たしかに「あきらめる」ことや「信じない」ことは、ことばとしてはあまりキレイではない。けれど、「あきらめないことにしたから」、「信じることにしから」と、真綿のように白く美しいことばの中にぬくぬくと埋まっているのは、それの何倍もたやすいことだ。
最後まであきらめるな、あきらめされしなければ必ず望みは叶うものだ、というようなことを本気で口にする人は、きっと、奥歯を噛みしめて、額に血管を浮かばせながら、それでも「あきらめる」を選択するしかなかった、信じたいのに、信じられればそれほど楽なことはないのに、それでも「信じない」を選択するしかなかった、そういう経験のない人ではないかと思う。
ありがとう。/鷺沢萠
自分のことを必要としてくれること
誰かのために頑張れること
自分のために頑張ること
自分を信じること、あきらめないこと