリリングな箇所もある割りには
東京からも近く、誰にでも親しみやすい山であると思う。
山小屋の数も多く、“小屋ヶ岳”と揶揄されたりもする。
しかし、どの小屋もレベルが高く、一度訪れて欲しい。
サービスはよいし、食事が美味い!!
人が多く訪れる山でも富士山の山小屋と八ヶ岳のそれとでは雲泥の差である。
富士山の小屋のひどさはまた機会を持ってお話したい。

 八ヶ岳の地質は「輝石安山岩」、つまり火山噴火で生まれた山であることは
間違いないが、ごく古い年代なので火山地形の特徴は失われている。
しかし、赤岳の山頂付近は木々の生えない岩肌がむき出しになっていたり、
硫黄岳には巨大な爆裂火口が存在する。

 ひとくちに八ヶ岳といっても南北に約30km続く山稜の中間ぐらいにある
夏沢峠を境に南と北ではまったく別の山系のように見える。
そこで登山者は南半分の岩峰を連ねた2800m級の山々を南八ヶ岳(単に八ヶ岳とも)、
北に鬱と広がる森林の起伏を北八ヶ岳(北八ツと略称)と分けている。
 南八ヶ岳は盟主赤岳を筆頭に阿弥陀岳、権現岳、横岳、硫黄岳と2700~2800m級の
アルペンを押し立てて、登高意欲を掻き立てている。
 ところが北八ツは深々としたコメツガやシラビソの樹林帯で、
池や草原、露岩帯のおかげで、ときどき陽の光を浴びる程度。
ひっそりと思索にふける山歩きがふさわしい。

 僕が3回訪れたのは「南八ヶ岳」で、「北八ツ」には1回しか訪れていない。
北にはもう少し行く“必要”がありそうだ。

 とにかく、何度行っても楽しいし、刺激的だし、
全ての「登山」の基本が集約された山、それが八ヶ岳。
冬にはアイスクライミングのメッカにもなる。

旭川へ行きましたvol.2

2005年10月15日 | 山【mountain&climbing】
*旧版にすでにアップしたのだが、ここ(新版)に旧版にアップした日付で
投稿すると皆に読まれない可能性が高いので、今日の日付で投稿(アップ)します。

9/11(日)
 いつもの山行の前日同様、ほとんど寝ていない
仕事柄、就寝するのはいつも夜中3時過ぎ、でも起床も10時頃。
だから、登山初日はいつも辛いのだ。

 旭川へは飛行機で行く。
羽田発10:10、旭川着11:45のANA、エア・ドゥの共同運航便。
我が家から羽田空港までは徒歩も含めて約1時間半で着く。
だから8時半に家を出れば間に合うのだが、僕は7時半前に出た。
羽田空港を利用するときはいつもそうだが、
広くて楽しい空港施設を利用したいのだ。
大型ザックを担ぐ。重量は、水とガスカートリッジを入れていないので
参考までにだが16.8kg
前回の白峰三山縦走よりも行程は一日長いが軽い。
しかもザックは大きくなっている。成長の証だ。

 羽田空港はかなりの人で賑わっている。日曜日だからか。ツアー客の多さも顕著。
さっさと自動チェックイン機で搭乗手続きを済ませ、チケットを手に入れる。
荷物もすぐに受け付けて身軽になった。さあ、空港施設を利用しまくるぜぃ!
と思ったが、実はほとんどの施設はもう見ていたし、
ANAは新たに第二ターミナルに移動したが、
目新しいところは無い。わざわざ第一ターミナルへ行くのも面倒くさい。
じゃあ、さっさとゲートインして(出発ゲートをくぐって)
“目当て”の施設へ移動しますか♪

ピーッ!!

えっ?!今何か鳴った?!
「恐れ入りますが、靴も脱いでいただけますか?」
手荷物検査の“ウルトラゲート”(グアム上陸可否判定ブーブーゲート)が
僕の出発を妨げようとしている。係の女性が僕の靴に疑いをかけ、靴を検査した。
小さな機内持ち込み用のバッグの中にはカメラとフィルム、眼鏡。
身に着けていたものは下着を含む衣類と財布、時計、帽子の以上。
衣類以外は籠に入れているので、
僕は金属類は全く身に着けていない。にもかかわらず、
再び通過しようとするとゲートがまた鳴った。
今度は女性は巨大な知恵の輪みたいな探知機を持ち出し、それで僕の身体を嘗め回す
もちろん局部も丹念に調査された。でも金属物はもちろん無し(反応しない)。
女性は、あれ~っ?と言いながらも、どうぞと通してくれた。

 第一関門を突破した僕は、この“刺激”に満足しながら
“目当て”の施設へ辿り着いた。
その施設はスターバックスコーヒー!!
羽田空港には二店舗あるが、僕が利用しようとしているのは、
羽田空港第二ターミナルゲートエリア店。
ここは第二ターミナルの出発ゲート内にあるため、
ANA、エア・ドゥに搭乗する人で
ウルトラゲートを突破した人のみが利用できるのだ(^0^)/☆
僕が注文するのは“いつもの”「ダブル・ショート・ラテ」!!
あっ、付言するが、ダブル・ショート・ラテというメニューは無い。
「スターバックスラテ」の「ショートサイズ」に、
「ショット(シングルのエスプレッソ)」を一つ追加する。
つまり、エスプレッソを濃いめにする(+50円)。
それを口頭でこう言って注文するのだ。
僕が地球上で一番好きな飲み物。
しかも、場所が場所だけに価値がある…と解釈している。
いつもは新宿近辺の店舗で、仕事が休みの日で、
独りで時間の制約が無い場合に利用することが多いが、
搭乗する前の短い時間ではじっくり味わえない。
しかも店舗内に座席は10席ほどしかない。
でも、この店舗を利用することに価値を見出しているので
僕にはそんな条件は関係ない。
しかも座席は店舗外(ゲート内)にいっぱいあるので問題ない。

 こうして充実した旅立ちとなったのである。
飛行機は定刻通りに出発。何度乗っても滑走路を急加速するときに身体に感じるG、
そして地上から離れる瞬間、さらには徐々に小さくなっていく僕の街…
それらは快感でたまらない!!
まだ楽しみはある。それは機内でのサービスドリンク
別に大したモノは出ない。コンビにでも売っているドリンクだが、
機内で眼下の風景を眺めながら飲むという行為に僕は価値を感じるのだ。
しかも航空会社によって内容が異なる。
今回は100%果汁のアップルジュースを飲んだ。

 飛行機は八戸の上空辺りから下北半島をかすめ、本州を離れた。
まもなく北海道の大地が見え、あっという間にその上空に出た。
旭川へ近づくにつれ雲が増し、着陸態勢へ入ったとき、眼下は一面雲だった。
轟音と共に雲を切り裂き、そして抜け出たとき、
僕の目には碁盤目状の美しい旭川の街並みと
その周囲に広がる牧歌的な風景が飛び込んできた。
はじめて間近に見る北海道。祖母の故郷北海道。何度も海外へ行っているが、
それ以上に興奮していた。
飛行機はよく飼い慣らされた犬のように正しく、適切に、かつ美しく到着した。
そして僕ははじめて北海道の大地を踏みしめたのである。

 思ったほど涼しくはない。半袖でよいくらい。
でも今朝自宅から駅までザックを背負って歩くと汗が出たが、ここでは出ない。
うーん、多少涼しいか。
 旭川空港からJR旭川駅までバスで約40分。
駅から今日の目的地の旭岳温泉までバスで約90分。
駅でのバス乗り継ぎの待ち合わせ時間は30分弱なので、
コンビニでおにぎり、サンドウィッチ、お茶を買い、バスの車内で食べた。
これが昼食。旭岳温泉に着いたのは午後の2時半過ぎだった。
 今日は旭岳青少年野営場というところでキャンプ。
バスを降りるとさすがにひんやりした。
ここは標高約1,100m。そりゃひんやりするさ。
早速キャンプ場へ入り、受付をした。受付には管理人のおじいさんが一人。
申し込み用紙に川瀬という判子を押したので川瀬さんか。
場所を指定されて、そこに愛用のソロテント、プロモンテの「VL-12」を張った。
このキャンプ場は皆さんにも馴染みのあるオートキャンプ場なので、
綺麗な水洗トイレ、自炊場などがあり、非常に快適♪
しかも、僕を含めて3張しかテントがなく静か。幕営料も500円なので、安いほうだ。
ちなみに登山者(*テントを見ればそれが登山用か否かはわかる)は
僕しかいないようだ。
気になったのは、管理人の川瀬さんに
「最近キツネが出て、テントを荒らすので気をつけて」
と言われたこと。
5匹いて、罠を仕掛けて4匹は捕まえたのだが、最後の1匹はなかなか捕まらない、
と言いながら仕掛けてある罠も見せてもらった。
そして夜、早速僕はキツネ氏に歓迎されたのだ。