おばさんFPのひとりごと

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半島を出よ

2009-12-11 07:00:00 | 読書
2005年に刊行されてから読みたかった小説をついに完読しました。
村上龍さんの 「半島を出よ」

半島を出よ (上)
村上 龍
幻冬舎

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半島を出よ (下)
村上 龍
幻冬舎

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時は2011年、極々近い未来。
日本は経済・財政が破綻し失業者が急増、さらに外交にも失敗し国際社会で孤立していています。
何だか今の日本に似ている感じ。村上さんは4年前にすでにこの状況を予想していたのかと脱帽です。

アメリカはそれまでの日米同盟最重視路線から、アジア諸国との等距離外交に変換。
アメリカは日本の頭越しに中国と仲良くなってしまうのですよ。
本当に今の日本そのものでしょ?
この時の政権党は、政権再編により民主党と自民党の若手及び改革派が結集した「日本緑の党」。なんかそれも今ならあり得るかなとも考えてしまいます。

一方、北朝鮮・金正日体制はアメリカと仲良くなっていて、朝鮮労働党内の保守反米派が反乱することを恐れた朝鮮労働党主流派は、日本を侵略しそこへ保守反米派を送り込もうとするんですよ。
その作戦のコードネームが表題の「半島を出よ」。

そしてついに北朝鮮の特殊戦部隊員9名が漁船で福岡に侵入し、プロ野球の試合が行われている福岡ドームを制圧します。
たった9人にまんまとドームを乗っ取られる日本の危機感のなさはまさに今の時代そのもの。
自衛隊も何もすることができずとうとう北朝鮮の兵士をが大挙して福岡に上陸。
彼らはシーホークホテルに本部をおき福岡ドームと国際医療機構九州医療センターに挟まれた広場を野営地として接収。
「高麗(こりょ)遠征軍」と名乗りあれよあれよという間に福岡はコリョの支配下に。
それでも日本政府は何もできず唯一、大阪府警のSATを送り込むのですが失敗。
更に半島からは12万人の兵士が福岡を目指して出航。
このままでは福岡は日本から切り離される。
結末はお楽しみということでネタバラシはしないでおきますね。

本って楽しいですね。
私がもしこの作品を映画化するならこの役は誰かしら?なんて考えて読んでみました。
でも絶対この作品は映画化は無理だと思っていたんですよ。
ところが何と映画化の話があるっていうじゃないですか?
本当だとしたらとても楽しみです。

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