このところ、テレビでは新型コロナウィルスの新規感染者数だけではなく、死亡者数も報道するようになりました。
この変化、じわっと怖い。
「コロナが流行っているからJLPT(日本語能力試験:英検のようなもので、年に2回試験があります。今度の試験は12月6日です)には行きません」と学習者は言います。
「きっとクラスターが発生する」と。
そんなことがあっては主催者も運営する側も大変ですから、密にならないように席を配置し、消毒・換気を徹底して試験を開催するはずだと思います。そのように学習者にも伝えましたが、「会場内では大丈夫でも、行く途中の交通機関でとか、道が混雑したら(コロナが)移ります」と言います。
ある学習者の家族は、母国で家族1人がコロナに感染し、その後お姉さん以外の家族全員に広がってしまいました。お母さんは入院したそうです。今はまだ海外への行き来はできませんので、Skypeでのやりとりをしていますが、やはり心配でもどかしい思いをしていると思います。
年2回のJLPT。前回は7月にあるはずでしたが、コロナの影響で中止になりましたので、学習者たちは、JLPTのための勉強を1年間頑張ってきたわけですが、「命には代えられない、試験は来年もあるんだから」という考え方です。
確かに彼らの言う通りです。死に至るとまではいかなくても、わざわざコロナになるかもしれないことをする必要はないのです。回避できることは回避して、今の安全を確保することが第一です。
ですから、私も「嫌だと思ったら、やめていいですよ」と言ってあります。
年が明ければ、受験シーズンですが、何が正解か誰にもわかりません。
そのときそれが最善だと決めてやったことでも、後になってみたらもっといい方法があったのに、とかやっぱりやらなきゃよかった、あるいは、やってみればよかった、と思うことになるかもしれません。
難しいですが自分の軸をしっかり決めて、よく考えて決断することです。そうとしか言いようがありません。
後悔のない人生なんてないし、そもそも紆余曲折があるからこそ有難さがわかることもありますよね。
若いころはわからなかったけれど、人生で無駄なことなんて何一つありませんもん。
大変な時期ですが、自分の軸をしっかり持つために自分を大事にしましょう