親和会

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私の般若心経(Ⅱ)

2014年08月14日 13時01分45秒 | 写経の会

私の般若心経(Ⅱ) 26.9.20 

尾山美知子

 般若心経で有名なところは、色即是空です。色とは五蘊、すなわち色、受、想、行、識とあるもので、色はかたちあるもの、たとえば人の身体をさします。受、想、行、識は精神活動のことです。

五蘊皆空とはこの世の現象世界、人間の身体、精神活動は空であるといっています。

 空であるということは、広辞苑には「もろもろの事物は縁起によって成り立っており永遠不変の固定的実体がないということ」と説明してあります。すなわち無常であるということです。

インドの哲学者、龍樹は空の思想を論じ般若経の空の思想を確立したのです。日本における仏教思想に大きな影響を与えました。

  無眼耳鼻舌身意

  無色声香味触法

無をはずしてみますと眼、耳、鼻、舌、身、意と感覚器官をあらわし、眼識、耳識、鼻識、舌識、身識、意識と人間の自我意識をあらわし現代の心理学に通じる分析になります。  

これはインドの哲学者世親が認識主体と認識対象を区別しました。世親の唯識及び龍樹の空の思想は奈良の興福寺で法相宗として学ばれました。法相宗はこれらの分析を通しての瞑想を深め解脱して涅槃に入ることを目的とするものです。

インドの思想は輪廻転生思想です。インド人のヒンドゥー教は、生きものには再生と再死とえんえんと繰りかえすという死生観があります。現在でもインドのヒンドゥー教徒の目標はこの生死の繰り返しの束縛からのがれることであり、ガンジス河のベナレスで死後灰となって流されるのは、輪廻からの解放を得て、生死の束縛からのがれることにあるのです。

 不生不滅

 不垢不浄

 不増不減

 不の字を取り外しますと生滅、垢浄、増減となります。これはこの世の無常の現象世界です。この世では生き死にをくりかえすものであり、汚れたり浄らかになったり、増すこともあり減っていくものです。無常の世ですが空の思想で観察すれば無常ではなくなり、生まれることも減ることもなく、汚いものはないし、きれいなものもなく、増すことも減ることもないということになります。すなわち生滅、垢浄、増減にこだわるなということです。

十二縁起

 仏陀の思想で十二縁起といわれます。

 無明、行、識、想、名色、六つの感覚、触、受、愛、取、有、生、老と死

 仏陀の縁起説といわれます。仏陀は人間的な基本問題である苦しみ、すなわち老と死は無明(無知)に起因すると見極められたのです。

  無無明

  亦無無明尽

  無老死

  無老死尽

 

  無苦集滅道

  苦、人生は苦しみに満ちている

  集、苦には原因がある

  滅、原因を滅ぼせば苦が滅びる。

  道、滅ぼす方法がある

これは仏陀の四つの真理といわれる。

生死とは生き死ぬ事をくりかえす、すなわち迷いの世界のことです。仏陀はこの迷いの無明老死の苦しみの解決を見極められたのです。

  究境涅槃

仏陀の教えは衆生が解脱し涅槃へ導くことにあります。

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