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 本は私の人生の友・・・

『小説8050』

2021年05月09日 | 

著者 林 真理子

結婚も就職も出来ないまま50代になった子どもが、
80代の親の年金を頼って生きていく「8050」問題。
いじめをきっかけに7年間 引きこもっている20歳の息子と、
50代の両親と優秀な姉の4人家族も、
30年後には「8050」問題に直面するかもしれません。
姉の結婚話から事態は動き出します…

※いじめっていうのは、人の魂をぶっこわすんだよ。
13歳、14歳の魂は、いちばん やわらかくて ふわふわしてるんだ。
傷つきやすい、なんてレベルじゃない。
一度ダメージ受けたら、もう元には戻らないぐらいなんだよ。

※相手は狡猾だ。君が7年間、うちに閉じこもっている間、
彼らは世間的な ずるい知恵をいっぱい身につけているんだ。
こういう連中と戦うのは、議論や話し合いでじゃない。
裁判という大きなことをしなくては、もう君の魂は救えないと、
僕は思っている。(弁護士の言葉)

※いちばん大切なことが わかったんだよ。
お前が部屋から出たり、学校に行ったりするなんて、
重要ではなかったんだ。いちばん大切なことは、
お前が生きていることなんだ。(父親の言葉)

※加害者はいつまでたってもバカなんですよ。
目を閉じればイヤなことを忘れられます。
だけど被害者は違う。ずっとそのことばかり考え、
自分を問いただしていく。いわば賢人となっていきます。
(弁護士の言葉)

※こんな目にあったんだから、逃げるのは あたり前じゃないか。
息子は登校拒否をしたんじゃない。
残酷な世界から逃亡したんだ。(父親の言葉)

印象に残った文章を引用させていただきました。
長々と失礼しました🙇