※参考記録

日本百名山山頂宙返りを敢行中の【雪崩★マン】が綴る社会学的山岳エッセイ!

適正価格って?!

2002年04月10日 | 文化・生活【culture&life】
 先日メガネを買った。二つも。
最近話題の激安メガネショップ(チェーン店)の吉祥寺店で。

 2年前にもメガネを作った(買った)のだが、3万5千円もした。
しかし、今回は1万円以下。
しかも出来上がりまでが早い!お店の説明では通常は30分だそうだ。
私は乱視が入っているため、注文生産になり、一週間待つことになったが、
店内でフレームを選び、そのまま視力測定→レンズ生産(加工、研磨)→商品引渡し、
が普通。そもそも今までのメガネが高すぎたのだ。
 小奇麗な店内。ピカピカの床。バリッとシックなスーツを着込んだ店員。BGMはクラシック…
というのが今までのメガネ店のイメージ。
でも、私が買ったお店は、店内こそ綺麗で明るいが、店員の服装はラフで、
店内を所狭しと動き回っている。
商品、つまりメガネのフレームも、「ドンキホーテ」ばりとまではいかないが、
壁の上段やフロア中央のスペースまでびっしりと陳列され、
壮観である。こりゃあ選ぶ楽しみもある(ドンキホーテ式)。
つまり、広さを抑え、商品を多くすれば、価格を抑えられるのだ。
もちろん、(詳しくは述べないが)フレームを中国などで安く、
大量に生産するといった生産コスト削減のための努力もあろう。

 パソコンの値段も下がっている。航空運賃だって数年前と比べると雲泥の差。
牛丼は250円。ハンバーガーは半額に。
乱暴かもしれないが、これらは『適正価格に近づいて』きたのだと思う。
 しかし、そうじゃないものがあまりにも多い。

 私はかつてホテルのレストランで働いたことがあるが、
その店はコーヒー一杯800円!た、高すぎるッ!
でもそれを飲む人がいるのだ。しかもおかしなことに(情けないことに?)
お店の売り上げのうち、コーヒーの占める割合が一番高いのだ。
だから値段を変えずに売り続けている。
たいしたコーヒーを出しているわけじゃあない。
業者から仕入れたコーヒーパックの封をはさみで切り、
コーヒーマシンへその挽いた豆を注ぎ、あとはボタンひとつで
数分後にはコーヒーが出来上がっている。
一杯一杯丁寧に抽出しているわけではない。
それを飲んでいるお客さんは、はっきりいって「古い人」たちである。
昔からホテルを利用している人、常連さん、地上げ屋、地元の“有力者”、ヤクザ…。
 穿った見方かもしれないが、彼らは値段なんて気にしていない。
いやむしろ「高いから」飲んでいる人もいるだろう。
そもそもコーヒーを飲むために(たいていは打ち合わせなどのためだが)
ホテルのレストランを利用している連中だ。
ここを利用することで「格好がつく」と思っている。
 ホテル自体が高い。ホテルは宿泊者のおかげで儲けているなんて思っている人いませんか?
宴会、結婚式(披露宴)などで儲けているのだ。
それが不景気&デフレ(デフレスパイラルぢゃ!)で、会社や団体は宴会をやらない。
やっても居酒屋で。結婚式も小さなレストランを借りきって、小人数で、っていうのが主流。
当然ホテルも様々な料金を下げざるを得なくなる。
私の勤めていたレストランも最近メニューの一新。料金をリーズナブルに。
という具合にリニューアルしたが、遅すぎる改革だ。
だいいち、「打ち合わせをホテルのレストランで」って考えが古い!
我々なら街のスターバックスコーヒー(以下スタバ)で、だろう。

 私最近、無職のためコーヒーショップを利用することが多い。たいてい読書しているが。
スタバ、タリーズ、ドトール…など、たいていのチェーン店のコーヒーショップは利用している。
特にスタバは比較的後発組であるにもかかわらず、いたるところにある。
しかし、ベローチェ(シャノアール)が『150円で美味しいコーヒーを』と謳っているのに対し、
スタバやタリーズなどの“お洒落系”(って言い方バカっぽい?)というか、
“シアトル系”、“外資系”が300円近くするのはちょっとねェ…。
 でも、このお洒落系はいつも満員。しかもスタバなんて禁煙だから、
長居する人は比較的少ないと思われるし、席がなくても外で立って飲んでいる人もいる。
ということは儲かっているってこと?じゃあ値段だってもうちょっと安くなってもね。
高くても買う人がいれば、値段を下げないのは経営論理の基本だけどさ。

 アパート、マンションの家賃だってもっと下げられるはず。
ホテルのレストランだってデニーズになるかも。
でも最も適正じゃないのは、無能なくせに高すぎる
『政治家と銀行員の給料』だろう。