管(くだ)に巻いた状態のまま残っている余り糸を使い、
あれこれ思考せずに ただただ色を織り積んでいっている。
というのも
織り機を解体することにしたのだ。
近々に…家族の手が借りられる週末にでも。
大きな理由は家族が増えたことによる住宅事情。動き出した赤ちゃんの寝る場所の確保等で手狭になりつつある状況の中、あまり稼動していない織り機が三畳分---と言っても周辺備品やなんやもあわせると結局は部屋一つ分---を占領しているのは 割に合わない。
どこかに作業場を借りることは、今の時点では現実味がない。平日に子供を保育園に預けて、織る時間を確保したとしても、今までのように委託で帯を織っているだけでは、心身共に擦り減らすキツさの割に 保育園費を捻出するのが精一杯。 やり甲斐も感じにくい。
新たな展開を見越して動くには 考えも準備も不十分。
やりたいこと やれること やらなくちゃなこと できないこと が絡まってぐるぐる。身動きが取りづらい。
「コレをやって社会と関っていく!収入を得る!」と明確にあるならソコ突き進んでいけば良いのだが、今の私は迷いだらけで 進む道が決めきれず…。
なので とりあえずは ‘織り機は解体’ という選択。
気持ちは
ただせつない。情けない気持ちも ある。
実際は何ヶ月も織り機に座ってないのだから 構わないやん ってな具合なはずだが… そう簡単に割り切れない。
私にとっては
自分を形成しているヨリドコロのひとつ なわけで… 織り機に向かっていなくても その存在が大事であったりする。
けれども このままでも どうにも仕方がないので
‘織り’は別の形で生活に取り込んで しばらくはいろいろと考え模索していこうと思う。
卓上式の簡易な織り機を購入しようかな、とか色々と考えてみている。
で、
とりあえず解体するまでの猶予、 ぱんぱんと 余り糸の整理を兼ねて 織っている。
上の娘が不在で 且つ 赤ちゃんが眠っている 日中のわずかな時間だけ の作業なので大して進まないが…
色んな思いを込めて 色を織り込む。
傍らにいる、
糸車(いとぐるま)で絹糸を管に巻いて遊ぶ娘や、木の玉管(たまくだ)をヨダレだらだらでなめている赤ちゃんが 愛しい日々である。