親和会

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写経の会

2014年05月18日 17時33分13秒 | 写経の会

写経の会  毎月第三土曜日 13時30分~16時

写経観念文        読誦    

摩訶般若波羅蜜多心経  読誦と写経

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    私の般若心経   平成26年5月17日                                                   尾山美知子

 

僧籍にいるのではない私が、経典について述べることに、たじろいでしまいますが、般若心経を読むのが好きという気持ちを話させて戴きます。

私は東方学院で仏教について教わりました。東方学院は中村元先生が一般の人のためにつくられた学校でインド仏教、日本の仏教のクラスで学べます。

般若心経は日本にもたらされて千年以上にわたり日本の人々の間に保持されてきており現代で読まれています。なぜこのように人々に読まれるのか、それは功徳があるからといわれますがそれだけではなく、人々の心に深い印象を与え教えと救いを与えてくれるからではないでしょうか。

日本に般若心経がもたらされたのは飛鳥時代頃で梵字で書かれた経典が法隆寺にあり現在上野の国立博物館の法隆寺館にあります。パンフレットに写真があります。

 

般若心経は大乗仏教の初期につくられた経典です。大乗仏教は西暦紀元前後に興りました。それは釈尊の時代から500年後です。般若心経は大冊のものがあります。大乗仏教は法華経、浄土三部経その他にも経典があります。大乗仏教の経典には如来と菩薩が登場します。如来と菩薩の仏像をみるとわかります。如来は浄土にいらっしゃる主です。菩薩は身体に装飾をつけていらっしゃいます。これは衆生を救うためにこの世にいらっしゃるからとのことです。

 

お経は如是我聞からはじまります。このお経もあるはずなのですが省略されているのです。お経は釈尊がお話されたものです。般若心経は観自在菩薩が修業(般若波羅蜜多)されて悟りを得られたのです。その悟りの内容を明らかにされたのです。

 

観自在菩薩とありますが観世音菩薩ともいわれます。これは翻訳者の違いからなのです。玄奘の訳では観自在ですが、法華経の訳者鳩摩羅什は観世音としています。

 

観自在菩薩が深い般若波羅蜜多を行って五蘊が空であると見きわめられました。一切のこの世の労苦から解放されたのです。すなわち自由になったと釈尊の弟子の舎利子に告げられたのです。

 

舎利子は他の仏典では舎利仏となります。般若波羅蜜とは何か。これはサンスクリットの音写です。

 

「般若」とは広辞苑では次のとおりです。真理を認識し、悟りを開くはたらき、最高の智慧です。

 

「波羅蜜」とは宗教理念を実現するための実践、修行、完成です。菩薩の修行法、すなわち波羅蜜は布施、自戒、忍辱、精進、禅定、智慧です。

 

五蘊皆空とは、五蘊(五つの集まり)は色、受、想、行、識です。

 

この世にあるものを現象世界と言いますが、色はかたちあるもの、受は感覚、想は考える事、行は行う事、識は認識することです。

 

空は広辞苑では次のとおりです。もろもろの事物は縁起によってなりたっており永遠不変の固定的実体がないということ、大乗仏教の根本原理とあります。まとめて空思想ともいいます。

空観はこの世すなわち此岸の現象世界には固定的な実在は無いと見きわめることです。空観でこの世の現象の真実を見極めて束縛から解放され自由になること、現世の苦悩から解放され絶対の自由の境地を見出されたのです。

此岸は無常であるという考えになります。無情ではありません。無常という言葉の意味は広辞苑では一切の物は生滅、変化して常住ではないこと、人の死去とありいろいろな意味に使われます。

是諸法空相

 

法は物事をする仕方、しきたりを表す。

 

法は空である。

 

不生不滅、生まれる事も滅ることもない。

 

不垢不浄、汚い物はないしきれいなものもない。

 

不増不減、増す事も減る事もない。

 

無色

 

無受想行識

 

無眼耳鼻舌身意

 

無色聲香味觸法

 

 

 

無限界

 

無意識界

 

色(物質的存在)は変化して壊れる。すべての事象は空であるゆえ執着してはいけない。釈尊の教え(初期仏教)を否定しているわけではない。釈尊から500年経過した新しい教えとして大乗仏教が出て来た。それゆえ初期の教えにとらわれるなという意味で書かれている。

 

無無明

 

無無明盡

 

迷いも悟りもない。迷いも悟りもなくなることもない。

 

無老死

 

無老死盡

 

老も死もない。老と死もなくなることもない。

 

無明も老死も空とみなすことを教えている。

 

無苦集滅道

 

苦集滅道は釈尊の教えの四聖諦(人生に関する四つの真理)

 

苦、人生は苦しみに満ちている

 

集、苦には原因がある

 

滅 原因を滅ぼせば苦が滅びる。

 

道、滅ぼす方法がある

 

空の思想をもって釈尊の苦集滅道の教えを否定するのではなく現象世界にこだわるなと言っている。

 

空であるから苦しみも原因も苦しみを制する道もないのである。知る事も得る事もないから智慧の完成により心を覆われることがない。ゆえに恐れが無く顚倒した心を遠く離れて永遠の平安即ち涅槃に入っているのである。

 

究竟涅槃

 

涅槃とは煩悩を断じて絶対的な静寂に達した状態。現世の苦悩から解放されて絶対自由の境地に達すること。この世の此岸に対して涅槃の世界を彼岸という。

 

阿耨多羅三藐三菩提は最高の悟りのこと。

 

般若波羅蜜の呪文を唱える事によってあらゆる苦しみを消滅させてくれる。

 

ガテー ガテー パーラガテー パーラサンガテー ボーディー スヴァーハー

 

中国でも日本でも言葉に人を動かす力があるとそのままを呪文として受け止めた。

 

スヴァーハーとはそうでありますようにの意味である。

 

般若心経は般若の智慧、すなわち彼岸の智慧にいたる道、空で現象世界を見極めて自己の主体性を確立し束縛から離れて自由になることを教えています。

 

付録

 

いろはうた

 

色は匂へど散りぬるを

 

我が世たれそ常ならむ

 

有為の奥山今日越えて

 

浅き夢見し酔いもせず

 

涅槃経にあります

 

諸行無常

 

是正滅法

 

寂滅為楽

                                            平成26年5月17日

平成26年3月1日(土)  納経の集い

千葉寺 真言宗 坂東第二十九番霊場  納経と般若心経読誦
青葉の森公園    梅林       観梅 満開
県立中央博物館レストラン       昼食
参加者       12名
 
納経をすませ般若心経を唱え、清々しい心で観梅を楽しむ事が出来ました。
 
  春寒や 写経納めぬ 千葉寺  幸明
  納経の 心は清し  梅真白  幸明
 

 

 

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