著者 杉井 光
大御所ミステリ作家の宮内彰吾が死去した。宮内は妻帯者ながら多くの女性と交際し、
そのうちの一人と子供までつくっていた。それが僕だ。
「親父が『世界でいちばん透きとおった物語』という小説を死ぬ間際に書いていたらしい。
何か知らないか」宮内の長男からの連絡をきっかけに始まった遺稿探し。
編集者の霧子さんの助言をもとに調べるのだが……。
第1章から第12章までの文章が各章のページの最後でピッタリ終わり、
途中で気が付きましたが、それが小説のテーマにつながることに……
特殊な小説形態で、多大な負担を強いる台割り作成があったとのことです。
(去年の8月に読んで下書き保存していた記事です)